僕の香妻交際日記 第32回「中西さんの薬局」

2018/12/12

今回は香港で活躍する日本人のような名前の香港人を紹介します。

 

1. 俳優の俊彦さん

みなさんは、譚俊彦(ショウン・タム)をご存知ですか。
知っているという方はかなりの香港テレビドラマ通です。
ショウンは香港人ならみんな知っているくらい有名な俳優さんなんです。最近はテレビドラマでもよく主演を演じています。不器用だけどアツい男、頼れるアニキというような役がぴったりで、それでいて歌もうまい。歌手ではないんですが、テレビでは英語で歌とかも披露しています。

ちなみに日本語にも中国語にも俊彦(日:しゅんげん、中:junyan)という言葉があり、どちらの国でも「才能のすぐれた男子」という意味で使われているということを辞書で調べて生まれて初めて知りました。
だから日本にも香港にも俊彦という名前の人が多いんですね。

 

2. レストランを営む田中さん

第32回香妻日記_挿入写真

田中茶餐廳(ティンジョン チャーチャンテン)は荃灣(チュンワン)にあるレストランです。このレストランは病院(荃灣アドベンティスト病院)に近くて、メニューが豊富、そして安くてうまいというのが売り(私が勝手に決めました)で、私の妻も大好きです。
日本人には親しみやすく覚えやすい名前なのでリピート間違いなし…だったのですが、なんとこの田中チャーチャンテンが名前を変更してしまったのです。新しい名前は甜心厨房(ティムサム チューフォン)。なんとも現代的な名前になったものです。ただ、メニューやスタッフなどは変わっていないので、きっと田中さんが娘さんにこう言われたのでしょう。

 「パパ、田中チャーチャンテンとか今どきダサいって。もっとおしゃれな名前にするべきよ。たとえば・・・スイートハート、スイートハートキッチンなんかどう?甜心厨房よ!」

 

 

3. 中西さんの薬局

第32回香妻日記_挿入写真2

香港には周大福(貴金属チェーン店)にも負けないくらい中西さんの薬局をよく見かけます。まさに中西グループおそるべしと私はいつも思っていたのですが、よくよく見るとどの中西薬局も店の雰囲気やらロゴやらがバラバラで周大福のような統一さが見られません。これもきっと香港で根付くための中西グループの戦略なんだと、もっと中西薬局のことについて知るために妻に聞いてみたところ

「あれはChinese(中)とWestern(西)っていう意味よ」

と言われてハッとしました。中西薬局は中西さんが香港で一代で築きあげた薬局チェーンの最大手…ではなく、いわゆる中国漢方や医療薬品などを扱う普通の薬局でした。どおりで街中で見かけるわけですね。
最近はキラキラネームや外国人っぽい名前を子どもに名づけるのが流行っているようですが、私は俊彦のようにvery Japaneseな名前がやっぱり好きです。
ところで、中日辞典で「田中」で用例を調べたら下の例文を見つけました。

“田中なにがし(中文:田中某)”

「なにがし」なんて使ったことなかったですが・・・今日から積極的に使っていきたいと思います。

 

ではでは。

 

 


ルーシー龍(りゅう)ルーシー龍
香港人の妻と香港と日本のハーフの娘と一緒に暮らす日本人。狭くて広い香港で何とか一花咲かせようと企みながら早6年。座右の銘は「生きろ」。

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