香港防犯セキュリティ白書 Vol.9

香港では、旧正月(春節)の時期が近づくと、街が華やかなお祝いの雰囲気に包まれます。街が家族団らんの時間や縁起物の購入等で賑わう一方、犯罪の機会も増えるのが現実です。特に、旧正月前の数週間は、住宅への侵入窃盗が顕著に増加する傾向があります。香港警察のデータによると、この時期は家屋の不在が長引くため、犯人にとって格好の標的となりやすいのです。本コラムでは、こうした犯罪の統計を基に、その仕組みと理由を解説します。香港警察の公式発表を中心にまとめましたので、参考にしていただければ幸いです。
昔の香港では年末に借金を返す風習があり、これが犯罪の引き金になることがありました。例えば、1960年代の記録では、旧正月前に借金返済のプレッシャーから窃盗に走る事例が散見され、貧困層の間で「一攫千金」の心理が働いていました。今もその名残は残り、経済格差の大きい香港で、失業率の上昇期にこうした逸話が再燃する可能性があります。
まず、侵入窃盗の増加傾向について見てみましょう。香港警察の報告書では、旧正月前を高リスク期間と位置づけ、2024年の全体像からもその背景がうかがえます。警察の犯罪統計比較表(Crime Statistics Comparison)で確認すると2024年通年で侵入窃盗の件数は1,220件と、前年の1,354件から9.9%減少したものの、旧正月シーズン(主に1月下旬から2月上旬の約2週間)では、通常期の2倍近くに跳ね上がるケースが繰り返されています。例えば、2023年の旧正月前後では、通常月の月平均約100件に対し、180件を超える報告があり、損失額も平均で倍増しました。2022年や2024年も同様のパターンが見られます。犯行の多くは、窓やドアの伴をこじ開ける手口が主流で、夜間や早朝に集中しています。
この増加の仕組みは、主に家庭の不在と犯人の行動パターンの変化にあります。旧正月は、香港の主要な祝日で、多くの住民が本土や海外へ帰省するため、家屋が長期間空き家状態になります。警察の分析では、旧正月前の2週間で不在率が30%以上上昇し、これが侵入の機会を広げています。一方、窃盗犯側は、この時期に「空き巣」専門のグループが活発化します。事前の下見で標的を選び、簡易工具で侵入する手口が多く、盗まれる物品は現金、貴金属、電子機器が中心です。2024年の検挙事例では、こうしたグループの多くが組織的に動いていたことが明らかになっており、警察はCCTV(閉回路テレビ)の活用で検挙率を過去2番目の高水準に引き上げました。全体として、侵入窃盗の検挙率は約40%ですが、旧正月期は迅速な通報によりさらに向上する傾向があります。
次に、窃盗や万引きの動向です。こちらも旧正月シーズンに増加傾向が見られ、特に旧正月前は、ショッピングモールの混雑を狙ったスリや万引きが目立ち、通常期の1.5倍程度のペースで発生します。例えば、2023年の旧正月直前1週間では、月平均の約700件に対し、1,000件近くの報告があり、市場やデパートで縁起物(例:紅包袋や果物)を狙うケースが多いです。警察のデータでは、この増加は人出の多さと警戒心の緩みによるもので、祝日シーズンの影響が強いことがわかります。
こうした犯罪増加の理由は、様々な理由が絡み合っています。旧正月の帰省ラッシュが住宅や事務所の不在を増やし、また旧正月の性質上、赤袋や現金、贈り物が家や事務所に残されやすいため、標的となる確率が高まります。旧正月シーズンは侵入窃盗だけでなく、窃盗や万引きも増加傾向にあります。外出時は二重ロックをかけ、溜まった郵便物で不在がばれないように隣人に回収してもらうといった、近所付き合いを活かした見守りを心がけましょう。警察は、2025年の運用優先事項として、旧正月前の啓発キャンペーンを全域に展開する予定です。華やかなお正月を安心して迎えるためにどうぞご注意を。ご家族の安全をお祈りいたします。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

