季節の風情を楽しむ深セン

2018/01/30

季節風情
突然であるが、「深センへ遊びに行ってみようか?」と思えるような“旬の風情”を紹介する。香港に住む日本人には近くて遠い深センだが、このコラムで興味を抱いていただければ嬉しい。

中心部は高層ビルばかりで風情は無し、周囲は再開発でごちゃごちゃした街だ。ならば何が風情なのか、それは“ローカルめし”に尽きる。冬の旬は火鍋の季節である。意外にも日本人に好まれているのが“超激辛”の四川火鍋だ。とにかく辛い!旨い!シビれる!!だが、これぞ「医食同源」の極みである。筆者は毎冬火鍋をつついて季節の風情を楽しんでいる。

麻辣火鍋
たくさんの漢方で発汗を促進し、美肌にも効果ある四川火鍋。スープに入れるのが代謝を促す唐辛子。クコの実(枸杞gouqii=ゴジベリー)は不老長寿や精力増進。紅ナツメ(红枣hongzhao)は「一日食三棗、終生不顕老」(1日3つ食べると老いない)という4千年伝わるクコの実と並ぶ老化防止の生薬だ。欠かせないのが四川花椒であるが、この花椒は本場の四川人でも皿へ吐き出す(他の山椒とは比べられぬ痺れをもたらす)。理由は噛んでしまうと具材の味が分からなくなるから(笑)。他に干し椎茸、ゴボウ、ニンニク、生姜、桂皮(シナモン)等に老酒を加える。

鍋

具は人それぞれ好みであるが、お勧めは定番の羊肉、そして鮮魚、特に耗儿鱼(カワハギ)と虾滑(海老すり身団子)は麻辣湯に相性が抜群である。あとは新鮮野菜で舌を整え、仕上げは拉麺で完結。

紅ナツメ紅ナツメ

1

クコの実

繁華街を歩けばあちこちに店がある。筆者お勧め店は、華神龍(华神龙火锅)、重慶火鍋(重疾火锅)、海底捞火鍋城の各チェーン店である。最近はスタッフサービスも特筆モノなので、深センのナビで探して、ぜひ試してもらいたい(クセになるかも)。※各店では少人数でたくさんの具を食べたい客向けに半皿注文OK。もちろん料金も半額である。

1新鮮魚

1羊肉 

カワハギカワハギ

華神龍玄関華神龍玄関

火炎鴨
深センにも自然は多い。筆者が春夏秋冬、気に入る場所は梧桐山(うーとんさん)という山とその周辺である。散策や登山については機会があれば述べる。ちなみに標高900M余りだが気軽に登るような山ではないので要注意である。梧桐山の登山口にある新田村は小粋な店も年々増え、リゾートの趣もある。点々と散らばる農家料理店。

ウートン山門ウートン山門

ウートン山池ウートン山池

ここでは冬の風情を味わうべく「火炎鴨」(火焰鸭子)を食したい。熱した大鍋にゴマ油と味噌だれを注ぎ、野生の鴨肉を放り込む。香ばしい匂いが漂い、鴨肉がこげ茶になればOK。その美味な味はと言うと、、、ここでは説明を省く、是非訪れていただきたい。

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鴨肉を食べ終えた鍋にスープを足して、自家製豆腐、新鮮な青菜と木耳に加えて“鴨の嘴に似た魚”“(鸭嘴鱼)と豆鼓(douchi発酵大豆)を加えて、蓋をして蒸す。なんとも言えないいい香りが漂い、更に食がそそってきた頃が食べ頃である。その美味な味はと言うと、、、ここでは説明を省く、是非訪れていただきたい。これは広東3大料理である順徳料理の農家版であり、香港や日本では決して味わえないローカルチックな料理である。

「深センへ遊びに行ってみよう!」と思えるようになったであろうか?

宮城 紀生

 

 

 

 

 

深セン在住15年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn

WAYA

 

 

深セン華日(ワーヤ)コンサルティング
会計財務税務の実務、法律相談
深圳市福田区深南大道6021喜年中心A610

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