【銀行】を活用しよう!

2025/09/17

香港での生活やビジネスをもっと快適にするには、銀行の上手な活用が欠かせない。それぞれの銀行の特徴を知り、自分のライフスタイルやニーズに合った口座やサービスを選ぶことで、送金や資産運用、日常の支払いまで、もっとスムーズで便利になる。さあ、銀行を味方にして、香港での毎日をスマートに楽しもう!

 

香港銀行の全体像

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香港の銀行は大きく3つに分類できる。まず、発券銀行と呼ばれる特別な地位を持つ3行(HSBC、中国銀行、スタンダードチャータード)は、香港ドル紙幣の発行を認められ、香港金融の中核を担っている。次に、地場大手銀行として恒生銀行や東亜銀行があり、地域密着型のサービスで個人や中小企業に広く利用されている。さらに、外資系銀行の拠点としてシティバンクなどが進出し、国際送金や外貨建て取引に強みを発揮している。
また近年注目を集めているのがデジタルバンクだ。香港金融管理局からライセンスを取得しているのは現在8行で、店舗を持たずアプリ中心で運営されている。小切手が利用できない、対面での相談窓口がないなどのデメリットはあるものの、口座開設の手軽さや高い利便性から、若年層や新興ビジネスに人気を集めている。こうした多様な銀行形態が相互に支え合うことで、香港は金融都市としての特色と柔軟性を維持している。

 

香港生活で頼れる主な銀行

香港上海銀行(HSBC)

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グローバルに展開する香港最大の商業銀行。個人・法人向けに幅広い金融サービスを提供しており、ネットバンキングやモバイルバンキングも非常に充実している。審査や管理は厳しいものの、その分安心感も高い。

 

スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank (Hong Kong))

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イギリスに本拠を置く国際銀行グループ。グローバルネットワークを活かし、アジアのほかアフリカや中東などの新興市場に強いのが特徴。HSBC、中国銀行と並び、香港ドルを発行している3銀行のひとつとしても知られる。

 

恒生銀行(Hang Seng Bank)

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HSBCグループのため、HSBCのATMでも手数料なしで利用可能。地域密着型のサービスで、中小企業向けのサポートも手厚い。傘下のハンセン指数サービスが香港ハンセン指数を算出していることでも知られる。

 

シティバンク(Citibank Hong Kong)
Citibank

 

 

 

 

 

アメリカの大手金融グループ、シティグループが展開する香港拠点。個人向けには外貨口座、投資、保険、クレジットカードなど国際色豊かな金融サービスを提供しており、米ドル決済、海外送金など国際業務に強みを持つ。

 

中国銀行(Bank of China (Hong Kong)/BOC)
Chinabank

 

 

法的には別組織であるものの、母体行である中国本土の中国銀行との連携が強み。そのネットワークを活かし、人民元建ての金融商品やクロスボーダー送金の利便性も高く、中国関連ビジネスを行う人々にとっては欠かせない存在。

 

東亜銀行(Bank of East Asia/BEA)

BEA

 

 

 

香港に本社を置く大手地場銀行。1918年設立と長い歴史があり、地域に根ざしたサービスを展開している。中国本土にも幅広く拠点を持ち、地元住民や中小企業から高い信頼を得ている。

 

毎日がラクになる!銀行サービス活用術

クレカが使えない店でも大丈夫
UnionPay(銀聯)/ EPS(易辦事)

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現在、世界約180カ所の国と地域で利用されている電子決済サービス、ユニオンペイ。銀行口座と連動しているため、カードを端末にタッチまたは挿入して決済すると、すぐに口座から代金が引き落とされる仕組みだ。クレジットカードのような後払いではなくデビット式の即時決済のため、利用者は残高管理がしやすく、店舗側も入金確認が簡単という利点がある。中国人民銀行が中心となって2002年に開始したサービスだが、現在は中国本土や香港はもちろん、日本でも飲食店やドラッグストア、タクシーアプリなど、利用できる加盟店が増えている。中国本土では、クレジットカードは使えないがユニオンペイならOKという店舗がいまだ多くあるので、出張時にも便利だ。ただし、通貨の異なる場所で決済した場合は手数料がかかるので注意しよう。
また銀行口座と連動した同様の電子決済サービス、EPSも香港では普及している。ユニオンペイと違うのは、利用が香港内に限られるという点。地域密着型のため、公共料金の支払いやコンビニでの現金引き出しなど、細かなサービスにも対応しているのが特徴だ。いずれもHSBCなどの大手銀行では口座開設時にキャッシュカードへ
自動的に付帯されるため、特別な申し込みは不要。普段使っているキャッシュカードを一度確認してみて。

 

 

