中国流行男性アイドル事情「小公挙」

2016/03/08

女子たちが「女漢紙」(男勝りな女子)でもてはやされたのは過去のこと。押され気味だった男子が2014年から、若い&イケメン&筋肉ムキムキな男子「小鮮肉」や、大人の魅力「腊肉」(熟成肉)で勝負してきた。こうした流行は熱しやすく冷めやすい。そんな中、最近では「小公挙」が注目されているという。中国語でお姫様のことを「小公主」(xiǎo gōng zhǔ)という。これを甘え口調で言うと「小公挙」(xiǎo gōng jǔ)に周杰倫なる。現在では、主に少女のような心をもつ男子のことを指して使われている。時にお姫様願望が態度や言葉に現れるが、決してオネエではない。その中心は、可愛い系&ナルシスト的な要素が魅力の男性アイドルたちだ。

芸能界で最初に小公挙が発掘されたのは、自身もそれを認める周杰倫。2015年1月、彼の結婚式の映像で、その少女の部分が発覚、ネットユーザーから親しみを込めて「倫妹」と呼ばれるようになった。さらに、2015年5月に行われた西安コンサート、その演出を見たファンから「杰倫小公主」と呼ばれるようになった。後に「小公挙」へと変化し、可愛い系男子を指す言葉となった。

その後、芸能界では小公挙発掘ブームが巻き起こり、幾人ものアイドルにこの肩書が付された。芸能界の小公挙の共通点は、ナルシスト―まるでお姫様をかわいがるように自分をかわいがる。髪や顔面の美容パック、つま先に至るまで入念にケアするなどの特徴がある。

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