香港・孟意堂の風水シリーズ!厄年・太歳は怖くない?
◆拝太歳(太歳を拝む)ということ◆
香港では、旧正月が来ると黄大仙廟や車公廟に初詣に出かけるように、立春が過ぎると荃灣にある圓玄学院などのような太歳(たいさい)の神様が奉られているお寺にお参りに行く習慣があります。
そもそも風水や四柱推命、漢方などの「玄學」と呼ばれる中国古代からの学問は太陽や月、星の動き等、天文学ととても深い関係を持っています。
木星が天球を約12年で1周し、その年に木星の宿る方位を「太歳」と呼び、その年の干支には太歳が宿ると古代から言われてきました。「太歳」のエネルギーはとてもパワフルなため人々から恐れられ、それがネガティブに影響すると病気になったり金運が落ちたり人から訴えられたり、はたまた事故に逢ったり時には生命を失ったり、何か不吉な事が起きると言われてきました。香港ではそれらを「犯太歳(太歳を犯すこと)」と言い、日本の厄年のように怖がられ避けられています。不吉な事が何も起こらないように、この一年の無事を願いながら太歳の神様にお参りに行くのだとも言われています。
◆圓玄学院は四神相応の地◆
実際に圓玄学院に行ってみると、高い山の上方にありながら風がとても心地よく、穏やかなエネルギーのある場所に立地しています。このお寺の背中には小高い山(玄武)が支えとなり、左右には「砂(青龍砂と白虎砂)」と呼ばれる岡が連なり、前方には「明堂(朱雀)」と呼ばれる一定の空間があり、その前にまた高い山(朝山)が見えます。このようなエネルギーのたまりやすい背山臨水の地を風水では「四神相応の地」と呼びます。こうした場所は風を蓄え水をためる風水の好適地と言われています。圓玄学院の場合はそれが見事なぐらいクリアーで分かりやすく、ここで深呼吸をするだけで「香港に来て良かった」と思える程癒される良い場所です。
このお寺の中にある「元辰殿」の中にそれぞれ個性的な太歳の神様が甲子から癸亥まで60体奉られています。香港の多くのお寺でも太歳の神様は奉られているのですが、多くはひな壇のように奉られています。しかし、ここでは360度ぐるっとダイナミックに太歳の神様が等身大で奉られているので「元辰殿」の中は迫力満点です。今年は甲午年(きのえうまどし)ですので、「甲午」の太歳の神様と自分自身の干支の神様に挨拶をしたら、そこから時計回りに1体ずつ丁寧にお参りしていきましょう。
ちなみにこのお寺は道教のお寺でもあるので、「三教大殿」に奉られている孔子様、お釈迦様、老子様にまずご挨拶をすることをお忘れなく。
◆久美子的太歳を開運に変える奥義◆
では、太歳は恐ろしいから避けなければいけないのでしょうか?
太歳の神様は確かにパワフルで強力ですが、必ずしも避けるべきものではありません。
真っ向から立ち向かえば粉々に砕けてしまうようなパワーを持つ相手でも、方法を考えて味方にすることはできるはずです。
今年の甲午のエネルギーは、上へ上へとそびえ立つ大木と爆発力のある力強い火のエネルギーで成り立っていますので、特にストレートな破壊力を持っています。何かが起こればそれが「あれよあれよ」と言っているうちにどんどん拡がり、進行する力も持っています。ということは、シャイでなかなか自分を表現するのが不得手な方や、力が出なくてなんとなく毎日をだらっと過ごしているような方にとって活用できるエネルギーなのです。
木によって燃やされる火のエネルギーは上手く使えば知恵の働きもします。人間の文明が大きく開花したのも、人間の寿命が躍進的に延びたのもこの「火」を人々が使うようになってからのことです。
また、火の午は桃花、つまり異性を魅きつける魅力を持っています。これは、異性だけではなく人を魅きつける力、人気者やリーダーになれる力でもありますので、人間関係を大事にしている方にとっては、今年は大いに活用すべきエネルギーです。
「犯太歳」を恐れ避けるのではなく、「拝太歳」を行うことでその力を味方にして活用する。
今年の太歳・甲午(きのえうま)を駿馬として捉え活用するのか、みすみす逃してしまうのかは皆さん次第なのです。
[圓玄學院への行き方]:MTR荃湾駅下車後、兆和街の「圓玄學院」
行き緑色ミニバスにて終点で下車
彦坂 久美子
<プロフィール>
愛知県名古屋市出身。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、
著名ブランドが認めた風水師デビッド•ソー先生の弟子として無常
派風水に師事。易経、四柱推命も含めた玄学に長年携わる。住宅、事
務所、店舗等の風水の他、店舗の開店日や引越し、結婚の日取り等
の選定、四柱推命を使い、結婚、子育て、ビジネス、健康等人生にお
ける様々な問題やニーズに対応している。
久美子顧問
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