粉ミルク信仰のあるフィリピン子育て事情。A フィリピンプライマー編集部

2015/08/18

フィリピン人の粉ミルク信仰

粉ミルク売り場1格差社会と言われるフィリピン。何人ものヤヤ(子守専用のメイド)を雇って子育てはヤヤ任せ、という裕福な家庭もあれば、子供を連れて物乞いをせざるをえないような貧しい人まで様々です。フィリピンでの子育て事情はこの貧富の差によってだいぶ異なりますが、子供はどの家庭でも愛される存在。フィリピン人は子供が大好きです。多少無理をしてでもいいものを与えようという気持ちはどの親も一緒です。

その親心を見逃すまいと、テレビや看板でよく宣伝されているのが「粉ミルク」。スーパーに行くと「Infant Milk」というコーナーがあり、子供用粉ミルクの缶がずらりと並びます。一缶の値段が日本とあまり変わらないということを考えると一般的なフィリピン人にとっては高い買い物と言えますが、これぞステ粉ミルク売り場2イタスと言わんばかりに5、6歳くらいになっても哺乳瓶片手に街中を歩く子をたびたび見かけます。日本では乳幼児期を過ぎれば、粉ミルクから普通の牛乳にかえる人がほとんどですが、残念ながらフィリピンでは新鮮な牛乳はなかなか手に入りません。そんな牛乳の希少性がより粉ミルクへの期待値をあげているのでしょうか。「ミルクを飲ませておけばとりあえず大丈夫!」というくらい粉ミルクに対する信用度が高いようで、子供が嫌いな食べ物を与えるくらいならミルクを与えておこう、という傾向さえあるようです。

メーカーも様々な栄養素を足したりフレーバーの種類を増やしたり、購買意欲をあおります。乳幼児に限らず学童期用、マタニティ用、成人用、シニア用など用途別に商品があり、ミルク売り場はかなりの充実ぶり。粉ミルク信仰はフィリピンにおいて確固たる地位を築いているようです。

 

<執筆者>
文:A フィリピンプライマー編集部
http://primer.ph
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