ハイブリッドワーク時代の働く環境&読者アンケート

2024/09/18

コロナ禍のフルリモートワークから出社回帰に動く企業も多く、働き方の過渡期とも言える2024年現在。社内コミュニケーションが取りやすい出社型と、場所や時間を自由に選択できるリモート型の長所を組み合わせて、ハイブリッドワークを推進する企業も多く見られるようになった。また起業しやすい社会になってきたことで、独立志向の人も増えている。自分らしい働き方は、働く環境を整えるところから。

 

リモートワーカーに聞く!良いこと、困ること。

Bさん
b集中するときは、自宅の静かな場所。誰もおらず、また入って来る可能性もまったくない時間帯を作ります。良い点は、通勤時間のカット。それから服装を気にしたり化粧をする必要がなくなったことや、家事・子育てとの両立ができるのは良かったです。困る点は、子どもが妨げになること。逆に孤独感もあります。

 

Hさん
h集中する場所は、普段と変わらず家のリビング。子どもには子ども部屋に入ってもらいます。それでも家の中が騒がしい場合は気合いで乗り切ります! 良いことは、通勤時間、交通費、外食費などの節約。また子どもが日中どういった生活をしてるか垣間見れる楽しみも増えました。逆に、顧客との電話がしづらい、出不精になる、自己管理が大変なのは難点です。

 

Aさん
a集中したい時は早朝のクラブハウスや知人のオフィスを使わせてもらっています。良いことは、空いた時間にいつでも仕事ができること。子どもとの時間を優先できるのでありがたいです。困ることは、オンライン会議中の来客や子どもの相手。また社内のちょっとした頼みごとがしにくいのも悩みです。

 

 

1日単位で利用できるシェアオフィス

香港には、静かに仕事に集中できる、あるいは新しい刺激を受けられるコワーキングスペースが各所に点在している。ここでは、そのなかでも1日単位で借りることのできる施設をご紹介。在宅勤務の日も、たまには気分を変えて、こうしたスペースを活用してみてはいかが?

 

世界展開のコワーキングスペース
the Hive

画像出典:the Hive公式サイト

画像出典:the Hive公式サイト

世界中に拠点を持つ「the Hive」。香港内にも湾仔(ワンチャイ)や上環(ションワン)、西貢(サイクン)など8カ所を設けている。気持ちのいいテラス席を備えるオフィスもあり、仕事の合間の気分転換にもぴったり。レンタルデスクは1日あたりHKD300から。

21/F., The Phoenix Bldg., No.23 Luard Rd., Wan Chaiほか
www.thehive.com.hk

 

 

24時間利用可能
The Loft

画像出典:The Loft公式サイ

画像出典:The Loft公式サイト

かつての工業ビルの一角をリノベーションしてできた「The Loft」。1日あたりHKD150、固定デスクは月額HKD1,800で借りることができる。会議室も備えているので、大事な打ち合わせにも。MTR鑽石山(ダイアモンドヒル)駅から徒歩5分。
3B Tontex Industrial Bldg., 2‒4 Sheung Hei St., San Po Kong
www.theloft.com.hk

 

 

1時間から借りられる!
OONIQUE

画像出典:OONIQUE公式サイト

画像出典:OONIQUE公式サイト

都心部でちょっと時間が空いたとき利用したいのが「OONIQUE」。1時間HKD44、3時間HKD88と、時間単位でもデスクを借りることができ、ドリンクや軽食も無料で提供されるので、カフェより静かで、おトクに使える。利用は10:00~22:00。

11/F., Kyoto Plaza, CWB
www.oonique.hk
 
個室電話ブース完備
Amphi Studios

画像出典:Amphi Studios公式サイト

画像出典:Amphi Studios公式サイト

観塘(クントン)駅から徒歩4分の場所に位置する「Amphi Studios」。平日の9:00から18:00まで営業しており、デイパスは最大8 時間利用できる。料金はHKD150だが、会員になるとHKD100で使用可能。先着順で個室の電話ブースも借りることができる。

