2023/2024年版【香港】年間行事・イベント・祝日まとめ
中国の文化と旧イギリス時代の西洋文化の両方が混在し、年間を通して色々なイベントが開催される香港。年間行事やイベント、祝日一覧などをご紹介。
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1月といえば「お正月」。香港も元旦(New Year’s Day)にはビクトリアハーバーで花火が打ち上げられ、各地で新年をお祝いするイベントが行われる。しかし日本のそれとは少し異なる。なぜなら2月(年によっては1月末)に「旧正月」を控えているからだ。香港をはじめとした中華圏ではこの「旧正月」がメインで、西暦のお正月はしっぽりとお祝いするのみ。祝日も1月1日の一日だけで、街も人も翌日からは通常営業が一般的。
日本に比べると気温も低くなく過ごしやすいと思われがちだが、湿度が高いからか、体感温度はかなり寒い場合もある。基本的に暑い日が多いため、暖房設備がない建物も多く、屋外のみならず屋内も寒いので、防寒対策は必須。
平均気温 高19℃ / 低14℃
平均湿度 79%
降水量 16.3mm
2月といえば「旧正月(春節)」。一年の中で最も香港が華やぐ時期といっても過言ではない。「旧正月」は旧暦の1月1日を指すため、年によって日程が異なる。2月のことが多いが、1月に当たる年も。春節は家族で過ごす時間であると共に、各地で獅子舞やイベントが開催される。旧正月直前には銅鑼湾(コーズウェイベイ)の維多利亜公園(ヴィクトリアパーク)で「フラワーマーケット」が開催されるほか、旧正月初日には尖沙咀(チムサーチョイ)広東道で「ニュー・イヤー・ナイトパレード」が行われる。これには日本や世界各国からダンスグループやマーチングバンドが参加し、お祝い気分を盛り上げてくれる。また旧正月二日目に維多利亜湾(ヴィクトリアハーバー)で打ち上げられる花火も必見だ。
これら以外にも、そこかしこで赤色や金色の飾りが飾られ、各所でライトアップやイベントが行なわれるので、旧正月期間の香港は街中が賑わいをみせる。
また忘れてはけないのが、2月14日の「バレンタインデー」。日本では女性から男性にチョコレートを渡すのが一般的なのに対して、香港では男性から女性に花束を贈るのが恒例。当日は花束を持ったカップルが街の至るところで見かけられ、レストランもこぞってバレンタインデー限定メニューを用意する。
一年で一番寒い時期ではあるが、旧正月にバレンタインデーにと愛溢れる温かな雰囲気に心はほくほく間違いなし?!
平均気温 高 19℃ / 低 14℃
平均湿度 81%
降水量 37.7mm
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毎年3月は「アートマンス」。1973年に始まった香港芸術祭には、現地・海外、若手・ベテラン問わず非常に多くのアーティストが参加し、街全体を使って多種多様なアートイベントが行なわれる。元来、東アジアきってのアートの中心地である香港だが、この一ヵ月は更なる注目を集め、アートシーンが一気に盛り上がる。一言でアートといっても、展覧会、インスタレーション、音楽、舞台、オペラ、ダンス、バレエ…などと幅広く、誰もが楽しめるのが特徴。普段利用する公園に突如オブジェが現れたりするなど、気軽にアートに触れられるのもいい。
メインイベントとなるのが、月末に湾仔(ワンチャイ)の「香港会議展覧中心(コンベンション・アンド・エキシビション・センター)」で開催される世界最大級の現代アートフェア「アート・バーゼル」。世界中から美術商やバイヤー、コレクターが集結し、一番の盛り上がりを見せる。もちろんチケットを購入すれば、一般の人たちも参加可能。
また忘れてはいけないのが、アジアで最大級といわれる映画の祭典「香港国際映画祭」。1977年より開催されおり着実に歴史を刻んでいる。約1ヶ月半もの間、各地で映画上映会が実施されるほか、香港アカデミー賞の受賞式が行われ、映画界が最大の盛り上がりをみせる。
この時期、香港は寒さが収まり上着が必要なくなる。湿度は高いが、束の間の過ごしやすい季節といえる。
平均気温 高 21℃ / 低 17℃
平均湿度 86%
降水量 48.4mm
