深センものがたり 第8回

2019/01/30
深セントレンド
2000〜2008年

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21世紀へ突入後、中国トレンド事情はすごいスピードで変化を続ける。より良い生活への欲求はとどまることが無い。ファッションもしかり。きれいで、格好良くて、目立ちたい、おしゃれしたい、センスの追求。多くの地方出身者が集まる深センもその波に飲まれていく。

街には様々な人気ブランドが次々と現われ、トレンドに敏感な若者はセンスを磨く。欧米ブランドのニセモノ品も横行してゆくが、ショッピングモールの登場によって資本力を持つブランド企業は旗艦店を出店させ、格の違いを見せつけていく。そして品質を追求する人々はホンモノを選ぶことになる。

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アディダス、ナイキの両巨頭、香港のジョルダーノなどのシンプルなスポーツファッションが深センの街を彩っていた。

2002年、韓国のTVドラマ「冬のソナタ」が社会現象に。深セン名物の代名詞、山賽(ニセモノ)携帯やニセモノローレックス、コピーDVD等も最盛期を誇った。屋台のオモチャのヘリコプターはかなりの精度で舞い上がる。これはドローン開発の原点かも…。エンジン音が普通車のニセモノランボルギーニも堂々と街を走っていた。

 

 

2010年前後

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スマホの普及と共にネット購入も急速に増え、ベーシック系着こなしが目につくように。キャリア系も増えつつあり、深センの女性のセンスは格段に向上する。彼女らは原色をアクセントに取り入れる粋なオシャレを楽しむ。それに比べて男性のファッションへの意識はまだ低かった。床屋でスポーツカットをすると角刈りになった(涙)。

日本のアニメのコスプレ族が出現。また、地下鉄車内のドア付近で地べたに座り込む中高生たちが現れた。これは日本の高校生で流行した現象が香港を通じて深センに来たとの噂。最近は学生の座り込みは消え、オッサンの座り込みが増えた。

 

 

2015年〜最近

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若い女性がBMWやポルシェを乗り回すようになり、ファッションはより個性を演出する傾向に。男性はシティ派やヒップホップ系がトレンドとなる。ヘアースタイルへの意識も高まってきた。

深センの主要モールに入店しているユニクロや無印良品やザラ等は、平日でも多くの人で賑わっている。数年前は週末でも閑散としていた。セール期は大混雑、レジは長蛇の列。主要顧客はブランド趣向者やトレンドを追及する人たちでなく、一般の大衆者である。

 

 

おまけ―伝統の幼児ファッション

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中国伝統のポピュラーファッション、幼児用の股割れズボンをご存じであろうか?お尻の部分にスリット(穴)のあるズボンである。おむつ不要、誠に実用的なアイテム。高層ビルが立ち並ぶ世界のイノベーション都市深センの街にもこのアイテムを着こなすキッズたちを見る。

一般的に子どもがトイレを覚え始めるのは1歳半くらいだが、股割れズボンを着用すれば歩き始めてから自分で用を足すことを覚えるのだ。

ところで、股割れズボンはタオパオなどでも販売しているのだろうか?

 

 


宮城 紀生

深セン在住18年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn

WAYA

深セン華日(ワーヤ)コンサルティング
会社設立・運営、法律相談、会計財務税務
深圳市福田区深南大道6021喜年中心A610

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