香港在住、また香港に興味をお持ちの方々、こんにちは。香港での生活は便利で魅力的な面が多いですが、最近、SNSを悪用した詐欺が急増しており、多くの知り合いが困っているという声を耳にします。今回は、SNSによるなりすまし詐欺を中心に、YouTube PremiumやTaobaoを装ったクリック詐欺、さらにはInstagramやFacebook経由のLINE投資詐欺について解説と対処法をお伝えします。香港警察や関連機関の公表情報を基にまとめました。皆さんの安全を守るために、ぜひ参考にしてください。
香港での詐欺被害の現状
TransUnionの報告書によると、香港では2025年の上半期だけで、デジタル詐欺によるビジネス被害額が約920億香港ドル(日本円換算で約1.75兆円)に上るとの報告があります。これは前年比で減少傾向にあるものの、依然として巨額で、個人レベルの被害も拡大中です。特にSNSを活用した詐欺が全体の大きな割合を占めており、香港警察のAnti-Deception Coordination Centre(ADCC、詐欺対策調整センター)によると、詐欺関連の苦情が2025年前半で前年比8.4%増加しています。ADCCは香港警察の商業犯罪局傘下の組織で、詐欺被害の相談や介入を専門に扱っています。また、Hong Kong Monetary Authority(HKMA、香港金融管理局)は、金融関連の詐欺警戒を呼びかけており、銀行や決済サービスの安全管理を強化しています。
SNSなりすまし詐欺
この詐欺は、知り合いや有名人を装った偽アカウントが、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などで友達申請を送ってくるものです。私自身、知り合いのなりすましから申請が来ましたが、幸い気づいて通報とブロックを行い、本人にも知らせました。周囲では、こうした申請が多発しており、承認後に投資話や送金依頼に誘導されるケースが目立ちます。香港警察のデータでは、2025年にこうしたなりすまし詐欺を含む金融詐欺報告が前年比47%増加しています。被害額は1件あたり日本円で数百万円から1億円を超えることもあります。
対処法として、まずは友達申請の確認を徹底してください。プロフィール写真や投稿履歴が本物か、共通の知り合いが複数いるかをチェックしましょう。疑わしい場合は、直接本人に連絡して確認を。万一、メッセージで送金や個人情報を求められたら、無視して報告とブロックをしてください。ADCCの「Anti-Scam Helpline 18222」に相談するのも有効です。自分の偽物が発生した場合の最後の手段として、SNSの有料認証バッジ(例: FacebookのMeta VerifiedやXのPremium)を取得するのもおすすめです。これで本物アカウントだと証明でき、自分に対するなりすましを防ぎやすくなります。ただし、バッジ取得は費用がかかるので、必要に応じて検討するといいでしょう。
YouTube PremiumやTaobaoを装ったクリック詐欺
最近、香港で急増しているのが、YouTube Premiumの更新やTaobaoのアカウント問題を装った詐欺SMSやメールです。内容は「未払いです。リンクをクリックして確認を」とのもの。クリックすると偽サイトに誘導され、ログイン情報やクレジットカード情報の入力を促され、情報が盗まれます。香港警察によると、YouTube関連では2025年9月に8件の報告があり、総被害額は87万香港ドル(約1,650万円)に上ります。一方、Taobao関連では2024年に5億8,480万香港ドル(約1,110億円)の被害が出ています。
対処法は、公式アプリやサイトから直接確認すること、疑わしいリンクは絶対にクリックせず、削除してください。HKMAのガイドラインでは、二段階認証の設定を推奨しています。被害に遭ったらすぐに銀行に連絡してカードを停止しましょう。
InstagramやFacebook経由のLINE投資詐欺
InstagramやFacebookで、魅力的な投資話を持ちかけ、LINEグループに誘導する詐欺も増えています。グループ内で「高利回り投資」を勧め、送金を促します。香港警察によると、2025年にオンライン投資詐欺が1週間で160件発生し、総額1億2,000万香港ドル(約228億円)の被害が出ております。対処法は、知らない人からの投資勧誘を信じないことです。LINEグループに入っても、すぐに退出し、ブロックを。投資はHKMA認可の金融機関経由で検討してください。各SNSのこうした詐欺を報告する機能を活用しましょう。被害が疑われたら、ADCCのホットラインに相談を。
全体の予防策とまとめ
これらの詐欺に共通するのは、人間の慌てる心理を突く点です。落ち着いて確認する習慣を付けましょう。予防としてSNSのプライバシー設定を強化し、定期的にパスワードを変更してください。HKMAやADCCのウェブサイトで詐欺の最新情報をチェックするのもおすすめです。万一被害に遭ったら、すぐに警察に届け出を。香港での生活を安心して楽しむために、一緒に注意を払っていきましょう。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

今月も香港での生活をより安心して楽しむためのコラムをお届けします。香港は全体的に治安が良い都市として知られていますが、暮らしの基盤となる安全対策は欠かせませんので、最近のデータに基づいて、住居選びのポイントや家庭での防犯策をお話しします。
まずは、香港の住宅関連犯罪の現状ですが、在香港日本国総領事館が発行する「香港安全の手引き」によると、2024年の犯罪総数は94,747件で、そのうち住宅や建物への空き巣などは1,220件でした。これは前年の1,354件から134件減少しており、25年上半期のデータでも引き続き減少傾向にあります。
日本警察庁の統計では、日本での住宅対象の侵入窃盗は、23年で約18,379件。わかりやすく人口10,000人あたりの発生率で比較すると、日本は約1.5件、香港では約1.6件のほぼ同水準。香港は比較的安全なので、生活に慣れてくると「大丈夫かな」と緩みがちとなる為、注意が必要ですね。