6/F., Sunbeam Ctr., 27 Shing Yip St., Kwun Tong
www.amphistudios.com

 

 

 

日本と世界で進化するワークプレイス

出社かリモートワークかを選べる会社が増えたり、起業や副業がしやすくなったりと、働き方が多様化している近年。世界中で、会社でもない、自宅でもない、新しい仕事の場を提供する企業や団体が増えている。

 

リゾートワークのモデル施設
信濃町ノマドワークセンター
信濃町Main仕事(Work)と休暇(Vacation)を組み合わせたワーケーションが提唱されて久しい近年。長野県産業労働部が推進する「リゾートテレワーク拠点整備事業」のひとつとして2019年に開所したのが、法人向け貸し切り型リモートオフィス施設「信濃町ノマドワークセンター」だ。遊休化していた町営施設をリノベーションして生まれた同センターには、開放感のあるワークスペースや会議室はもちろん、3Dプリンターや工作機を備えたラボまで完備。また東京ドーム約2個分の広大な敷地内にはキャンプ場があり、その場所を使って、都会では難しい自走車やドローンの実証実験もできる。

信濃町small 現代人のメンタルケアに高い効果があるとされる自然とのふれあい。70%以上が森林に覆われた信濃町のロケーションを求めて、社員旅行を兼ねて利用する企業も多いという。360度を緑に囲まれた非日常の職場環境に身を置けば、新しいアイデアもどんどん湧いてきそう。

長野県上水内郡信濃町野尻1200-45
https://nwc.natureservice.jp

 

 

スキマ時間を有効活用!!防音個室ブース
テレキューブ
telecube2リモートワークで困ることと言えば、オンライン会議や大事な電話の際の周囲の音。自宅では子どもが騒がしく、カフェでは周りの耳が気になる……ということもあるのではないだろうか。近年、日本各地の学校やオフィス、駅、空港、商業施設などでみられるようになった仕事用個室ブース。少し大きめの電話ボックスのようにコンパクトでありながら、デスクが置かれた防音・防視の個室空間で快適に仕事ができる。なかでも2017年に日本で初めての防音個室ブースとして誕生した「テレキューブ」は現在、全国に27,000台が設置されている。

telecube1 利用料は15分あたり220~330円で、コンセントやWi-Fiも完備。日本出張時のちょっとしたテレワークに利用してみては?

https://jp.vcube.com/telecube

 

 

スタートアップへ向けた無料のグーグル施設
Google for Startups Campus

licence: Adrian Grycuk, CC BY-SA 3.0 PL ポーランド・ワルシャワキャンパス

licence: Adrian Grycuk, CC BY-SA 3.0 PL
ポーランド・ワルシャワキャンパス

ガレージで創業し、世界的企業へと成長したGoogle。そんな同社が、革新的な新事業に取り組むスタートアップ企業を支援するため始めたのが「Google for tartups Campus」だ。現在、拠点は韓国、イスラエル、スペイン、ブラジル、ポーランド、そして東京にあり、公式サイトから起業目標を回答するなどしてメンバーになると、無料でコワーキングスペースが利用できたり、イベントに参加できたりする。過去には、韓国・ソウルキャンパスで、ベビーシッターを用意し、母親向け起業支援プログラムCampus for Momsを開講したことも。あらゆる層の未来の起業家に向けたサポートを展開している。

licence: Adrian Grycuk, CC BY-SA 3.0 PL ワルシャワキャンパスは元ウォッカ工場

licence: Adrian Grycuk, CC BY-SA 3.0 PL
ワルシャワキャンパスは元ウォッカ工場

Daniel Bar-On/ Wikimedia Israel, CC BY-SA 3.0 イスラエル・テルアビブキャンパス

Daniel Bar-On/ Wikimedia Israel, CC BY-SA 3.0
イスラエル・テルアビブキャンパス

2019年にオープンした東京キャンパスは、Googleの日本法人が入居する渋谷ストリーム。30席ほどのコワーキングスペース、セミナールーム、キッチン、会議室などを備える。オープン直後にGoogleがフルリモートワークを導入したため、施設も一時的に閉鎖され、支援プログラムのほとんどがオンライン開催となっていたが、同社のオフィスワーク再開を受け、現在は通常どおり利用可能。起業を考えているが取り組める場所がない、あるいは仲間や支援者が欲しいと考えている人にとっては心強い施設と言える。

https://startup.google.com

 

