［ TOOLSS ］

日々の仕事に追われ、生活を楽しむことを忘れている、という人はいないだろうか。今回はセンスがよくて遊び心を持った文房具店＆カフェ「TOOLSS」をご紹介しよう。ゆったりした午後のひとときを過ごせる新しいスポットだ。

店舗はセッギッメイ（石硤尾）の「ジョッキークラブクリエイティブアーツセンター（JCCAC）」の近くにあり、流行に敏感な人たちが自分好みの文具を求めて訪れる。店の外観はコンクリートを使ったシンプルスタイルだが、中は自然の木を基調としており、おしゃれな雰囲気だ。「スズメのように小さくても、すべての機能を有する」という中国の言葉があるが、それはTOOLSSにも当てはまる。店は小さいが、多くの国の様々な文房具を取り揃えている。ペンやステッカーのほか、トートバッグやエプロンなどのアイテムもある。

オーナーの阿揚さんは、かつてはファッション・ジャーナリストだった。10年間働いたが、壁にぶつかり、彼はそれを人生の転機だと考えた。幼少時代、いつも近所の文房具店に行っていたという彼は、大人になると高品質の文房具を求めるようになった。そんな思いを他の人も持っているはずだと思いつき、店を開いたのだという。彼は台湾と日本に多くの友人を持ち、以前の仕事で築いたネットワークもあり、いくつかの文房具ブランドの代理店となることができた。店頭には、台湾や日本、ヨーロッパ、その他の国から集めたスタイリッシュな文房具が並べられている。

彼は特に日本の手作り文房具ブランド、「西東」「3pondS」などのファンだという。日本の文房具の、長い開発の歴史を持ちキュートで上品なところに惹かれるそうだ。ユーモラスな文房具が好きならば、「西東」の相撲シリーズはきっと気に入るだろう。同シリーズには消しゴム、スタンプ、メモパッドなどがラインナップされている。他の文房具ブランドでは、台湾の「TOOLS to LIVEBY」、ドイツの「STAEDTLER」も彼のイチオシだそう。店には、阿揚さんの確かな目で選ばれた商品だけが並んでいる。

この店がユニークなのはカフェも併設しているというところ。阿揚さんは、訪れた人たちがまったりとした雰囲気の中で文房具を選ぶ場所を提供したいと考えた。ここではコーヒーや手作りクッキーが味わえる。TOOLSSは、文房具店という肩書きだけでなくリラックスできる空間ともなっている。

TOOLSS
住所：Shop 2, G/F., Fook Tin Bldg., 38 Wai Chi St., Shek Kip Mei
電話：(852)3954-5135
ウェブ：http://www.facebook.com/toolsshk