安全性の高い住居選び
住宅への侵入は、留守中だけでなく在宅時の就寝中にも起こり得るので、油断は禁物です。香港の住宅は高層アパートが多いため、侵入経路が限られる利点がありますが、一度侵入されると密室化しやすいという欠点もあります。こうした点を踏まえて、日頃から対策を講じることが大切で、アパートや住宅を選ぶ際には、安さや立地だけでなく、安全性を最優先に考えるべきでしょう。
中環や銅鑼湾のような賑やかなエリアは便利ですが、観光客や外からの人間が多い分、外部からの侵入リスクが少し高めです。一方、郊外の住宅地を選べば静かですが、孤立しやすいのも問題です。家族で住む場合等、お子さんがいるご家庭は近所付き合いを築き、困った時に相談できるネットワークを作りましょう。
・セキュリティの有無:警備員が常駐しているか、玄関やエレベーターの出入りが制限されているかを確認しましょう。高層ビルが多い香港では、セキュリティゲートやカードキーシステムが標準の物件が増えています。
・扉や窓の強化:金属製の格子戸や二重ロックがついているかをチェック。過去の治安事件の有無も、不動産業者に尋ねてみてください。
・不動産業者や家主の信頼性:信頼できる日系不動産会社を利用すると、日本語で詳しく説明してもらえます。
家庭での防犯対策
侵入盗を防ぐためには、日常の心がけと簡単な設備投資が効果的です。警備会社の視点から見ると、香港では高額なシステムでなくても、基本的なものを組み合わせるだけで十分にセキュリティを向上させられます。
・ドアロックの強化:標準の鍵だけでなく、スマートロックを追加しましょう。スマホで遠隔操作でき、侵入を検知すると通知が来るタイプが人気です。コストは設置を含めて約HKD1,500~7,000で、日本製の商品も香港で入手しやすく、安心感があります。
・監視カメラの導入:室内外に市販のワイヤレスカメラを設置。モーション検知で録画し、アプリでリアルタイム確認できます。月額料金がかかるプランもありますが、基本機能だけならHKD500~1,500程度で始められ、在宅時も外出時も安全を守ってくれます。例えば留守中にカメラで家を確認できるだけでも心の負担がとても軽くなるものです。
・警報機の導入:長期的に家を留守にする場合は、侵入者を探知するとサイレンが鳴り、自動で警察へ通報するアラームシステムの設置もおすすめします。
・工事等、自宅や上下左右のフラットで足場が組まれているときは、家を外部の人間に覗かれ、窃盗計画を立てられるケースもあるので注意です。
日本ではホームセキュリティの普及率が高いですが、香港でも最近増えており、これらの対策を組み合わせることで、侵入盗のリスクを大幅に減らせます。
日々の積み重ねで安心な生活を
香港の住居安全は、データを見ても比較的良好ですが、油断せずに備えることが大事です。住居選びから始めて、ロックやカメラなどの対策を少しずつ取り入れてみてください。みなさんの香港生活が、安心で充実したものになりますように願います。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

香港で警備会社を営む、東洋警備(香港)有限公司の岩見です。香港のイベントや祭りは、この街の文化を鮮やかに体現する素晴らしい機会ですが、混雑時のリスクも伴います。旅行者の方も在住の皆さんも、旧正月やドラゴンボートフェスティバルを楽しみにされていることでしょう。しかしイベントへの参加は、混雑時のリスクを理解し防ぐことが肝要です。この記事では、安全と防犯の視点から、皆さんが安心して参加できるようにお話しします。

