中国語ネイティブ表現の学習。ネット小説を原作にしたテレビドラマで!

2016/02/18
中国語を上達させたい……それなら中国のドラマや映画を見るのはいかが? ネイティブの表現方法を習得するには打ってつけの教科書だ! PPW編集部中国人スタッフが紹介するフレーズをヒントに作品を探して視聴してみよう!

“人有喜怒哀楽,傷心流涙何罪之有”
rén yǒu xǐ nù āi lè,shāng xīn líu lèi hé zùi zhī yǒu
「人には喜怒哀楽があるわ。傷ついて涙を流したからといって、何がいけないのよ」
古い言葉に「喜怒哀楽不形於色」(喜怒哀楽を色にあらわさず)という言葉がある。感情を顔や態度に出さない、感情をコントロールしていつも淡々と事態に対処することを意味する。楽しくても笑わず、辛くても泣かない。どんなに動揺したとしてもポーカーフェイスを保つ。中国人でも日本人でもこういう人は多い。ストレス社会を生き抜くためには、悲しい時には涙を流し、楽しい時には笑えることも大切。ありのままでいたい時には「人有喜怒哀楽,傷心流涙何罪之有」と言ってみよう。
注目したいのは最後の「何罪之有」の部分。普通は「有何罪」(有什麼罪?)と動詞の後に目的語が置かれるのだが、この場合、目的語が先に置かれている。これは反問の言い方で、自分に非がないことを強調するときの慣用句となっている。

 

“賤人就是矯情”
jiàn rén jìu shì jiǎo qíng
「卑しい者こそ見栄を張る」→「このビッチが! カワイ子ぶっちゃって」
「賤人」とは、かつての社会における身分の低い奴隷のような人々のこと。実際に使われ時には、「アマ」や「あばずれ」、英語の「ビッチ」のように主に女性に対する悪口となっている。「矯情」は、わざとらしい、作為的、余計なことをして騒ぎを起こす、画策する、という意味。紹介する作品ではおなじみのセリフだが、第34話が有名。女性同士なら、男の前で媚を売るブリッコに対する嫌悪と嫉妬から「このビッチ、うざい!」という悪口として使われている。中国語ではこの言葉の言い換えが「狐狸精還挺会演戯啊!」(雌ギツネはお芝居がお上手なこと!)となっている。「狐狸精」とは狐の化け物で、悪口として使う場合には、色仕掛けで男を誘惑する女性を意味する

 

作品紹介
甄嬛伝( 宮廷の諍い女):甄嬛伝
ネット小説を原作にしたテレビドラマ。2011年末から2012年春にかけて、中国で放送され、大きな話題を呼んだ。舞台は、清朝第5代皇帝雍正帝の後宮。皇帝の寵愛を巡る側室たちの激しく哀しい諍いが描かれる。

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