殿方 育児あそばせ!第50回

2022/07/13

殿方育児あそばせ

 ある日の父と子

ある土曜日のこと。妻は仕事、私は休み。ということで妻がチビに「パパに遊園地に連れてってもらいなさい」と、私が寝てる間に言ってたらしく、チビが私を起こしに来た。
子「爸爸,起来! 快点出去吧!」
父「去哪里呀……zzz」
子「游乐园!」
父「爸爸想睡觉……zzz」
子「起来! 起来!」
父「ぐ…むむぅ」
とチビの執拗なボディプレスで文字通り泣く泣く起き上がる。スクリーンショット (1685)
さてどうしようかと考えていると、ふといいことを思いついた。
「こないだ連れていった寿司郎に行こう」
起きて間もない自分は腹が減っていたこともあり、また、先日妻とチビとで行った“寿司郎”で食ったマグロが旨かったのでまた食いたいと思っていたからだ。言葉巧みに小小を誘導し、いざ寿司郎へ!
前回は家から近い店舗に行ったが、今回は荔湾区の“悦汇城店”に行くことにした。あそこはとても大きいショッピングモールで色んなお店が入っているので寿司郎の後のことも考えてのお店選びだ(‾ー‾)ニヤリ。
予約せずに直接お店に行くと誰も並んでいないのですんなり入ることができた。(この時は11時半にお店に到着)
チビは席に着くなり「冰激凌! 冰激凌!」と騒ぎ出したが「アイスはご飯のあとで」と言い聞かせて、食べたいものを選ばせる。チビはこうゆう時はお決まりのものを注文する。
子「薯条(フライドポテト)! 面面(麺類のこと)!」

栄養はさておき、親にとってはある意味助かる注文だ(笑)。好きなものだけ食べられるのでチビは上機嫌。ポテトも麺も食べ終わりアイスを美味しそうに食べている姿を横から見ていると、パパも食べろとアイスを差し出してくる。寿司にアイスは…と思いながらも一口もらい「好吃」と返すと、ニカっと笑ってまた黙々と食べ続けた。スクリーンショット (1686)
いい感じに腹も満たされたので店を出て次に行くことにした。
しばらくブラブラ歩いていると入口付近にウルトラマンの筐体ゲームがあるゲームセンターが目に入った。
父「あそこに行くか?」
子「嗯!!」

そうしてゲームセンターで遊ぶことになったが、まずは何があるのか中を見て回った。メダルゲームやクレーンゲーム、音楽系やら乗り物系、一通り揃っていた。一応何をやりたいか聞くと、やっぱりウルトラマンだった。入口の方ではなく別に置いてあったゲームで、決められた位置に立ち、カメラがプレイヤーを認識、動きに合わせてウルトラマンが怪獣と戦うという心躍るゲームだった。目をキラキラさせて、早くメダルを入れろと迫るチビ。選んだウルトラマンはウルトラマンオーブだった。
父「オーブでいいのか?」
子「欧布!」
スクリーンショット (1688)スクリーンショット (1687) 気合十分なチビ。相手はエレキング(電気を操る怪獣)だ。画面の指示に従って、パンチやキック。攻撃をかわしながら円月ビームを投げるチビ。一所懸命にパンチやキックをしているが、傍からみると小動物がちょこちょこ騒いでいるようにしか見えなくてかなり笑えた。なんとか怪獣を倒したチビ。鼻息荒く「我赢了~YEAH~!」と雄叫びを上げている。そして最後はウルトラマンとの記念撮影。パパも一緒に画面に入りパチリ。プリクラの如く十数秒ほどで写真が出てきた。その後も色々なゲームをして楽しんだ。コインも無くなり、お昼寝の時間くらいになったので家に帰ることにした。ずっと大事そうにウルトラマンとの写真を持ち歩くチビを見て、また怪獣と戦いに来るか、と思った週末だった。
小小~。ゲームで怪獣を倒すんだばいーんだばって、家さいる大怪獣ばもなんとかしてけぇ。パパも手伝うはんで一緒に倒すべぇ(笑)。


photo prof平太郎
日本の東北出身で中国語がまったくできないまま中国に来ちゃった無計画男。寒い所と雪かきが嫌で南国広州で定住をほぼ決めている。最近はコピーロボット的な振る舞いの息子に同族嫌悪を覚えながら似たもの親子で一緒に妻に怒られつつも子育てに奮闘中。趣味というかライフワークになりつつあるクラフトビールを片手に夜な夜なビアバーを探し、せこせこリスト作りに励んでいる変人に果たしてまともな人間に育てられるのかと禅問答を繰り返す日々。

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