香港の主なイベント・祭りの例
香港では、旧正月の花火大会やパレード、ドラゴンボートフェスティバル、中秋節のランタンイベントなど、毎年数百万人が集まる大規模イベントが開催されます。これらは香港の文化を体験する絶好の機会ですが、混雑が激しく、香港観光局の報告によりますと、2024年の旧正月では約100万人が集まりました。このように観光客の増加に伴い犯罪リスクも高まっており、安全意識を持つことも重要です。
混雑リスクの概要
大型イベントでは人ごみによる押しつぶしの危険があり、群衆安全が注目されています。香港では、旧正月の尖沙咀エリアや祭りで混雑による転倒や迷子が発生しやすく、イベント時ではスリや盗難が集中します。香港警察の2024年犯罪統計によりますと、これら混雑を悪用した犯罪は年間数千件と推定され、観光客の財布やスマホが狙われやすい傾向があります。
防犯対策の基本
イベント前にルートを確認し、混雑を避けるために早めに出発するようにしましょう。バッグを前に抱え、現金は最小限にし、貴重品はマネーベルトで管理してください。オクトパスカードや電子決済を活用してカバンからの出し入れを減らすことで、盗難や落とし物のリスクを減らせます。これらの対策は、香港警察の防犯ガイドラインでも推奨されており、日頃から慣れるとよいでしょう。
混雑リスクの回避方法
超混雑時には群衆の流れに逆らわずに体を壁や柱に寄せ、両腕を胸の前でガードしましょう。押しつぶしを感じたら、できれば英語で大きな声を上げ、周囲に助けを求めてください。子どもや高齢者は手を繋ぎ、迷子防止に携帯を首にかけて位置共有アプリを使うと安心です。イベント会場では出口を事前に確認し、緊急脱出ルートを知っておくことで事故に遭う確率を大幅に減らせます。
昨年の旧正月イベントでは尖沙咀の混雑した花火大会でスリが発生しましたが、警察の監視カメラとパトロールで犯人が迅速に特定され、被害者が財布を取り戻したケースがあります。ドラゴンボートフェスティバルでは、群衆転倒リスクが報告されましたが、警察と運営が事前に風速や天候を考慮した警告を発し、レースのスケジュールを調整するなどして重大事故を防ぎました。たとえば、強風が予想された会場では、参加者の入場制限や安全ゾーンの設定が実施され、転倒事故をゼロに抑えたとされています。皆さんもイベント前に天候チェックや公式アプリの利用をおすすめします。ドラゴンボートフェスティバルは香港の各区で開催されますが、ヴィクトリアハーバー周辺では数万人規模の観客が集まるため、転倒や押しつぶしのリスクが特に高いので、注意が必要です。もちろんトラブル時は迷わず警察に電話しましょう。
困った時、知り合いとはぐれた時、体調不良を起こした時などはイベント会場に設置された医療ブースや警察ポストを利用しましょう。警察はイベント時のパトロールを強化しており、去年から監視ドローンも活用しています。こうした技術の導入でイベントの安全性が向上しています。
イベントは香港の文化を味わうチャンスですが、安全と防犯を忘れず楽しんでください。家族や友人との事前計画が鍵です。こうした対策で、香港生活をより楽しく安心なものにしましょう。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。
Vol. 5 防犯対策としてのキャッシュレスサービス利用のすすめ
クーロン旋風で古き良き香港の良さが再発見され、香港を訪れる方が増えており嬉しいです。今回は香港を訪れる方が安全快適に過ごすためのツールとして、香港では一般的なキャッシュレスサービス、そして、これを活用した防犯策に焦点を当ててお話しします。ちょっとした準備で安心感を更に高め、香港の魅力を楽しんでください。

