手描きや筆記体に立ち返るべきいくつかの理由

2018/01/29

デジタル機器でのコミュニケーションに慣れた私達現代人だが、昔ながらの手書き、特に筆記体の良さを見直し、習慣づけることの利点はたしかにあるという。今回はポイントを4つご紹介しよう。

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1.手書きは頭脳を賢くする
いくつかの研究結果によれば、手で書くことは学習に良い影響をもたらすという。例えばインディアナ大学の研究では、スキャンにより脳の神経活動性がほぼ同程度と判明した4~5歳の子供達を2つのグループに分け、グループ1には表示された文字を視覚的に認識するよう指示し、グループ2には見た文字を書くよう指示した。研究者達がその時の脳の状態を再度スキャンしたところ、グループ1の子供は神経活動に変化が現れなかったのに対し、グループ2の子供達は、脳の読解を司るネットワークにまるで大人のような活動反応があった。同様の実験を成人に行ったところ、やはり似たような結果が得られたという。

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研究者達は、二次元の図形(例えば手紙のような)を手作業で書くことに、学習の理解に役立つ何かがあると推測している。

また別の研究結果によれば、、特に筆記体にはブロック体では得られない、読書やスペルクイズを解くような認知的利点があることが示されている。
2.ペンと紙で書くことの便利さ
スマートフォンのメモ機能も確かに便利だが、メモ帳とペンのシンプルな使いやすさはそれに引けを取らない。

スマートフォンでメモをとる際はパスコードを入力してメモ帳アプリを起動させ、小さなキーを使って入力する必要があり、お節介な自動修正機能に苦しめられることすらある。手書きなら、ただメモ帳とペンを用意すれば済む。

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3.手書きで書くことで、メッセージはより個人的なものになる
筆記体にも模範となる筆跡は存在するが、実際あなたが書いた文字は、唯一無二の個性と特徴を備えたものになる。よって誰かに手書きで手紙を書けば、受け取った相手は文字を通してあなたを感じることができる。それはメールやテキストメッセージには無いものだ。

さらに手書きは、コンピューターのテキストでは伝えられない感情を伝えることができる。例えば怒っている時、人は強めの筆圧で、速く書くことが多い。そうすると文字は暗い雰囲気でゴチャゴチャとした見た目になり、挑戦的な雰囲気になる。また、”愛しています”というような感情的なフレーズは、コンピューターでタイプするよりも手書きのほうが圧倒的に言葉に真実味が出て、気持ちを伝えるよう努力したことが相手は分かるはずだ。

4.字によって、あなたの考えの質を判断される
前項にも関連することだが、例えばあなたが何かの意見を書いて出したとして、人々は字の見た目は関係なく、意見の詳細によってその良し悪しを判断をすると思うかもしれないが、実はそれは間違いである。1クラス分の被験者で実験を行った研究によれば、上手な字で書いたものは50%~84%の同意を得られたというのだ。

もしあなたが今、テーマに関して理解を深めること無しに論文試験のスコアを上げる方法をお探しなら、字の練習をし、より美しい筆記体を習得して試験に挑むといいかもしれない。

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