公安警察のお世話に、中国で交通事故にあった場合

2015/06/30

順写真

ある日の朝、歩道を走る車と正面衝突したあたし。大した傷ではなかったけれど、奥底に眠っていた”パンク魂“が湧き上がり、ここ5年余りのうっぷんを晴らすべく、今回こそは!と全面対決を決意。少々大袈裟ながらも”警察のお世話“になることにした。
あたしのあまりの剣幕を見るに見かねた?年かさの交警がこれから病院に連れて行ってくれると言う。朝ごはんを買いに出ただけだったので身分証明書は持っていない。そこで、アパートまで戻り、これ見よがしに左足を(ちょっぴり大袈裟だけど)引き摺りながらパスポートと臨時登録の紙を持ってくる。するとアパート前の路上で職務質問?が始まった。
年かさ「ここに住んでるの?仕事は何?」
私「はい、ここに住んでいます。番禺に来てもう5年目です。短大で仕事をしています。今日は授業がありません」
年かさ「う〜む。(言葉が通じないし、ぽりぽり)学校の誰かに電話してもらえる?通訳できる人」
私「はい」
と、3年間秘書をしてくれた先生に電話し、年かさと話をしてもらう。「とにかく、言われた通りについて行ってね」と言われ、え!それだけ?ん〜、でも、彼がそう言うなら!と安心して電話を切る。年かさが加害者に車検証を出させる。加害者が私を病院まで連れて行き、すべて終わるまでの人質というわけだ。
近所の大きな病院はショッピングモールさながらの大混雑。救急外科へ行くと、若い女医さんは「歩けるから骨は折れてないわね」と擦り傷にアルコール消毒して終了。あまりの染み具合、ぶつけられたとき以上に痛かった。とほほ。
患者登録など、すべて加害者が行い、病院終了。次は公安(警察)に行くと思いきや、こちらの警察システムは日本と違い、種類によって行く場所が違うと言う。では、どこに?と思ったら途中の道端で停車。郵便局で私用を済ませ中(若いのはパトカーで寝てるし)の交警2人組と落ち合う。
年かさ「大丈夫みたいだね。じゃあ、×××って、ここに書いて」
私「あの〜、会話はさっぱり解らないのですが、書いてくれれば……」
年かさ「分かった。(さらさらさら)……これをここに(警察メモ帳みたいなの)書いてくれるかな?」
私「(日本語で呟きながら)不需要幇助交警処理、我們一起協力自助処理(日時と名前)」
年かさ「おー、さすがは先生、中国語書けるんだー!」

 

加害者の車で家まで送ってもらい、病院の診察表なるものを頂き(「これ、どこの病院でも使えるからね」)何度もつたない「sorry」を言われ、「いやいや、こちらこそ、ありがとう」と、円満に一件落着。左足の脛には一週間半、青々と痣が残り、ミニスカートが穿けなくてしょぼ〜ん、でした。
〈今回の出来事で解ったこと〉
1.中国の110&120番は外国語では通用しない。
2.領事館に繋がらないことがある。電話番号は代表だけでなく、緊急用も携帯に要登録!
3.一口に「警察」と言っても種類が多彩、日本との違いにびっくり
4.有り余る時間+好奇心+押しの強さ=なんとかなるものだ!

 

中国 公警 病院待合室

 

 

[ヘイワード順]
母、妻、日本語教師、大学生、ライター、女の6足のわらじを履いて、中国は広州でパタパタと、何でもかんでも「なんとかなるさー」で乗り切る毎日。広州歴5年になるも中国語は駄目駄目レベル。夜ごはんの主食はビール。

 

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