香港の犯罪状況とキャッシュレスの防犯効果
まず私たち警備会社の視点で実感するのは、香港のキャッシュレス化により店舗レジへの窃盗が減少している点です。香港における現金使用が25%に低下したことで、レジを狙った強盗や盗難が減りました。住民が現金を持たなくなったお陰で、スリ犯罪も減少傾向です。
香港の電子決済率は90%に達し、世界ランキングでは10位前後。これは韓国(94%)、中国(92%)に次ぐ高さで、日本(39%)やドイツ(30%)を大きく上回ります。防犯におけるキャッシュレスの最大の利点としては、万が一バッグや財布を盗まれても、現金を持たなければお金の損失を防げる事が、窃盗犯罪の被害を減らす有効な手段となります。
流通しているサービスと日本の技術
香港のキャッシュレスサービスは、旅行者でも簡単に使用できます。まずほぼすべての住民が持っているオクトパスカードですが、これはSuicaと同じ日本の技術による非接触型カードです。空港やコンビニで購入とチャージができ、ほとんどのお店とレストランで決済が可能で、紛失時の残高保護にも優れます。クレジットカードは可能であれば持たずにスマホで登録し、セキュリティが高いApple PayやGoogle Payで使用すると安心です。住民の半数以上が使っているAlipayHKも、15万以上の店舗でQRコード決済に対応しており、必要な分だけチャージできるのが便利です。他にはWeChat Pay HK、Tap&Go、PayMe、Faster Payment System(FPS)が多様なニーズをカバーします。これらのサービスは、香港到着後すぐに導入できるのが利点です。また個人間での送金が簡単なので食事での割り勘時にも便利です。
キャッシュレスによる交通機関
現在地下鉄やバスなどで一般化している香港のキャッシュレスサービスですが、タクシーだけはキャッシュレス普及率が約20%とまだ低いです。しかし2026年4月から全タクシーでキャッシュレスでの支払いが義務化されるので一気に便利になります。現時点ではキャッシュレスで交通機関を利用できるUber、HKTaxi、DiD(i 香港版)がおすすめです。アプリで簡単に車を呼び出せ、キャッシュレス決済により現金や支払いトラブルを未然に防ぎます。
安全な使い方
キャッシュレスを安全に使うには、デバイスの保護が大切です。スマホのパスワードや生体認証はもちろん、日本の警視庁でも奨励されている2段階認証設定、そして携帯を紛失したときのための遠隔ロックを設定しましょう。提示された金額と違う偽QRコードによる詐欺も存在するので、支払い時もしくは支払い後に不正使用がないかアプリの明細ですぐ確認できます。
騙されて大金を送ってしまった場合でも、追跡性に優れたキャッシュレスサービスのお陰でお金を取り戻し犯人逮捕に繋がったケースがあり、防犯にも大変役立ちます。
トラブル時の対処法
オクトパス紛失時は駅のサービスカウンター、クレジットカードの不正使用は発行元に連絡することで即座に対応してくれます。偽端末や偽QRコードで支払ってしまっても明細チェックで異常を発見し、キャッシュレスサービスのアプリ内で報告することで不正請求がキャンセル出来る可能性があるので、素早い行動が大事です。事件発生時にどう対応してよいかわからないときは迷わず警察へ、日本領事館にも相談可能です。
まとめ
香港でのキャッシュレスサービスは、旅行者も在住者も安心できる防犯の味方です。キャッシュレスは便利なだけではなく、香港全体の安全を高めております。キャッシュレスアプリの使用に慣れ、デバイス保護と明細チェックを習慣にし、その安心感をもって香港の魅力を更に満喫しましょう。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

Vol.4 旅行安全‐香港の街中と宿泊施設での安全対策
香港で警備会社を営む、東洋警備(香港)有限公司の岩見です。大ヒット中の香港映画『トワイライト・ウォーリアーズ 決戦 九龍城砦』に魅せられ、この街を訪れる方が増えており大変嬉しいです。そのため、今回は街中と宿泊施設での安全対策のお話をいたします。香港では観光客の増加を受けてスリや詐欺、室内盗難が増加傾向ですが、警察の存在が安心を支えています。加えて、ちょっとした防犯の心構えで旅行中の安心感を高めましょう。

街中ではスリと詐欺に注意
香港の繁華街はまだ残っているネオンや街の賑わいで観光客を魅了していますが、スリや詐欺が増加傾向にあり、スリ犯罪は年間数千件と言われています。露店や飲食店でも多発しており、混雑時には特に注意が必要です。たとえば、夜市でバッグを盗まれた旅行者が、近くの警察署に届け出て所持品の一部を取り戻した事例があります。香港の夜市は観光客に人気ですが、観光客は繁華街の活気を楽しみながら、常に貴重品に気を配ってください。
香港の安全度と警察力
Numbeoと言う世界の都市の安全や生活費を比較するサービスをご存知でしょうか。この安全指数は犯罪率や安全感に基づく指標であり、値が100に近いほど安全です。
2025年の安全指数では、香港は78.5で6位、例えばロンドンは約45.2で110位前後、東京は約75.2で10位前後となっているので香港はロンドンより安全で、東京に近い水準です。香港には約33,000人の警察官がおり、1平方キロメートルあたり約30人いる計算で、東京の約20人の1.5倍となり、これが香港の安全を支えています。尖沙咀や旺角では数分歩けば警察官に会えるほどです。近年は街の監視カメラが増設されており、尖沙咀のMTR駅近くでスリに遭った旅行者が、監視カメラで犯人を特定し、被害回復につながった事例もあります。また警察官の密度が非情に高いということは、何かがあった時には大きな声で「HELP!」と叫べば近くにいる警察に声が届く可能性も高いのです。
夜間の香港を安心して楽しむには、リュックやショルダーバッグを体の前に抱え、混雑した場所では片手で押さえるといった「油断をしていない」姿勢を見せるのが大事です。多額の現金は持ち歩かず、クレジットカードや安全な電子決済を活用してください。また怪しい偽案内や割引勧誘にも警戒しましょう。
宿泊施設での室内と金庫の管理
ホテルやゲストハウスでも油断は禁物です。室内盗難や金庫の管理ミスが報告されています。たとえば、香港のホテルで金庫の初期設定(0000)がリセットされず、0000で開いたため、旅行者がフロントに通報した事例があります。
宿泊中の安全を確保するには、パスポートや現金は部屋に放置せず、金庫に預け、初期設定(0000)を試して開かないことを確認した後、暗証番号を設定してください。清掃中は貴重品を残さず、心配であれば清掃に立ち会うか「清掃不要」の札を部屋のドアに掛けてください。カードキーは肌身離さず管理するのが基本ですが、4~5つ星ホテルならカードをフロント金庫に預けるのも安心です。複数人なら信頼できる同行者との一括管理も有効です。警察の指導で街のセキュリティは年々向上しておりますが、油断は禁物です。
緊急時の対応
トラブルに遭遇したら迅速な行動が大切です。スリや盗難は直ちに警察署か最寄りの警察官届け出を、999に電話すれば24時間英語で対応可能です。室内盗難や不審者はフロントに連絡し、警察の対応に任せましょう。困ったときは日本領事館(+852-2522-1184)にも相談できます。第三回で紹介したパスポート紛失の手順も忘れずに。
まとめ
スリ、詐欺、室内盗難が増加傾向にありますが、街中や宿泊施設の安全は基本的な対策で守れます。香港の警察力を活かしつつ、安全に対する姿勢をもって香港の夜市や絶景を楽しみ、香港の魅力を存分に味わってください!

