広東人の流行「倫家」

2014/06/30

「倫家」-(lun jia)

倫家「倫家」の発音は「lún jiā」で、中国語の「人家(ren jiā)」に似ている。それで、ネット上では「人家」に当てて使われている。台湾ドラマで女の子が甘えた言い方(アニメ声=「嗲音」)で「人家」と言う時、「倫家」の発音に似ていて、かわいらしく聞こえたことがきっかけで広まったようだ。

中国語の「人家」にはいくつか意味がある。日本語の「人家(人の住む場所)」という意味もあるのが、どちらかと言えば日本語の「人」に含まれる意味に近い。多くの場合は「他人」「家庭」「将来の夫(の家)」「あの人(たち)」と言った意味だ。さらに、親しい間柄での「私」を指す。例えば、「你只管自己痛快,一点兒也不管人家」=「あんたは自分ばっかり楽しんで、人のことなんかちっともかまってくれない」。日本語でも「人」という場合に、他人ではなく、話し手が自分を第三者のように見立てていう言い方がある。「人家」も同じような使われ方をする。ネット上での「倫家」の用法は、この意味、つまり「私」を指して使われる。

女性の嗲音(アニメ声)が由来となり広まったほかのネット用語としては、「不要(bù yào )」→「表要(biǎo yào)」、「这样子(zhè yàng zi)」→「酱紫(jiàng zi)」などがある。「人家還没考慮好,不要這樣子了啦(まだ考えてないけど、こんなんじゃない)」を嗲音にすると、「倫家還没考慮好,表要醬紫了啦」となる。アニメ声に萌える“オタク”用語だが、漢字で表現されると外国人にはピンと来ないかもしれない。

Pocket
LINEで送る