広州 春の花々観賞スポット「陵園西路」「中山記念堂」ほか

2016/03/29

広州には「花城」(花の都)という美しい別称がある。年間を通じて様々な花が見られる広州だが、4月はひときわ美しく花が咲き誇り、目を楽しませてくれる。日本で春の花といえば桜だが、広州では日本人にはあまりなじみのない春の花々を観賞できる。では、さっそく花巡りに出かけてみよう。

木棉 ha1

木棉(キワタ)は、広州市の市花であり、広州市を拠点とする中国南方航空のシンボルマークにも採用されている。樹高が高く、春には五弁の花をつける。花
ha2の色は血を思わせるほど赤く、火のように鮮やか。そのため、広州人は英雄魂と向上精神の象徴とみなし、敬意を込めて「英雄花」と呼ぶ。

◆スポット① 陵園西路

陵園西路の両側と中央分離帯には木綿が植えられている。ここは広州で最も多くの木棉を観賞できるスポット。6階に相当する高さ19メートルほどの木棉並木は圧巻! まるで強大な兵士が隊列を組んでいるようだ。満開時には、枝に火が燃え盛っているような勢いを感じられる。

◆ スポット② 中山記念堂ha3
中山記念堂の東北門にある木綿は樹齢330年なる。「市花寿星」(長寿を象徴する神)として崇められている。太くて大きな幹が、350平米に広がる樹冠を支え、静かに立ち続けてきた。真っ赤な花が空を赤く染め、王者のように広州の変化を見守っている。

羊蹄甲と紫荊花ha5

ha4羊蹄甲(フイリソシンカ)と紫荊花(ハナズオウ)は混同されやすいが、実は咲く時期や花の色などで見分けられる。羊蹄甲の開花時期は例年3〜5月。枝に葉がつく前に花が咲くので、開花時は花のみが見られる。大きな淡いピンクの花で、花弁は五枚、真ん中の花弁には濃い赤紫色の斑が入る。紫荊花はより鮮やかな紅色から赤紫色。日本語の名称は花弁が蘇芳で染めた色に似ていることからきている。開花時期は11〜3月までで、花と一緒に葉もつけるので羊蹄甲と見分けられる。


◆スポット① 越秀区人民北路ha6

広州駅から南に延びる「人民北路」は羊蹄甲の並木道として知られる。ここには街路樹としてたくさんの羊蹄甲が植えられており、絶好の観賞スポットとなっている。ロマンチックな淡いピンク、美しく艶やかな紅、まばゆいばかりの赤紫、清らかな白…。色とりどりの花が朝焼けのように輝く。高い場所から俯瞰すればピンクの帯のようにも見えてくる。

◆スポット② 天河華南農業大学
北では十万の観光客が武漢大学で桜の花見をし、南では幾万もの人々が華南農業大学のキャンパスで羊蹄甲を観賞する、と言われる。羊蹄甲は華南農業大学の校花に指定されており、キャンパスいっぱいに植えられている。紅の紫荊花とピンクの羊蹄甲を合わせると優に5000本を超える。羊蹄甲の”本場“と呼ぶにふさわしい景観を楽しめる。

桃と

ha9
李とはスモモのこと。中国では桃とともに春の代表的な花として古来から愛されてきた。開花時期は3月〜4月で、花の色は白。

◆スポット 白雲山ha7
濃いピンクの桃の花と白い李の花が一面に咲いていて、遠くから見ると、花畑が人々の笑顔を映しているかのように感じられる。中国語で「人面桃花相映紅」というその感覚を味わえる。明珠楼の桃花澗には。緋桃や白碧桃や蟠桃など、十種類ほどの品種を観賞できる。色も赤いやピンクや白などが様々。真白な李もあるので、白と赤の織り成すみごとな風景をゆっくり味わいたい。

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