5つの著名な図書館を訪れて古代史を知る

2017/11/14

古代から現代まで、世界中の多くの文化において、図書館はアイデア、創造性、知識の倉庫として考えられてきた。今回は歴史上、最も著名な5つの図書館から、その重要性を紐解いていこう。

1.The Great Library of Alexandria
The Great Library of Alexandria

古代史における図書館としては最も有名であり、訪れた古代世界のすべての学者達がアイデアを共有できるユニバーサルな図書館として、神話的地位を得ていた。紀元前295年頃にプトレマイオス1世によって、9人の女神を祀った寺院との複合施設として北部エジプトの港湾都市、アレキサンドリアに建てられた。館内は講義室や天文台、動物園、居住区などに分かれており、ホメロスやプラトン、ソクラテスなどの優秀な学者や作家の作品を収蔵していたとされる。紀元前48年頃、カエサルの侵攻時に混乱の中で焼失されたと言われており、現存していればどれほどの歴史的意義があったか計り知れない。

2.Royal Library of Ashurbanipal
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文書の保存や収集に熱心だったアッシリアの王、アッシュールバニパル王によって紀元前668年から630年頃に建てられたとされる。遺跡から見つかった3万点以上にのぼる粘土板の文書記録はイギリスの大英博物館に全て収蔵されており、今日の古代近東の研究に役立てられている。

3.Imperial Library of Constantinople
西暦357年頃、ローマ帝国の共同皇帝、コンスタンティヌス2世によって建立。2世は聖書の保存にのみ熱心であったが、現代のギリシャ古典に関する情報はこの図書館に保存されていた何百年分もの古代ギリシャとローマ人の記録の複製によるものだ。パピルスの巻物による蔵書の劣化を解決するために、この頃から羊皮紙やベラムでの保存が主流になっていった。

4.University of Taxila
University of Taxila

パキスタンにおいて2世紀から5世紀にかけて歴史に登場し、世界最古の大学と言われている。学びと知識のレベルにおいて高い評価を得ていたとされ、特にサンスクリット語やギリシア語、中国語などの古代言語の研究には定評を得ていた。重要な考古学的文化遺産として管理され、現代でも研究が進められている。

5.The Celsus Library
The Celsus Library

西暦110年頃、トルコの古代都市であったエフェソスで、父である先の統治者を偲び、霊廟と兼ねる形でジュリアス・アクイラが建立。蔵書数は12,000点あまりに及び、この時代の特徴がよく現れた建築様式も見事だ。発掘された像やアイテムは現在、イスタンブールの美術館に展示されている。

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