読者アンケート みんなのホンネ

特集の最後では香港で働く日本人の読者の方々にアンケート。働き方に関しては特に世代間や業界によってもさまざまなギャップがありました。皆様からいただいた回答をアラフォー編集部が勝手に分析しました!

 

①

リモートワークが半数と、かなり浸透していますね。シグナル8などの緊急事態にも在宅勤務ができるようになった反面、自宅でオンオフがつけにくいなどの面もあります。デスクの後ろはすぐベッドの編集部自宅では、毎日睡魔との戦いが(汗)。また、ピーク時を避けられるフレックスタイムはかなり便利! いやー香港のMTR、日本同様に激混みですから!

 

②

「ほぼない/まったくない」と「月に1~2回」が多数、次いで「週1~2回」という結果に。業界・業種にもよりますが、香港は日本に比べ移動にそんなに多くの時間を必要としないことや、家がせまく書斎がないことで、通勤スタイルを取る方も多いです。在宅勤務・通勤にかかわらず、業務効率が一番大事ですね。

 

③

通勤時間の削減が一番多い回答に。あとは子育て世帯ならば、育児との両立も可能になりました。編集部の家にも小さな子がおりますが、オンラインミーティング最中に「お腹すいた~」と画面に登場してしまい冷や汗をかきましたよ(笑)。マイクのミュートボタン、ON/OFFの操作に気をつけなければと猛省中です。

 

④

はい!必要です(笑)。すいません、私情が入ってしまいましたが、これはどんなに世の中が変わろうとも、友好関係を築くコミュニケーションの一つではないでしょうか? さぁ、グラス片手にカンパーイ!

 

⑤

「ほぼない/全くない 」が一番多く、次が「週1~2回」という結果に。これは結構驚きました。仕事よりはプライベートの席が多いのでしょうか?確かにハラスメント系は昨今気をつけるべきテーマですからね。

 

⑥

朝礼や終礼は、日系企業独特な文化かもしれません。編集部は朝礼でラジオ体操をする会社に勤めたことがありますよ! 報告書はAIにお任せして時短を図りましょう。名刺もいずれデジタルになるのでしょうか?

 

 

これって自分だけ!? 世代間ギャップを感じた時

20代の子と仕事に対する考えが合わないと感じた(40代・男性)
それはおつらいですね…でも仕方ありません、育った時代が違います!

社内書類で上司がお辞儀ハンコ(印鑑を斜めに押すこと)を押していた(40代・男性)
身分や上下関係を示す日本特有のものですね! 昭和を感じます

会社を休むことをLINEで知らせてくる若手社員(50代・男性)
えっ! ダメなんですか!

新入社員として入った企業で、部長を含めた飲み会の翌朝は部長の席に必ず全員が挨拶しにいっていた(40代・女性)
挨拶は今も行った方がいいですが、強要はしない方がいいですね!

自分より若い世代に電話恐怖症の人が多い印象。狭いオフィスで口頭でなくチャットで要件をたずねてくるスタッフがいて驚いた(30代・男性)
対話は大事にしたいですよね

若い社員に上司より早く出社する・遅く退社するという感覚がない(40代・男性)
ゆとり世代ですからね~

名刺がデジタルになり、スマホでスキャンする会社が出てきた(40代・男性)
エコですね~

若い社員が軽作業しながらYouTube見ていた(30代・女性)
それはアカン!

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