今から始める、帰国帰任準備特集【生活編】
先月号の教育編に引き続き、今月も帰国・帰任に関するノウハウを大特集!今すぐ始められる準備から帰国後の口座活用方法、専門業者が教えるスムーズな引越しのコツ、さらには帰任を機に地元企業への転職を成功させた元駐在員の体験談など、気になる情報を幅広くご紹介しよう。
帰国に伴う子どもの教育についてまとめた「今から始める帰国帰任準備 教育編」はこちら
先手必勝!すぐやるべき帰国の備え3選
① 地域や学区は絞り込んでおこう!
持ち家がない人にとって日本での生活に向けてまずやるべきことは、新しい住まい選びだろう。勤め先によっては新居探しのための渡航費用を負担してくれる場合もあるだろうが、コロナ禍以降、内覧から契約手続きまで全てオンラインで可能な仲介業者が増えたため、帰国までの日数が限られていたり忙しくて一時帰国の時間が取れない人にはありがたい。なかには、日本にいる親に最終的な実物チェックはしてもらったものの、オンライン内覧のみで戸建て購入を決めたという帰国者も。いずれにしても、赴任先があらかじめ分かっている人は、住みたい地域や学区の絞り込みをしておくと、いざという時にスムーズだ。
② 容量制限や持ち帰れないものを知っておこう!
引越し荷物は以下の3種類に分けて持ち帰るのが一般的。勤め先によっては、船便の容積や航空便の重量、それぞれの利用可能回数などに制限があるので、社内規定の確認をしておこう。
繁忙期や直前の連絡では、引越し業者の手配が希望日と合わないこともある。荷物の搬出日から数日間はホテルから通勤・通学をしなければならない、などという可能性もあることを頭に入れておこう。
また香港でしか手に入らないものを持って帰りたいと思っても、日本へ持ち込めないものも実は多い。事前に知っておけば、せっかく帰国用に買ったのに……と後悔することもないはず。詳しくはこちらで!
③ 香港ドルの活かし方を考えておこう!
香港の銀行口座を帰国後も残しておくべきか悩む人もいるだろう。保持しておくデメリットとしては、取引きが一定期間ないと凍結されてしまう、香港の携帯電話の番号を認証手段にしておくと電話解約と同時にインターネットバンキングが使えなくなる場合があるなどが挙げられるが、事前に知っていれば対策はできる。
最終的に口座を解約して日本の銀行に預金を移したい場合は、銀行内で香港ドルから日本円に両替するなどして送金する。また少額であれば日本円札で現金化したり、小切手にして持ち帰ることも可能だが、外国で発行された小切手の対応を行っていない日本の銀行もあるので事前にチェックしよう。
とは言え、HSBCを始め本帰国後の口座維持を認めている銀行は多く、しかも維持手数料がかからない場合がほとんどで、残しておくメリットは少なくない。また香港ドルの有効な活用方法として、在住中だからこそ加入できる保険商品を購入する人もいる。詳しくはこちらで!
計画的に進めよう! 時期別To Doリスト
今から
□ 不要品の整理
□ 日本の学校選び・受験対策
□ 資産運用の検討
□ ペットの予防接種・抗体検査実施
3~1カ月前
□ 住居の解約連絡
□ 引越し業者の手配
□ ペット輸送の手配
□ パスポート有効期限の確認
□ 帰国便航空券の手配
□ 退去後のホテル手配
□ 水道・ガス・電気の解約手続き
□ 新居探し
□ 在籍校の退学手続き
□ 日本の学校に入学連絡(受験の場合は出願書類提出)
□ 習い事等の退会連絡
□ 銀行口座・運用資産の整理
□ 携帯電話・ネット回線の解約手続き
□ クレジットカードの解約手続き
□ 保険の解約手続き
□ ヘルパーへの解約通知
□ お土産購入
□ 荷造り・パッキングリストの作成
□ 転出届の提出
直前~帰国当日
□ 荷出し・確認作業
□ 住居の引渡し
□ オクトパスの返金
帰国後
□ 住民登録・住民票の届け出
□ 水道・ガス・電気の契約
□ 編入・入学手続き
NX香港に聞く【スムーズな引越しの流れ】
辞令が出たら考えるべき事柄のひとつが「引越」。備え付け家具が一般的な香港の住宅事情によって家財道具こそ少ないかもしれないが、日常生活で買い込んだいろいろな物や食料の山……。意外にも日本に発送できないものや課税対象となるものなど、プロに聞かないとわからない専門事項と、円滑な引越しの流れを土屋氏に伺った。
犬・猫を連れて帰るには?【ペット輸送】
犬や猫のペットを飼っている家庭が、帰国帰任令が出てまず確認しなければいけないのがペット輸送について。なぜなら事前検査から日本到着日まで180日以上の待期期間があるからだ。そのほか予防注射など常日頃注意しておきたい手順を含め、下記で確認しよう。
後悔しない【香港ドルの終活・整理術】
辞令が出ると対応しなくてはならない重大事項のひとつがお金のこと。しかし、帰国後の住居や子どもの学校探し、帰任のご挨拶や送別会が続いて、直前まで手をつけられない人が多いのも事実。そんな時はノウハウのある専門家に聞いてみよう。香港の銀行口座は残すべき? 契約した保険商品は解約すべき? 後悔しないためのお金の終活・整理術についてinsurance110の才田氏にインタビューを決行。
年金どうする?【MPFの運用・解約】
少子高齢化が進む香港で、2000年より政府主導で発足した年金制度「MPF(強制積立金)」。毎月の給与の10%を強制的に積立し、定年後の年金として活用できるものだ。永住権を取得後は、外国人でも強制的に加入が義務付けられている。今回は帰国帰任の際のMPF解約手続きについて平原さんにうかがった。
プロが解説【ヘルパー解約】Q&Aガイド
子どもの世話から家事まで、本当に助かるホームヘルパー。せっかくいい関係を築いてきたなら、最後も揉めることなくサヨナラを言いたいものだ。ここでは、ヘルパー仲介会社HKO ARIGATO LIMITED代表の昆氏に、解約についての疑問点を伺った。
不要品処分【日本語対応リユース店&コミュニティ】3選
勤め先によっては、引っ越し荷物の輸送量に上限が設けられている場合もある。なかなか捨てられずにいたものや、日本ではもう使わないアイテムを、帰国を機に処分することになる人も多いだろうが、せっかくなら必要としている誰かに譲ってはいかがだろう。ここでは、不要品整理に役立つ日本語対応サービスをご紹介。帰国準備は早めが肝心。今から断捨離を始めて、荷造りの負担を減らそう!
【現地企業へ転職】駐在員からのキャリアアップ
「北海道 函館3.7牛乳」、「MILK TOP」、そして昨年に販売を開始した新たなラインの「プレーンヨーグルト」。香港に住む私たち日本人にとって日本クオリティーを享受できるありがたい仕掛け人がいる。それが北海道マルシェという企業だ。今回は、駐在員という後ろ盾を手放し、現地企業の総経理に就任した木場氏に当時の心境などをうかがった。
元駐妻が語る【帰国のリアル】座談会
退去トラブル!? 子どもが学校に馴染めない!? 香港でうっかりやり忘れた……。経験者だからこそ分かる、帰国体験談。子育て世代の元香港駐在妻たちに、帰国を振り返り本音で語りあってもらった。
香港ライフ総まとめ【思い出づくりガイド】
もう二度とないかもしれない香港駐在……。戸惑ったことも苦労したことも全て思い出にして、最後は心ゆくまで楽しもう!香港生活のフィナーレを、あなたは何で”納める”?