流行事情 「違章停車」

2016/03/15

その写真は構図が優れているわけではなく、高い撮影技術を駆使している感じもしない。いやむしろブレていたりピンボケしているものもある。少なくとも腕のあるカメラpマンの作品ではない。そんな写真が最低価格一枚200元(約3500円)もする……こんな書き出しのローカル記事があった。高くつくそのカメラマンの正体とは?それは交通警察のお巡りさん。中国の交通事故や違反の現場では彼らがコンパクトカメラやスマホを手に撮影している姿をよく見かける。
車社会が進む中国では“違章停車”(駐車違反)が大きな問題となっている。駐車違反の規定は「中華人民共和国道路交通安全法実施条例」第63条に明記されている。駐車が禁止されている場所は、駐車禁止の標識・表示のある場所、歩道など。また、交差点、急カーブ、幅4メートル未満の狭い道、橋、急坂、トンネル、さらにこれらの場所から50メートル以内の路上などだ。バス停、救急施設、ガソリンスタンド、消火栓や消防施設とそこから30メートル以内の路上も含まれる。通常は、違反車両に「罰単」(駐禁ステッカー)が貼られ、電子機器により違反行為が記録される。気になる罰金は20~200元で、各都市により処罰金額は異なるとされている。ほかに、レッカー移動された場合は「拖車費用」(レッカー費用)や「停車費用」(駐車代)が別途徴収される場合が多い。最高に高くつくカメラマンを雇いたくなかったら交通ルールを守るしかない。

Pocket
LINEで送る