4月になると香港は一気に祝日が増える。なかでも長期連休となるのが「イースター」。キリストが死後三日目にして甦ったことを記念し、春の自然の甦りと共にお祝いする日で、広東語では「復活節」と呼ばれる。「イースター」は春分後の最初の満月の次の日曜日で、毎年日程が異なる。香港では、前後の祝日も合わせて四日間の連休。ちなみにイースターの前二日は「耶蘇受難節(レント)」といって、キリストの受難、つまり十字架にかけられ処刑されたことをしのぶ日で、「グッドフライデー(聖金曜日)」とも呼ばれている。なおイースター翌日は「復活節翌月曜日(イースターマンデー)」と呼ばれ、祝日に指定されている。様々な信仰のある香港だが、キリスト教も強く根づいており、それにまつわる祝日も多い。
毎年3月初め頃には「香港セブンズ」と呼ばれる7人制ラグビーの国際大会が行なわれる。ワールドラグビーセブンズシリーズのひとつで、香港では非常に人気の高いスポーツ大会。観客は様々なコスプレをして楽しむというのが恒例となっている。
天候はというと、降水量も増し、一気に湿度が上がる。カビ対策は必須。
平均気温 高 25℃ / 低 20℃
平均湿度 84%
降水量 199.2mm
5月は「メーデー」から始まる。広東語では「労働節」。日本ではあまり馴染みがないが、香港に限らず世界各地で毎年5月1日に労働者の祭典が行なわれる。銅鑼湾(コーズウェイベイ)から中環(セントラル)にかけて行なわれる行進は、交通規制がかかるほど大きい。
また、旧暦4月8日には「仏誕」がある。その名のとおり、お釈迦様の誕生日。旧暦のため4月になる年もあるが、基本的には5月のことが多い。キリスト教の祝日「イースター」があったと思ったら、仏教の祝日「仏誕」もあるのが、香港のおもしろいところ。
毎年「仏誕」と同じ時期に開催されるのが、「長洲饅頭節」(正式名称は「長洲太平清醮」)だ。中環(セントラル)から高速フェリーで約30分の距離にある長洲(チョンチャウ)という島で開催されるこの祭り。その昔、長州島で大流行した疫病を鎮めるために人々が祈りながら島中を歩いたことが起源だとされており、「仏誕」との関係はない。現在では島の無病息災や漁業の安全を祈る祭りという位置づけで、まんじゅうタワーを登って1位を決めるイベントとして親しまれている。最終日の深夜23時30分にスタートする決勝戦を観るには、直前に配布されるチケットが必要。
5月は相変わらず湿度は高く、雨も多くなる時期。気温もグッと上がって、外に出た瞬間、空気中の水分がまとわりつく感覚になる。
平均気温 高 28℃ / 低 24℃
平均湿度 83%
降水量 431.5mm
日本では西暦5月5日の「こどもの日」は、男の子の健やかな成長をお祈りする「端午の節句」。ここ香港にも同じように「端午節」が存在するが、少々様子が異なる。まず香港では西暦ではなく旧暦の5月5日となる。そのため毎年日程が異なり、大体6月がその日に当たる。また子どものための日ではなく、季節の節目を表す日となる。
端午節の風物詩といえば、龍の頭と尾で装飾された細長いボートをチームで漕ぎ速さを競う「ドラゴンボートレース」。世界各国からチームが参加する一大イベントだ。このレースを中心に、周辺ではミュージックライブやフードマーケットなども開かれる。
ひとつ日本と同様なのは「ちまき」を食べること。広東語で「粽」といい、これを食べることによって邪気払いになるといわれている。
本格的な雨季に入り、傘が手放せないこの時期。雨は多いが晴れ間は非常に気持ちよく、対岸の景色がくっきりと綺麗に見渡せる。
平均気温 高 30℃ / 低 26℃
平均湿度 85%
降水量 469.2mm
7月1日は「香港特別行政区成立記念日」。1997年7月1日に、香港は英国から中国へ返還された。それを記念して毎年この日、湾仔(ワンチャイ)の香港会議展覧中心(コンベンション・アンド・エキシビション・センター)前の広場では記念式典が行なわれ、ビクトリアハーバーでは花火が打ち上げられる。クルーズ船からディナーと共に愉しむ観賞ツアーなども人気だ。
また香港貿易発展局が主催する香港ブックフェアがコンベンションセンターで開催されるのも例年この時期。期間中には100万人以上が来場する。近年では日本政府観光局(JNTO)をはじめ多くの日本企業や自治体が参加。日本関連の書籍やガイドブックなども目立つ。