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

Vol.3 旅行の安全‐IDの重要性
香港で警備会社を営む、東洋警備(香港)有限公司の岩見です。最近、香港映画『トワイライト・ウォーリアーズ決戦! 九龍城砦』に心を奪われた日本の皆さんが、続々とこの街を訪れています。そんな旅行者の安全を願い、現場で得た防犯の知恵をこのコラムでシェアしています。前回は飛行機内での盗難リスクをお話ししましたが、今回は「IDの重要性」に注目。パスポートが旅の命綱となる理由を、2024年のデータとともに、具体的な管理方法や対処法を交えてお伝えします。
IDが命綱になる瞬間
海外旅行で最も重要なアイテムは何でしょうか。私は迷わず「パスポート」と答えます。それは単なる入国証ではなく、あなたの身元を証明し、トラブルから守る命綱です。香港では24年、窃盗や詐欺が増加傾向にあり、観光客を狙ったパスポートの紛失や盗難も発生しています。業界観測や過去の傾向に基づく推定では、年間数百件に上る可能性があります。私の経験では、空港や繁華街で盗難に遭った旅行者が、パスポートをすぐに提示できれば、警察や関係機関の対応が格段に早まります。 一方、パスポートを失い、予備の証明手段がない場合、再発行には数日から1週間かかることもあります。香港では日本領事館が対応しますが、その間、身元不明の状態で立ち往生するのは大きなストレスです。最悪の場合、帰国便に乗れず、旅の計画が台無しになるリスクもあります。パスポートは、まさに旅の安全を支える鍵なのです。
盗難時のIDの役割
前回お伝えした「機内盗難の急増」でも、IDの迅速な提示があると、警察や航空会社への報告がスムーズになり、被害後の手続きが早まります。例えば、24年の空港警察の報告では、機内で盗難に遭った旅行者が予備のIDカードとパスポートのコピーを持っていた場合、迅速な対応により荷物の一部を回収できたケースが確認されています。
また、IDは防犯にも役立ちます。パスポート番号を控えておけば、不正使用の追跡が可能です。香港では、紛失後にクレジットカードの不正利用に気づくケースが報告されており、ID管理が不十分だと二次被害を招く恐れがあります。事前の準備が、旅行中の安心を支えるのです。
実践的なポイント
パスポートを安全に管理するには、以下の工夫が欠かせません。
常に身につける:パスポートは財布とは別に、マネーベルトや首掛けポーチで肌身離さず持ち歩く。飛行機内では膝の上や足元のバッグに置き、絶対に頭上の荷物棚に入れない。
コピーの準備:写真ページとビザページをコピーし、紙とデジタルで保存。原本とは別の場所に保管し、クラウドにもアップロードしておくと安心。
予備のIDを持つ:運転免許証など別の公的身分証明書を持参。紛失時の身元確認がスムーズに進む。
番号を記録:パスポート番号をメモし、家族や信頼できる人に共有。盗難時の手続きが迅速化する。
ホテルの活用:宿泊中はホテルの金庫に預け、コピーを持ち歩く。ただし、金庫の安全性は事前に確認し、スタッフに使い方を質問しておくと安心。
これらは旅行安全の基本として、国際的なガイドラインでも推奨されています。こうした小さな習慣が、万一のトラブルを大きく軽減します。
紛失時の対処法
パスポートを紛失したら、落ち着いて次の手順を踏みましょう。
警察に届ける:最寄りの警察署で紛失届を提出。緊急連絡先は999です(英語)。
大使館へ連絡:日本領事館(+852-2522-1184)に連絡し、再発行を依頼。コピーや予備IDがあれば手続きがスムーズです。
航空会社に報告:帰国便の変更が必要なら、状況を説明。身元確認が整えば対応が早まります。
旅行中のID、特にパスポートは安全と安心の鍵です。24年の犯罪増加からも、紛失や盗難への備えが不可欠です。常に身につけ、コピーを用意する習慣がトラブルを防ぎます。今すぐコピーと予備IDを準備し、安心の旅を始めましょう!

