【Cover Story】茶果嶺の合義龍
ビクトリア・ハーバーの尖沙咀側、イースト・プロムナードを中心に開催中のドラゴンボート・カーニバル。最終日となる6月7日、8日のレースでは、世界中12の国と地域から190以上のチーム4500人以上の選手が出場する。
皆さんは、藍田と油塘の間に400年以上の歴史ある村落「茶果嶺」があり、ここで村の守り神のようにたたずむ「合義龍」をご存知だろうか? 香港の埋め立てが進む以前、茶果嶺付近の海ではドラゴンボートレースがイベントごとに行われ、筲箕灣、柴灣、赤柱から参加するチームが多かったそうだ。この合義龍は幾度もの優勝歴を持ち、茶果嶺の栄光の証として天后廟の横に現在も展示されている。しかし、近年の政府による土地開発で、茶果嶺住民は退去を求められており、この合義龍もその保存場所・方法について協議中とのこと。写真を見ると、当時の歓声が聞こえてきそうな香港ならではの伝統行事、ドラゴンボートレース。歴史の重みを感じずにはいられない。