この時期、香港は一気に夏らしくなり、最高気温は30℃を超える日が続く。また毎日のようにスコールが発生し、夕方頃にバケツをひっくり返したような土砂降りとなることもあるので要注意。さらにこの時期から台風も頻繁に発生する。
真夏ではあるが、レストランなどはがんがんに冷房を効かせているため、温度差で体調を崩さないよう注意が必要だ。
平均気温 高 31℃ / 低 27℃
平均湿度 83%
降水量 569.2mm
ホリデーシーズンということで観光客も増え、街は賑わいを増す。特に祝日はないが、「七姐誕」「盂蘭節」といった日本の七夕やお盆にまつわる伝統行事が続く。
「七姐誕」は旧暦7月7日で、「元宵節」と並んで「香港のバレンタインデー」といわれる日。いわゆる七夕で、香港でも織姫と彦星が年に一度だけ会える日とされている。願い事を書いた短冊を飾る風習はないが、針仕事の競争をしたり、若い女性たちがお香を焚きながら捧げものをしたりする。縁結びのパワースポット「因縁石(ラバーズロック)」を参拝するのもおすすめだ。
「盂蘭節」は旧暦7月15日で、日本でいうところの「お盆」に当たる。この日を初日として、旧暦の7月いっぱいは「盂蘭節」にまつわる様々なイベントが行なわれる。それら全てはご先祖様や彷徨う霊たちの供養のため。公園や広場などに色鮮やかな舞台が設置され中国オペラが披露されたり、路地などでご先祖様があの世で使うための紙でできたお金や洋服を燃やしたりする。
また、湾仔(ワンチャイ)の「香港会議展覧中心(コンベンション・アンド・エキシビション・センター)」では、アジア最大級の国際総合食品見本市が開催され、世界各地から出展する数百のブースを目当てに、香港中の人たちがやってくる。トレーダーだけでなく一般の入場もでき、お買い得価格で商品を手に入れることができるとあって毎年大賑わい。その場で試食できるものもあり丸一日滞在しても飽きないほどのイベントだ。日本の商品を紹介する「ジャパンパビリオン」も見逃せない!
この時期、体感温度はものすごい暑さだが、最高気温が35℃を超えることは滅多にない。7月に比べると降水量も少なく、晴れの日も多くなる。ただしまだまだ台風は頻繁に発生するので要注意。台風のシグナル警報は1~10まであり、シグナル10が一番強い。大雨警告は黄雨・紅雨・黒雨とあり、黒雨が一番強い。「シグナル8」「黒雨」で、学校や会社は休みになることが多い。公共交通機関もストップする場合があるので、シグナル警報の確認は必須。
平均気温 高 31℃ / 低 26℃
平均湿度 83%
降水量 275.4mm
9月といえば「中秋節」の時期で、「旧正月」と同じくらい街が華やぐ。「中秋節」とは、いわゆるお月見のこと。東アジアの伝統行事で、旧暦8月15日がその日に当たる。ここ香港においては、大切な人たちと一緒にお月様を眺めながら月餅を頂くというのが恒例。月餅の丸い形が「家族の輪」「家族団欒」を意味しており、夜遅くまで団欒を楽しむために中秋節当日ではなく翌日が祝日となっている。近年では、一ヵ月以上前からお世話になっている方々に月餅を配るようになったためか、中秋節付近になると始まる月餅商戦も見ものだ。
「中秋節」と同じ時期、旧暦8月14〜16日に大坑(タイハン)で行なわれるのは、「龍火舞(ファイヤードラゴンダンス)」。火がついた線香を刺した巨大なドラゴンを持ち練り歩くこの行事。全長60m以上、100名以上が動員されるというから驚きだ。この龍は大昔、立て続けに発生した疫病や災害からこのエリアを守ってくれた存在なのだそう。
亜熱帯気候の香港、9月もまだまだ暑い。ただ、暦の上では秋。秋のイベントを大いに楽しもう。
平均気温 高 30℃ / 低 25℃
平均湿度 78%
降水量 420.2mm
10月1日は中国の建国記念日である「国慶節」。ヴィクトリアハーバーで年間最大規模の祝賀花火が打ち上げられ、テレビでも中継される。
また旧暦の9月9日は「重陽節」。陽数(=奇数)が重なるためこの名前がつけられた重陽節、旧暦3月の「清明節」と同様、家族でお墓参りに行くのが慣習で、日本のお彼岸的位置づけだ。この日は高台に上ると幸運が訪れると信じられており、香港人はこぞって高い場所へハイキングに行くのが慣わしとなっている。