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。

Vol.2 飛行機での窃盗防止
最近、大ヒット中の香港映画『トワイライト・ウォリアーズ決戦! 九龍城砦』の影響で香港に日本から多くの旅行者が訪れる中、このコラム連載を通じて、観光客や在港邦人の皆様に最新の情報と実践的なアドバイスをお届けします。今回は旅のスタート地点で注意すべき「飛行機での窃盗」に焦点を当てます。特に観光客がターゲットになりやすい状況が広がっており、具体的な手口と対策を、2024年の最新データとともにご紹介します。

急増するリスク
飛行機は快適な旅の始まりのはずですが、実は窃盗犯にとって絶好の機会を提供する場所でもあります。香港フリー・プレスの報道によると、24年の最初の10カ月間で、香港到着便での機内盗難が169件報告されました。これは23年の通年で92件だったのに比べ、既に約84%増加した計算です。特に東南アジアからの短距離便で約7割を占め、被害総額は約430万香港ドル(約7800万円)に上ります。被害者は「家に忘れたのか盗まれたのか」とすぐには判断できず、気づいた時には犯人が降機しているケースが多いのが特徴です。
窃盗犯は、乗客の心理を巧みに利用します。飛行機では、他の乗客と目を合わせない、お互いに興味を持たない傾向があります。この「見ない心理」が、窃盗犯に大胆な行動を許してしまうのです。例えば、通路側に座る犯人が荷物棚を堂々と物色しても、周囲は驚くほど気づかないことがあります。窓側に座ると通路側の荷物棚が見えにくく、監視が難しいのもリスクを高めます。
具体的な手口とその特徴
①睡眠中:携帯電話を手に持ったまま眠り、目覚めたらなくなっていたというケースが目立ちます。夜間便で特に多発しており、盗まれたのか落としたのか判断がつかず、対処が遅れることがあります。
②荷物棚:上部の荷物棚から財布や時計が抜き取られる事例が頻発。香港便では、到着後に気づくケースが数十件報告されており、バッグごと持ち去られることもあります。
③一時離席の隙:トイレに行くために席を立つと、座席や荷物棚に置いた荷物が狙われます。どちらに置いても隙ができるため、油断は禁物です。
④共犯者の連携:通路側と窓側に分かれた窃盗犯が連携し、周囲の目を避けて荷物を探る手口も確認されています。
実践的な予防策
①物の管理:パスポート、財布、携帯電話は常に身につけ、機内持ち込みバッグは膝の上や足元に置く。荷物に鍵をかけるか、ファスナーをしっかり閉めておく。足元に置く場合、短いストラップや紐で足首やベルトに結びつけるのも一案です。窓側に座る場合、通路側の荷物棚に注意しにくいので、バッグは足元に置くのが賢明です。
②睡眠時の注意:携帯電話や財布を手に持ったまま寝ない。ポケットやマネーベルトに入れ、身体に密着させておく。手に持って寝てなくなると、盗難か紛失かすぐにはわかりません。
③席選択の工夫:通路側を選べば荷物の監視がしやすく、離席時のリスクが減ります。窓側なら、バッグを足元に固定する。
④トイレに行く際の対策:トイレに行くときは、貴重品を全て身につけて移動する。座席にバッグを置く場合でも、ファスナーを閉め、隣の座席や通路から手が届きにくい位置に置く。荷物棚に置くなら、鍵をかけた上で、可能なら座席近くの棚を選び、戻った後にすぐ確認する。座席も荷物棚もどちらもリスクがあるので、離席時間を最小限にし、荷物を常に意識することが大切です。
⑤周囲への警戒:怪しい動きをする乗客がいたら遠慮なく観察し、必要なら客室乗務員に報告。他の乗客が無関心でも、自分が気づく姿勢が大切です。
⑥コピーの活用:パスポートやクレジットカードのコピーを別途保管。盗難に遭っても身元確認や再発行がスムーズに進みます。
被害に遭った場合の対処
機内で盗難に気づいたら、すぐに客室乗務員に報告し、到着後に空港警察に届け出てください。香港国際空港には警察署があり、英語でも対応可能です(緊急連絡先:999)。
飛行機での窃盗は、2023年の92件から2024年10か月で169件と急増しています。機内の他の乗客も驚くほど周りに無関心のため、自分で荷物を守ることが大切です。窃盗に遭った場合、迅速なID提示も防犯につながるため、次回、第3回では「IDの重要性」をテーマに、パスポートの役割や管理方法をお伝えします。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。
