香港在住日本人主婦が綴るリレーミニエッセイ Vol.112

2018/07/18

心の健康Vol.6

パニック障害の話

 

こんにちは!ハルです。これまで「心の病気」とはどんなものがあるの?という疑問や、ストレス解消法をご紹介してきましたが、今回は「心の病気」の中の「パニック障害」についてお話します。

 

・パニック障害とは
突然、動悸やめまい、息苦しさ、手足の震えなどの発作がおきる。特に電車やバス、会議室など、人が多くいる場所や閉鎖された空間で自分の意思で自由に出入りできないことで、脳が「ここは危険だ」と判断し発作があらわれる。
一度発作が起きたことで、またなるんじゃないかと考えてしまう「予期不安」と、人が多くいる場所を恐怖に感じる「広場恐怖」が襲ってきて、毎日の生活に支障をきたしてしまう。
また、パニック障害が悪化すると「うつ病」へ発展してしまう傾向もあるので、パニック障害だと思ったらすぐ治療を行うことが重要!

 

・なぜパニック障害になってしまうの?
原因ははっきりとは解明されていません。ただ、脳の神経機能が異常をきたして障害が起きているということはわかっています。患者の多くは、「女性・10~20代・家族にパニック障害の人がいる人」だそうです。
私も性格的な問題なのかな?と思っていましたが、社交的でバリバリ働いていたり、好きなことをめいっぱいして人生を謳歌しているような人でも発症してしまったという経験談を見ると、神経質だとか不安症だとかそういうのは関係ないのかな?ただ、パニック障害の私の姉は、超ウルトラスーパー神経質ですが…。そして、私自身も軽度ですがパニック発作を時折おこします。家系ですね。姉ほど重度ではないですが薬はいつも持ち歩いています。
私の場合、高校3年生の受験期、はじめて発症しました。教室で、教頭先生のありがた~いお話を聞いていて先生が受験の話をした、その瞬間。急に体中の血の気がひいて目の前が真っ白になりました。手足は震え、手汗もびっしょり。動悸も激しくドクドクいっている。何が起きたのか自分でもわからなくて、ひたすら心の中で「落ち着け落ち着け」と唱えました。私の異変には気付いた様子もなく、隣の子が話しかけてきて、正直まともな会話になっていなかったと思うけど、それで少し気がまぎれました。少ししたら落ち着いて、さっきのは何だったのだろうと不思議に思いました。
それから、次に発作がおきたのは6年くらい経ってからだと思います。車の運転中に2回、高速バスに乗ったときに1回。数える程度ですがおきています。その当時は薬を持ち歩くこともなかったのですが、数年前からは少し頻度が増えたため持ち歩いています。経験上、発作がおきる時期はいつも何か「逃げられないストレス」をかかえている時でした。
必ず、人それぞれに何か原因となっていることがあるはずです。悪化する前に、原因となっていることから一旦離れる必要があります。そして、治療を受けながら段階を踏んで、その状況に慣れていく。受け入れていく。急に離れるというのは難しい場合もありますが、一番大事なのは自分自身です。自分の身は自分で守らないといけません。
そして、パニック障害かもしれないと感じたら、早めにクリニックを受診してください。医師との相性も重要です。姉は何度か病院を変えています。先生の対応によっては悪化してしまったところもありましたが、今診てもらっている先生は相性が良く病気もどんどんよくなっています。自分にあったクリニックを見つけてください。

 

 


Hara

ハルのプロフィール
香港在住2年目の主婦。家にいるのが好きで、コーヒーを飲みながら録りだめた日本のドラマを見るのが楽しみ。
趣味は音楽を聴くこと、歌うこと、コスメ情報を集めること。好きなアイドルを応援するのが生き甲斐のアラサー。

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