深センものがたり 第19回

2020/02/05

waya title第3季 よもやま話

 自由気ままなコラムもお陰様で4年目を迎える今年は、筆者や知人が深センで出会った話題を紹介させて頂く。よもやま話としてお付き合い願いたい。

当時建設中の羅湖地王ビル

当時建設中の羅湖地王ビル

90年代珍道中
日本のメーカーの委託生産目的で工場探しに訪れた90年代初期の深セン。部下と2人でパッキン8個を詰めたサンプルを携え約10日間、多くの工場を訪れた。台車2台をゴロゴロ押しての珍道中である。香港や深センのイミグレ、経済特区の第二国境では何度も全箱を開封するハメになった。これが大変で、途中からガムテープを閉じるのをやめたほどである。


P28 GZ_WAYA_726パトカー先導、美人秘書の歓待

ある工場の担当者と第二国境ゲートで待合わせ。すると、なんとビックリ!制服を着た警察官2名をお供に彼が待っていた。工場までの道中が危険なので、工場の老板が公安局に送迎を依頼したらしい(そんなのできるんや)。
パトカーの先導で工場に到着すると、長身で絶世の美女が玄関で花束歓迎のお迎え(キスをちょっぴり期待したが、、、無かった)。社長室はミラーボールが回り輝くパーティー会場かと思うほどのデコレーション。葉巻と高級ブランディをふるまわれ、まるで”夜総会“(当時の香港高級クラブ)である。

写真はイメージ

写真はイメージ

 なかなか本題に入れないので、強引に工場視察を要求した結果、美人秘書アイヴィーのエスコートで工場視察。だが、社長室と比べて、あまりにも工場はおそまつ、後に生産委託は断った。
ちなみに、その半年後、別のプロジェクトでこの工場を訪問したが、送迎はホコリだらけの軽四。パトカーも葉巻もブランディも無く、アイヴィーと呼ばれた美人秘書は影も形も無い。老板の親戚のオバサンがお湯を出してくれた。
あとで担当者に聞いてみると、パトカーも絶世の美人秘書もアルバイトだった。

第2国境の恐怖
当時、深セン経済特別区に入るには第2国境で検問があった。
ある日、香港人のビジネスパートナー(H氏)が同行し、特区外の工場へ訪問した帰りの出来事。その日、うっかりパスポートをホテルに置き忘れたのを第2国境の検問所で気がついた。えらいこっちゃ!どうすりゃええの?

当時の鄧小平看板 羅湖

当時の鄧小平看板 羅湖

 H氏が担当官に掛け合ったが、外国人のパスポート未所持は違法であり特区に入れない。何処かへ行け、と言われた。行けったって、パスポート無ければ普通アカンやろ。何処へ行くねん、人里離れた山奥にでも籠るんかい!
人里離れた山奥へ行くのは最後の手段。この状況を解決しようとすると、H氏が「ボク先に帰るよ香港で奥さんが待ってます。ボクの奥さんすっごく怖いのだ」、と告げるなり帰ってしまった。薄情なビジネスパートナーである。

 

90年代初期の深セン

90年代初期の深セン

 まぁ仕方ないと考え、浮かんだ案は深センの友人にホテルへ寄ってもらい、筆者のパスポートを持って来てもらう事。ホテルに電話して事情を伝え、部屋の鍵を開けてもらい、友人がパスポートを持って第2国境まで駆けつけてくれ、筆者を拾ってくれた。人里離れた山奥に籠らなくて良かった。
彼が来るまで、かれこれ2時間待ったが…つづく

 


宮城 紀生深セン在住19年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
[email protected]

 

 

 

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