そして忘れてはいけないのが、10月31日に迎える「ハロウィン」。最近は日本でも仮装をして出かける人たちが増えたが、ここ香港でも同じように子どもも大人も仮装を楽しむ。またハロウィンに向けて限定メニューを用意したり、イベントを開催する店も多い。クラブやバーがひしめき合い、普段から香港のナイトシーンをけん引する蘭桂坊(ランカイフォン)は、毎年決まって身動きがとれないほどの人で溢れる。
ドイツビールの祭典「OKTOBERFEST(オクトーバーフェスト)」もこの時期の風物詩。マルコポーロホテルのそれは20年以上の歴史があり、香港有数の規模を誇る。例年5万人以上を動員し、71,000リットルのビールと25,000個のプレッツェルを販売するというから驚きだ。
猛暑も湿度も落ち着きを見せ、過ごしやすい季節に突入するこの時期。冬になると霞がひどくなるため、本格的な冬が到来する前の10月は、ハイキングや、屋外での食事に最適の季節といえる。
平均気温 高 28℃ / 低 23℃
平均湿度 77%
降水量 31.2mm
汗ばむ季節も落ち着く11月。「食欲の秋」という言葉はこの地には存在しないが、このあたりから何だか周りがソワソワし始める人も多い。なぜなら「上海蟹」の時期が到来するからだ。10〜12月末までの約3ヵ月、中華圏で暮らす人たちはこの蟹に夢中になる。広東語では「大閘蟹」とも呼ばれる上海蟹。レストランはこぞって上海蟹づくしのコースメニューを提供し始めるほか、街なかで購入したものを自宅で調理する人もいる。メスとオスで食べ頃が異なり、メスはお腹にたっぷり卵を蓄えた10〜11月頃、オスは大きく白子が育った11〜12月頃が一番美味しいとされる。
例年この時期に湾仔(ワンチャイ)の香港会議展覧中心(コンベンション・アンド・エキシビション・センター)で開催される「香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・フェア」は、各地から1,000社以上が出展し、最高のワインとスピリッツを求める世界中のバイヤーやワインファンが来場する展示会。フェア最終日は一般に公開され、無料テイスティングや世界屈指の業界イベントに参加するなどして、ワインの造詣を深めることができる。日本からもスピリッツ部門として日本酒や焼酎、ウイスキーなどが出展されている。
この頃になると朝晩は少し冷え込む日も。ただ日中はほどよい暖かさで、晴れの日も多く快適に過ごすことができる。
平均気温 高 24℃ / 低 19℃
平均湿度 76%
降水量 99.6mm
12月といえば万国共通で「クリスマス」。香港でもこの時期は大いに盛り上がる。10月のハロウィンが終わった途端、街はクリスマス仕様に早変わり。日本と異なるのは、クリスマスツリーが飾られる時期が少し長いことと、クリスマスが祝日であること。日本では12月25日を過ぎた途端、門松が現れ街中が一気に年越しを迎える雰囲気に変わるが、ここ香港では翌年1月6日頃になってもクリスマスのデコレーションが飾られている。1月6日は「公現祭」「顕現日」「東方三博士の日」などと呼ばれるが、これは、この日に東方の三人の博士がイエスの元を訪れ、誕生を祝福したとされているから。香港ではこの日までをクリスマスとしているのだそうだ。またクリスマス当日と翌日の26日は「ボクシングデー」という名の祝日となる。ボクシングデーは、クリスマスプレゼントのボックスを開ける日という意味を指す。
実は香港人にとって12月にクリスマスよりも大切といわれているのが、一年で一番夜が長い日である「冬至」。一年の締めくくりとしてとても大切にされている日で、早めに仕事を終わらせ家族と一緒に食事をするのが慣わしだ。冬至の風物詩といえば、湯圓。湯圓とはゴマの餡などを包んだ団子のことで、甘いジンジャースープに入れて食べるのが一般的。団子の丸い形が円満を象徴しているのだそう。
また、中環(セントラル)のフェリー乗り場付近に出現する移動式遊園地も一度は訪れてみたいスポットだ。
日本の年末のような雰囲気は皆無だが、また一味違った過ごし方ができるのが魅力の香港の12月。12月といっても日本のように厚手のコートは必要なく、比較的過ごしやすい。
平均気温 高 20℃ / 低 15℃
平均湿度 70%
降水量 29.9mm