野菜と健康「緑」に焦点

2014/01/27

ミドリパワー!

野菜と健康「緑」に焦点

新鮮な野菜や果物には生命力を感じさせる不思議なパワーがある。私たちはそれらが健康に良いということは知っている。ビタミン、ミネラル、酵素など身体をつくる上で欠かせない要素が含まれる野菜や果物。実はもうひとつ大きなポイントは「色」だ。フィトケミカルと呼ばれる植物の色を決める色素、これには例えば緑黄色野菜の緑色(クロロフィル)、人参のオレンジ色(カロチン)、トマトの赤色(リコピン)、なすやぶどうの紫色(アントシア二ン)、たまねぎ、大豆などの薄茶色(フラボノイド)などがあるが、それぞれの色がヒトの健康に大切な役割を果たしている。

さてこの色素パワー、今回は「緑」に焦点を当ててみる。植物中の緑の色素はクロロフィル。この単語は学校で光合成を習ったときに始めて耳にした人も多いかもしれない。クロロフィルは植物が光合成を行なうときに光エネルギーを効率よく吸収して化学エネルギーへと変換する色素だが、その分子構造が実はヒトの赤血球ときわめて似ていることをご存知だろうか。人体に入ったクロロフィルは血液中で鉄と結合し、赤血球や筋肉のヘモグロビンなどの色素に変わる。こうして緑の血液とも呼ばれるクロロフィルは未病を防ぐ第一歩の「きれいな血液を増やす」作用があるだけでなく、老化や病気の原因になりうる活性酸素を消去する効果が期待できる。また、筋肉を維持したり傷の治りを早くしたり、抗菌、消臭効果もあり、健康維持の緑のパワーは計り知れない。健康や美容を意識するならば緑色の生野菜をより多く毎日の食事に取り入れることが効果的である。(フィトケミカルは加熱によって壊れてしまう為、生の状態で食べることがもっとも良いとされている)

緑色が濃ければ濃いほどその野菜の中のクロロフィルの含有量は高い。ほうれん草、ケール、小松菜などがクロロフィルの多い野菜になるのだが、香港では芥蘭(ガイラン)と呼ばれるアブラナ科の葉野菜が手に入りやすい。芥蘭はキャベツの仲間で、キャベツとブロッコリーを合わせたような夏の野菜だ。栄養価としては、クロロフィルのほかに、ビタミンAやカロチン、ビタミンCが多い。香港では茹でて食べたり、細かく刻んでチャーハンに入れることもあるが、これを生で食べれば、クロロフィルの摂取量UPへと繋がる。例えば、芥蘭数本をフルーツスムージーとブレンドしたり、細かく刻んで濃厚なサラダドレッシングと和えたりすれば割とすんなりいただけてしまう。健康への近道クロロフィルの摂取量UP、色々とお試しいただきたい。

話は変わるが、ベジタリアンという言葉…、こちらも近年では「菜食主義」と訳すことへの異議が唱えられている。実はこのベジタリアンの「べジタ」はベジタブル(野菜)から由来する言葉ではなく、VEGETUS(ラテン語で活気のある/生命力に満ち溢れた)が語源になっている。つまり、ベジタリアンとは健康で活力のある人のことを指す。少し細かいようだが、野菜ばかり食べる人がベジタリアンというわけではなく、健康で活力ある人間になるために身体に悪いとされている肉食を避けている人がベジタリアンである、というのが正しい解釈のようだ。ベジタリアンといわれる人々の食生活を見てみると結構フレキシブルな(時にはお肉も食べる)ベジタリアンだったりもする。なるほど、あまりストイックにならずにゆるゆるべジー生活で活力アップを目指すのもいいかもしれない。

日本ベジタリアンの著名人

 

ベジタリアン芸能人ジェフリー(林雲中)
最新情報をチェック!

香港人俳優だが、かつて日本に留学した経験を持つため流暢な日本語を操るジェフリーさん。原因不明の病気のため、一時芸能活動を休止していたが、菜食主義を実践してから不思議と完治して活動も再開し、現在は日本の大手芸能事務所に所属して日港両地で活躍している異色な経歴の持ち主。

ベジタリアン芸能人として活動しているジェフリーさんは、現在様々な方面で菜食主義の良さをより多くの人に伝えている。YouTubeでベジタリアンや健康をテーマにするビデオをアップロードしている彼は、最近香港のテレビ局NOW(有料)の健康番組「HEALTHY PLANET(維他命師)」に出演中。番組でジェフリーさんは、医師、漢方医、理学療法士など多くのプロと一緒に一般人が知らない健康知識を届ける。また、料理の腕がプロ級のジェフリーさんは自分のフェイスブックページで時々自家製のベジタリアンレシピを投稿している。最近は女性漢方医Veronicaさんと健康レシピの新しい企画を立てている。そんなジェフリーさんの今後の活躍、乞うご期待!

香港のベジタリアン芸能人

Pocket
LINEで送る