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コンビニで現金引出し
EPS EasyCash

EPS EasyCash

「急に少額の現金が必要になった!でもATMが見当たらない!」という時に便利なのが、EPS E a s y C a s h サービス。コンビニや大手スーパーなどでE P Sを使って買い物をした際、レジで引き出したい額を伝えるとその場で現金を引き出すことができる。ただし引き出せるのはHKD500まで。

 

公共料金をオンライン支払い
PPS

PPS

水道・ガス・電気などの公共料金を支払う際、自宅に届く請求書を毎回コンビニに持って行くのが面倒だと感じている人はいないだろうか。PPSは公共料金の支払いがアプリやインターネットなどを使って口座から直接引き落としできるシステム。コンビニなどに設置されている専用端末機に銀行口座の情報などを入力すれば開設できる。

 

電話番号だけで送金可能
FPS/ PayMe

FPS

香港金融管理局が提供するFPSやHSBCが運営するPayMeは、店舗決済や個人間送金など、さまざまなシーンで利用されている電子決済システム。送金時に相手の携帯電話番号かQRコードをスキャンするだけで銀行口座に送金できるという仕組みで、割り勘などの際にもとても重宝されている。また2025年6月より、FPSを使って中国本土へ即時送金できるサービス、Payment Connectがスタート。香港内と同様に、受取人の電話番号を入力するだけで中国本土へ24時間リアルタイムで送金できるようになった。

 

日本円も手軽に引出し
外貨対応ATM

専用ATM

HSBCの専用ATMでは、日本円を含めた外貨の引き出しが可能だ。一時帰国の前に日本円を現金で持っておきたいという時にも、窓口に行かずとも手軽に引き出せる。また日本でも一部のATMで香港のキャッシュカードを利用して引出しが可能。ただし、事前手続きが必要な場合があるので帰国前にチェックしてみて。
HSBCの外貨対応ATM一覧
www.hsbc.com.hk/ways-to-bank/branch/express-banking/foreign-currency-atm

 

お年玉も電子決済でラクラク!
e-利是

利是

部下やマンションの管理人などに配るお年玉、利是(ライシー)。毎年旧正月前になると、新札を用意するため銀行へ赴く人も多いのではないだろうか。そんな利是も、今はデジタルで贈ることができる。アプリの専用ページから金額やポチ袋のデザイン、「恭喜發財(明けましておめでとう)」といったメッセージを選ぶと、指定した金額が相手の銀行口座に振り込まれ、同時にSNSにメッセージが届く仕組みだ。

 

ちょっとブレイク!
金融街の都市伝説・風水戦争
左から中国銀行タワー、長江センター、HSBC本社ビル

左から中国銀行タワー、長江センター、HSBC本社ビル

風水が人々の生活に根付く香港。特に金融街である中環は、風水的にみてとにかく強いエネルギーの流れる地と言われている。そんな中環で起こった、大手銀行同士の風水大戦をご存知だろうか。
香港では内装だけにとどまらず、建物を建てる際に風水師が介入することが日常茶飯事だ。運気を重視する金融街の高層ビルならなおさらで、どの建物も必ずといっていいほど風水師の助言を尊重した設計がなされている。
なかでも1985年に建てられたHSBCの本店ビルは、風水的要素を多く取り入れた建物として知られており、龍の通り道を邪魔しないよう地上階は吹き抜けに、エスカレーターは縁起のいい八の字形に設置され、入り口の前には2頭の大きな獅子が鎮座。竣工から40年以上経った現在でも、そのご利益を得ようと訪れる人が後を絶たない。
一方、HSBC本店ビルが完成して5年後の1990年に建てられたのが、目と鼻の先にある中国銀行タワー。アメリカに本部を置く「高層ビル・都市居住協議会」によって『過去50年間で最も影響力のある高層ビル50棟』に選出されるなど、香港を象徴する摩天楼のひとつだ。この70階建ての超高層タワー、形はまるで鋭く光るナイフのよう。その刃先がちょうどHSBCビルのほうを向いており、高い位置から斬りつけているかのようにも見える。そのことがHSBCを憤怒させ、タワーによって運気が下がり業績が悪化した!と、今度はそれに対抗するかのように、中国銀行側に向けて大砲(の形をした窓拭き用ゴンドラ)を設置したのだ。すると翌年、風水的に相殺できたのか、見事に業績回復を果たしたという。
その後、これら2棟の間に、仲を取り持つようにして長江センターが建てられた。このビルは鎧で武装したような頑丈な枠で四方を覆われており、中国銀行タワーの刃とHSBCビルの大砲、両方の攻撃をかわしている。これで長らく続いた大手銀行間のけん制合戦は丸く収まったそうな…。

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