映画【九龍城寨】出演俳優 ジャーマン・チョン
『トワイライトウォリアーズ決戦!九龍城砦(中国語タイトル:九龍城寨)』が大ヒットする中、鍛え上げられた肉体美を披露し、また悪の魔窟で寡黙な医師役を演じた香港人俳優、ジャーマン・チョン。大御所が名を連ねるキャスティングの中、パーフェクトなアクションと、得も言われぬ存在感で映画を盛り上げた彼の素顔に迫る。

香港某所、インタビュールームに通されたPPW編集部の前に日本語で「おはよう~」と言いながら現れたジャーマン・チョン。あの大ヒット作の重要な役を演じたスターということを一瞬忘れそうになるほどの、カジュアルで自然体な雰囲気を身にまとう俳優だ。「部屋の温度は暑くない?」とこちらを気にかける彼のあたたかい一言からこのインタビューは始まった。
武術一家で育ったとうかがいました
はい、父と叔父が武術やアクロバットを行うパフォーマーであったことから、彼らの姿を幼少の頃より見て育ちました。父の手に乗って直立しポーズを決めるという初舞台は確か僕が3歳の時。それから本格的に父に習い始めたのが11歳からです。
映画との出会いは?
パフォーマンスの延長でアクション映画に関わるようになったのは16~17歳。その後ずっとアクション指導やスタントマンとして活動してきましたが、2014年前後に違う領域に挑戦しようと思ったのです。年を重ねていくにつれ、体力勝負のスタントマンの仕事は長くは続かないこともわかっていましたし、友人が言ってくれた「ジャーマンの存在や個性を表に出してアピールした方がいい」という一言にも後押しされました。そうして俳優の仕事にシフトしていきましたが、最初はオファーなんてひとつもありませんでしたから、あの時が一番しんどかったかもしれません(笑)。
主演作の中で一番思い出深い作品は?
もちろん『九龍城寨』ですね。この映画のすごいところは撮影クルーの団結力にあると思います。全員が「いい作品を作る」という最終目標に向かって一丸となっている。限られたスケジュールの中で撮るため、スピード重視で進めることが多いのですが、このクルーは違った。アクションシーンが多くある中で、全員の息が合っていないと映像にはなりません。監督もキャストも、裏方の舞台係までも細部まで気を配り、納得するまで落とし込んだ作品です。おかげで一日14時間以上に及ぶ撮影期間が4~5カ月続きましたが(笑)、この経験は一生忘れることはできません。ほぼ毎日アクション撮影がある中、キャスト全員、身体の痛みと闘いながらもそれでもみなぎるパワーがありましたね、みんな。
同作品の出演オファーが来た時の心境は?
正直なところ正式なオファーや契約というものはなく、キャスト顔合わせがあり、全体トレーニングが始まりました。まずはトレーニングをする日々の中で、初めは自分にできるか不安を感じていましたね。練習の間に、もし監督に役不足と思われたらどうしようという不安です。そうして緊張の毎日が、少しずつ期待へと変わり、参加したいという強い気持ちに変わっていったのを覚えています。この過程があったからこそ、可能な限り集中して、いいパフォーマンスやアピールができたのだと思います。
その後「四仔」の役が正式に決まりました。香港には素晴らしい俳優がいる中で、僕を選んでもらえたことは本当に嬉しかったですし、興奮しましたね。おのずと演技にも力が入りました。
台本がなかったとか?
はい(笑)。おおまかなシナリオを伝えるものはあったのですが、細かなセリフ配り、動作に関しては、ソイ・チェン(鄭保瑞)監督は「まずは好きなように演じてくれ」という人。どのキャストも演じる人物の性格を理解してましたし、撮影前にセリフ合わせをみんなで行いました。監督はキャストが何を感じ、どんな準備をしているかを理解する人だったので、キャストも参加し、いいものを作り上げる雰囲気がとても心地よかったです。

「四仔」役がとても合っていると思いました
実は「四孔」は自分自身に似ていると感じます。僕も内向的で人の後ろに立ち、物事のなりゆきを眺めるタイプです。今回は初めて医師役に挑戦しましたが、負傷した皮膚を縫合するシーンや、脱臼した関節を元に戻す処置などのテクニカルな部分は専門家に習いました。縫合シーンは本当の針を使っているので、僕が一歩間違えばダミーの皮膚の下にある本当の皮膚を刺してしまうという緊張感がありましたよ(笑)。
作中、四仔が日本語を話すシーンがありますよね?
これも当日監督に「カラオケ機器の日本語の説明書を適当に読んで」と言われ、アクション監督の谷垣健治さんと一緒に考えたセリフですね。日本人のファンの方から反応をいただきありがたく思います。
最後に、今後の目標をお聞かせください
アクション映画にとどまらず、これからもいろいろな役に挑戦していきたいですね。九龍城寨の作品の一部になれたことを誇りに思うと同時に、今後も多くの方の心を動かす映画を作っていきたいと思います。

記事で入りきらなかった内容はYouTube「PPW新聞」をお楽しみに!



お得なクーポン満載のPPW公式LINE友だち登録はこちらから!
ぽけっとページウィークリーバックナンバー No.940