風水の奥義を行く! 第66回 人は財産、山も大事な財産、の巻
中国で生まれ五千年以上の歴史ある風水。ここでは香港の伝統的な風水をご紹介しながら風水の奥義に迫ります。
◆美しい山の景色◆
「立山黒部(らっぷさんはっぽう)。」
巷で立山黒部アルペンルートに行った香港人の話を最近よく耳にします。室堂の雪の大谷や雪山の絶景など、他のエリアにはない自然の様子が人々の心に刻まれるのでしょう。
孟意堂もこの夏立山アルペンルートを訪れました。その際、ロープウエイからとても大きな虹が見え、一瞬しか見られない大自然の美しい姿を垣間見ることができ、「ここに来て本当に良かった。」と実感しました。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)時代にもマッチして、日本の美しい山々が日本以外の各地の人にも知られ、より多くの方がそれを見に訪れてくれるのはとても嬉しいことです。
◆背後にある山が人の質を決める?◆
香港にいる私たちもたくさんの山に囲まれて暮らしています。香港の素晴らしいところは海と共に山が近くにあること、そして山のエネルギーの恩恵を受ける生活ができることです。
風水では「山管人丁(山は人を制する)」と言われます。山はそのエリアの人たちの性格や性質に影響を及ぼし、さらには健康状態や財政状況まで影響するため、どのエリアに住居を構えるかは実はとても大事な問題なのです。
基本的には、1)貪狼山、2)巨門山、3)禄存山、4)文曲山、5)廉貞山、6)武曲山、7)破軍山、8)左輔山、9)右弼山という、五行の意味を持つ9つのタイプに分かれ、それぞれの特徴がそのエリアの人々にじっくりと影響を及ぼします。元々は陰宅と呼ばれる墓などあの世の方々のお住いにこの手法は効果を発揮していましたが、我々が活動する陽宅にも同じことが言えます。
たとえば、銅鑼湾(コーズウェイベイ)や太古城(タイクーシン)の背後にある山は、丸い形を帯びており、陰陽五行の「金エネルギーの左輔山」で、このエリアに住む人々は健康と品格に恵まれ、安定した生活を送ることができます。西貢(サイクン)の一部などにある、高くそびえつつも頂に丸みを帯びた山は「木エネルギーの貪狼山」で、秀才や奇才が生まれると言われています。
◆孟意堂風水的山の法則を生かす奥義◆
ところが、風水で山のエネルギーを活用するのはそんなに簡単なことではありません。
前述の山の形を理解するだけではなく、若々しい山なのかどうか老いているのか、緑を多く育む山なのか石の多い山なのかを分析する必要があります。そのエネルギーがその時代にマッチし、その山がどの方位にあるかも影響します。さらには、山の尾根を流れる「龍脈」がどうであり、そのエネルギーがどこに集まるかを見抜く力が必要になってきます。何度も山を歩き、山と友達になれるほど山のことを理解できて初めてそうした力が生まれてくるのだと思います。デスクの上だけでは風水はできません。
パワースポットは神社仏閣を取り上げていることが多いですが、その神社仏閣が修行のための霊場なのか、その地域の人々の拠り所となって住民に慕われるのかは、背後にある山が決め手となります。
ところで、誰がそのビジネスをするかでその結果は大きく変わります。その人の質や力量は付近の山によって影響されますから、室内を見ているだけでは風水の効果は望めません。付近の山が力になってくれるかどうかをまず見極める必要があるのです。
素晴らしい山に恵まれて働いたり生活することは、それだけで一つの財産です。
彦坂 久美子
<プロフィール>
名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、著名ブランドが認めた風水師デビッド•ソー先生の弟子として無常派風水に師事。易経を含めた玄学に長年携わり、漢五派第七十三代嫡系・孟意堂として住宅、事務所、店舗等の風水、開業や引越し、結婚等の日取りの選定、四柱推命で人生の様々な問題やニーズに対応している。著書に「金運を引き寄せる孟意堂風水(廣済堂出版)」がある。
孟意堂
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