深センものがたり 第52回

2022/11/30

waya title

深セン、おもしろ話し、その三
今回も引き続き、深セン生活で筆者が遭遇した“おもしろい出来事”をお伝えする。

レストラン編
20年前の深センの大型海鮮料理店では、時々中国人が円卓に座る前に先ずテーブルクロスの裾を上げて、円卓の下を覗くのである。
「なにしてるの?」、「たまにテーブルの下に泥棒が潜伏してるんだ」と言われた。image4

結婚披露宴の出席者に混ざって、両家とは無関係の人が席に座って、堂々と酒を飲んで、料理を食べていたらしい。
そういえば、誰とも会話を交わさず、黙々と飲んで食ってたオッサンがいつのまにか消えていたこともあった。image5

友人は、食事中の“貧乏ゆすり”がクセである。イスに座ってから食べ終わるまで、ずーっと足をゆすっている。そのためポケットに入れた万歩計カウントは食事中だけで1万歩を超えていたのには驚いた。
彼はちなみにイライラするのでなく、食事が楽しくて大好きだから脚をゆするそうだ。image0

街角編(20数年前)
夜の街角で2人組強盗に遭遇した友人、現金とパスポートの入った財布を盗られたが、パスポートだけは取るなと言うと返してくれたので、思わず「謝謝!」とお礼を言ったそうだ。
(おそらく怪しげな)床屋へ入った知人は、先ずビールを飲まされ寝てしまい、早朝に衣服と財布も消え、下着姿のまま道端で目を覚ました。
彼は懲りずに2度も同じ経験をしていた。image1

知人は“美人局”のような強盗に出会い、男数人に囲まれ縄で括られ、数万元を要求されたが持ち合わせなく、妻に電話をかけると「○されてしまえ!」と罵られた。男たちは仕方なく彼を開放したそうだ。image6

スマホ決済が浸透しつつあった頃、天秤棒を担いで道端で果物や野菜を売るお年寄り、バイクタクシーや夜中に出没する屋台の支払いもスマホになった。公園の路上演奏者やいかがわしい演技集団への投げ銭までもスマホでOK。
「現金無くても微信で支払いOKだよー」と描いた看板を首からぶら下げた“不労者”までスマホ決済を利用しているのには驚いた。image2image3

スマホを失くした怖い話し
スマホを置き忘れた知人の恐怖。彼は出張を終え、夜遅く深セン到着。駅周辺で夜食をとり、タクシー乗り場まで歩き、長蛇の列を並び、いざ乗車となったところでスマホを店に置き忘れたことに気が付く。あわてて店へ戻るがすでに閉店。地下鉄やバスも終了。小銭も無く、公衆電話も掛けられない。友人への電話も番号を覚えていない。歩いて知人のマンションまで行ったが、部屋番号も忘れており万事休す。帰宅はあきらめホテルを探して泊まることに。ところがフロントでカードも持って無いのに気づき事情を話すが、「保証も無い客を無料ではダメ」と言われた。ここで初めて真の恐怖が襲ってきた。24時間営業のファーストフードを探し出し、テーブルの片隅で飲まず食わずで朝まで時間を潰したそうだ。ちなみに食事した店は、彼のスマホを保管してくれていた。
先日、筆者がPCR検査に行く際に、スマホを事務所へ忘れ、検査もできず、事務所のビルにも戻れなくなった“小さな恐怖”を経験した。


宮城 紀生深セン在住20年のベテランコンサルタント
宮城 紀生
miyagi@waya.net.cn
 
 
 
 
 
WAYA

QR code

深セン華日(ワーヤ)コンサルティング
会社設立・運営、法律相談、会計財務税務
深圳市福田区深南大道6021喜年中心A610

Pocket
LINEで送る