Vol.1 香港の治安概況
こんにちは、東洋警備代表取締役の岩見です。香港で警備会社を経営し、この街の安全と防犯に日々取り組んでいる私から、在留邦人や旅行者の皆様に最新の情報と実践的なアドバイスをお届けします。今回は、香港の現在の治安状況を概観し、日本人が抱きがちな誤解を解きつつ、基本的な防犯意識を高めるポイントをお伝えします。
香港の治安:データで見る現実
香港は「危険な場所」というイメージを持たれがちですが、実際は世界でも安全な都市の一つです。2024年の香港警察の統計によると、犯罪件数は約9万件で、前年に比べて3割ほど増えています。しかし、この増加は主に詐欺やオンライン犯罪といった、暴力や窃盗とは異なる分野が大きく影響しています。暴力犯罪は全体の約1割、つまり約5千件で、殺人事件に至っては年間30件以下と極めて少ないです。人口750万人を考えれば、これはかなり低い数字。観光客が巻き込まれるような事件はさらに限定的です。
ただ、スリや置き引きといった軽犯罪は確かにあります。24年上半期だけで約2万件が報告され、特に観光地やMTR(地下鉄駅)で目立ちます。しかし、詐欺犯罪を除いた場合の検挙率は約4割と高く、警察の対応力は頼りになります。こうしたデータを見ると、香港が危険という誤解は少し大げさだと感じます。
日本人の誤解と香港の人情
日本では「香港は治安が悪い」「夜は危ない」と考えられがちです。19年のデモや最近の報道が影響しているのかもしれません。しかし、私がこの街で暮らす中で実感するのは、香港の秩序と人々の温かさ。例えば、スリが多いエリアでも、カバンのファスナーが開いていると、見知らぬ人が「気をつけて」と声をかけてくれることがあります。こんな人情が香港の魅力です。
警備の現場でも、観光客が被害に遭うのは「油断」が原因であることがほとんどです。日本と同じ感覚で荷物を放置したり、貴重品をポケットに無造作に入れたりすると、スリの標的になりやすいのは香港に限った話ではなく、どの大都市でも同じで、少し気をつければ安全に過ごせます。
観光客が知っておくべきポイント
24年のデータでは、尖沙咀(チムサーチョイ)や旺角(モンコック)で起きた盗難の約3割が「カバンからの抜き取り」です。繁華街の多い香港ですので、特に飲酒時は油断しないよう注意も必要です。以下に気をつけるポイントを挙げます。
・カバンの管理:ファスナーを閉め、体の前に抱える。開いたまま歩いていると、親切な人が教えてくれることもありますが、自分で守るのが基本です。
・貴重品の分散:財布や携帯電話、パスポートを一カ所にまとめず、ポケットやマネーベルトに分けて持つことで被害を最小限に抑えられます。
・混雑時の警戒:MTRやバスでは、周囲に目を配り、荷物をしっかり握る。観光客が多い駅はスリが紛れ込みやすい場所です。

安全な香港を楽しむために
24年の犯罪統計では、詐欺が全体の約4割で、主にオンライン詐欺ですが、街中で「格安ツアー」や「特別オファー」を持ちかける詐欺にも注意が必要です。私の経験では、こうした話に飛びつく前にスマホで公式な窓口を確認すればトラブルは避けられます。
一方、暴力犯罪の少なさは香港の強み。夜遅くに繁華街を歩いても、危険を感じることはほとんどありません。ルールを守り、互いを尊重する人々が暮らすこの街では、スリや軽犯罪に気をつければ、日本人でも安心して過ごせます。
香港は、日本人が思うほど怖い場所ではありません。24年の犯罪数は増えたものの、観光客が巻き込まれるような事件は少なく、警察の対応力や街の人情がそれを支えています。次回、第2回では「飛行機での窃盗防止」をテーマに、旅行のスタートから安全を守る方法をお伝えします。

岩見 龍馬氏
東洋警備取締役。銅鑼湾SOGOの警備会社として、父の武夫氏が創業し、二代目の龍馬氏が引き継ぎ、現在40周年を迎える。近年ますます多様化する香港の犯罪・防犯について、幅広い知識を配信中。



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