嶺南水郷文化をいまに伝える「小洲村」

2018/03/27

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「小洲村」は広州の嶺南水郷文化を伝える古い村で、村そのものが民俗博物館のように、嶺南水郷特有の「小橋、流水、住家」の景色を残している。水辺に並ぶ民家、古木、井戸、書院、講堂、石畳の道、すべてが見どころだ。この水郷は元代末から明代初期に建てられ、村民は昔からずっと果樹の栽培で生計を立ててきた。珠江の数千年の堆積作用によって形成された土壌は、長さ約10キロに達する。川がくねくねして村の中を流れ、様々な橋がかかる。特に有名なのは「牡蠣屋」だ。かつて、村民たちが地元の資源を活用し、海辺から掘り出した大量のカキの殻で部屋を建てた。カキの殻で建てられた部屋は冬は暖かく、夏は涼しく、虫に食われる心配もないので、嶺南の気候にはピッタリだった。

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素朴な水墨画のような世界は、都会生活で忘れかけている伝統の暮らしを思い起こさせてくれる。最近では、週末を小洲村で過ごす人も少なくない。思い思いに写真を撮ったり、風景を眺めたり……騒音から離れて、歴史ある静かな水郷の村をのんびりと散策してみよう。

小洲村
アクセス:広州東駅より45番バスで約1時間、終点「小洲村」下車

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