【Insurance110】駐在中のお金に関するお役立ちコラム⑭
駐在員保険の落とし穴!補償内容を徹底的にチェックしよう!
こんにちは。秋も深まり香港も過ごしやすい季節になりましたが、同時にインフルエンザシーズンでもありますね。今回は、健康と密接に関わる駐在員保険について、その落とし穴とチェックポイントを見ていきましょう。
駐在員保険の重要性
海外赴任時、多くの企業が駐在員とその家族のために特別な保険を用意します。これは現地の医療システムや緊急時の対応が日本と大きく異なるためです。しかし、この保険の補償内容が十分でないケースも散見されます。
よくある落とし穴・チェックポイント
補償限度額と同期間の不足
多くの国で医療費が高額なため、補償限度額が実際の医療費に追いつかないことがあります。特に米国などでは、重症時の治療費が数千万円に達することも珍しくありません。年間および疾病ごとの限度額、期間、生涯限度額などをチェックし、現地の医療費水準と照合して十分か確認しましょう。
※基本的にフルカバーが多いかと思います。
自己負担額の存在
病院での医療費を全額保険でカバーせず、加入者が一定額を自己負担する仕組みも存在します。この手出し額が想定以上に高く設定されていることもあるため、金額と適用条件を確認し、年間の自己負担額の有無を把握しましょう。
補償対象・特定疾患の除外
既往症や特定の疾患が補償対象外となっていることがあります。赴任前の健康診断結果によっては、個別に除外される場合も。入院、外来、薬剤、検査など、項目ごとの補償内容を確認しましょう。特に、がん治療や難病など、高額治療の可能性がある疾患や歯科治療の補償は要確認です。
歯科治療の制限
治療費が高額なため多くの駐在員保険で、歯科治療の補償が限定的か除外されていることがあります。香港における歯科保険は専門家から見ても決してお勧めできる費用対効果は得られませんが、確認しておくことで心構えはできますね。
緊急移送の条件
重症時の日本への緊急移送が補償されていても、その条件が厳しく設定されていることがあります。どのような状況で緊急移送が認められるか、その判断基準と手続きを確認しましょう。
家族の補償
家族も同じ内容で補償されるか否か?もしくは別途個人で保険の加入が必要か?
地域制限
補償がなされる地域に制限がないかを確認。出張や休暇で他国に行く際の補償も確認しましょう。
付帯サービス
24時間の医療相談や通訳サービスなど、実際の受診をサポートするサービスの有無を確認。
不足部分の対策
チェックの結果、保障内容に不安がある場合は、以下の対策はいかがでしょうか?
会社との交渉
不足している部分について、会社側と交渉し、補償内容の拡充を依頼する。
追加の民間保険や自家保険
駐在員保険を補完する形で、現地や日本の保険会社の商品に加入したり、別途、緊急予備資金として医療費用の貯蓄を推奨します。
とは言え、専門用語が多く難解な文章である可能性もあるので、現在の保障内容を正しく分析するためには、弊社への相談も含め専門家の力を借りるのも一つの対策でしょう。
保障と補償、資産運用との関連性
最後に資産運用との関係性について触れておきましょう。一見すると無関係に感じますが、適切な保険カバーがあることで、予期せぬ医療費支出のリスクを軽減できます。これは、長期的な資産形成計画を立てる上で非常に重要です。つまり、保険内容が十分でない場合、緊急時に運用資金を取り崩さざるを得ない状況に陥る可能性もあります。これは将来のために複利効果を活用した長期運用の妨げとなります。
とは言え、万が一ばかり気にしても良くはありません。保険と自己負担のバランスを上手くとりながら無駄に保険コストを上げることなく、差額分、余剰分を運用に回すといった戦略も考えられます。
次回、こうした保険と投資のバランスを取りながら、駐在中にどうすれば効果的な資産運用ができるか、具体的な戦略とともに解説していきます。皆さまにとっての安心できる海外生活と資産形成の一助となれば幸いです。
執筆者
Insurance110
シニアコンサルタント 才田 弘一郎
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