【Insurance110】駐在中のお金に関するお役立ちコラム⑬
海外送金コストを削減しよう! 最新のFinTechサービス活用法
海外駐在員の皆さん、こんにちは。海外では新学期が始まり、学費の支払いや生活費の補充など、海外送金の機会が増える時期ではないでしょうか。今回は、海外送金にまつわるコスト削減と、最新のFinTechサービス(金融テクノロジー)の活用法についてお話しします。
従来の銀行送金の落とし穴
多くの駐在員が直面する問題の一つが、高額な海外送金手数料です。従来の銀行送金では、送金手数料に加えて、為替レートのマージンも大きく取られることがあります。例えば、100万円を送金する場合、手数料とレート差で5,000円から10,000円程度のコストが掛かることも珍しくありません。
年間で何度も送金を行う場合、このコストは無視できない金額になります。とはいえ銀行という安心感と信頼感、カスタマー担当に連絡できるのはコスト以上のメリットが多いのも確かですので、自己責任とのバランス感覚が必要かと思います。
FinTechサービスによる革新
しかし、近年のFinTechの発展により、より安価で効率的な海外送金の選択肢が増えています。サービスをいくつか紹介します。国により制限がある場合も考えられるのでご確認ください。
1. Transferwise(現Wise)
Wiseは、実勢レートに近い為替レートを提供し、透明性の高い手数料体系で人気です。特に、同一通貨間の「国内送金」を利用して国際送金を行う仕組みにより、コストを大幅に削減しています。
2. Revolut
プリペイド型のデビットカードと連動したアプリで、複数通貨の管理と送金が可能です。銀行間レートでの両替や、一定額までの海外ATM引き出し手数料無料などの特徴があります。
3. PayPal
個人間送金に強みを持つPayPalは、特に小額の送金に適しています。受取人がPayPalアカウントを持っていれば、即時送金が可能です。
4. OFX
大口送金に強みを持つサービスで、法人や個人事業主にも人気です。為替レートが有利で、一定額以上の送金であれば手数料が無料になることも。
これらのサービスを利用する際の注意点
1.セキュリティ確認:利用前に、各サービスの認可状況や保証制度を確認しましょう。
2.送金額による選択:小額と大口では最適なサービスが異なる場合があります。
3.送金スピード:かなり早いですが緊急の送金には向かないサービスもあるため、所要日数を確認しましょう。
4.受取人の利便性:受取人側に特別な手続きが必要ないサービスを選ぶと良いでしょう。
コスト比較の重要性
各サービスの特徴を理解したら、実際の送金予定額でコスト比較をしてみることをお勧めします。例えば、100万円の送金を想定し、従来の銀行送金と各FinTechサービスでのコストを比較してみましょう。為替レート、手数料、送金にかかる日数などを総合的に評価することで、自分に最適なサービスが見つかるはずです。
定期的な見直しも大切です。FinTech業界は急速に進化しており、新しいサービスや機能が次々と登場しています。半年に一度程度、最新の情報をチェックし、より有利な選択肢がないか確認するのも良いでしょう。
海外資産運用への展開
ここで重要なのは、送金コストの削減が単なる節約に留まらないということです。例えば、年間50万円の送金コストを20万円に削減できれば、その差額の30万円を投資に回すことができます。もちろん、今どきこんな高額な送金手数料を支払っている方はいないでしょうが視点を変えてみるというお話しです。
この節約分を活用して、海外での資産運用を始めるのはいかがでしょうか?為替の大きな変動や、アメリカ大統領選を控え株価の乱高下が考えられる状況ですが、もしこの記事をご覧いただいているタイミングで何かが大きく下落していたら…実は資産運用を始めるビッグチャンスかもしれません。
次回以降、これらのFinTechプラットフォームを活用し送金の自由度を向上させ、海外駐在、海外居住中ならではの身近なお金の話から、資産運用戦略まで深堀りしていきます。皆さんの運用目標達成の一助となれば幸いです。
執筆者
Insurance110
シニアコンサルタント 才田 弘一郎
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