金持ちのステータスシンボル犬「チベタン・マスティフ チャン(藏獒)」

2014/06/16

チベタン・マスティフ

成功者のステータスシンボルといえば、高級な腕時計や衣服や、高級車や別荘などを思い浮かべるが中国では、金持ちのステータスシンボルとして注目を浴びているあるペットがいる。それが「チベタン・マスティフ」、中国語では「藏獒」と呼ばれる犬種だ。中国内での販売価格は、なんと数百万円から数億円なんていうとんでもない値が付つけられている。例えば、先日浙江省で行われた販売会では、2頭が計1800万元(約2億9500万円)の高値で販売されたという。

世界最古の犬種の1つであるが、最初チベタン・マスティフが文献上で紹介されたのは13世紀、マルコ・ポーロの旅行記「東方見聞録」だった。「ロバのように高く、ライオンのように力強い声。凶暴で大胆」という記述は、この勇敢な犬を指していると考えられている。19世紀初めにチベットではほとんど絶滅したが、1847年、インド総督がビクトリア女王に献上したことでイギリスに初お目見えし、その後、ジョージ4世も2頭所有していたという。なぜチベタン・マスティフが中国の富裕層の間で人気なのか?

藏獒力強く、重量感があり、かっぷくが良く、親しみのもてる外見、中国・チベットが原産であること、またなかなかなつかない分だけ飼い主になついた時にはたまらない喜びがあるなどの特徴が、彼らをひきつけているのかもしれない。加えて一般庶民にはあつかいにくく、いくつかの問題がある。例えば、かつて戦闘犬として飼育されていたと言われるとおり、性格はよそよそしく警戒心が強いため、なつかせるには時間と訓練が必要となる。成犬になるのに時間を要し、メスで2~3年、オスで最低3年と、飼育には忍耐が求められる。大型犬であることから、飼育環境もそれなりのものが必要となる。また、もともとチベットなど標高の高いところで飼われていたこともあり、他の場所では飼育や繁殖が難しいとされる。さあ、このようなお犬様、魅力を感じますか?

Pocket
LINEで送る