僕の香妻交際日記 第27回「ワールドカップを見てなくたって寝不足だよ」
私は小さい頃からテレビ大好きっ子でしたが、その性格はここ香港でも健在、19:30〜23:00までは平日ほぼ毎日テレビにかぶりつき状態です。
そんなにかぶりつく理由は生粋のテレビ好きだからということもありますが、何より香港のテレビ番組が面白いということに尽きます。
【1日の基本的な流れ(月~金)】
19:30〜20:00 番組名:東張西望
噂の東京マガジン(TBS)的なポジションの情報番組です。「へぇ〜」とついつい頷いてしまう明日役立つ香港の情報が満載です。
20:00〜20:30 番組名:愛・回家
渡る世間は鬼ばかり(TBS)的なポジションの長寿ドラマです。
ある一家の家庭や会社、友人、上司や恋人たちの間で起こる様々な出来事を面白おかしく描いています。香港の習慣や文化、トレンドを知るにはもってこいのホームドラマです。
20:30〜22:30 1時間ドラマ2本
香港では警察、歴史、オフィスをテーマにしたドラマが多いです。日本で言う相棒(テレビ朝日)、大河ドラマ(NHK)、HERO(フジテレビ)的なドラマが最近の流行のようです。
ただ、日本のドラマとは決定的に違う点が香港のドラマ事情にはあります。
【香港のドラマはココが違う】
1. 超大編
日本のドラマはたいてい10話前後(2〜3ヶ月)で完結しますが、なんと香港のドラマはその2〜3倍の量の24話〜30話のものが通常となっています。でも1ヶ月半以内で完結します。どうして長いのに早く完結するのか?それは平日毎日(週5話)放送するからです。毎日テレビにかぶりつくことになる原因がここにあります。
2. 助演男優賞俳優が第1話で死ぬ
「えっ、結構人気俳優なのに」って人が早めに殉職したり上司に裏切られて殺害されたりします。この容赦ないキャスティングがまた香港ドラマの本気度を感じさせます。
3. 子どもの指が・・・
死ぬのは有名俳優女優だけではありません。日本のドラマではまずありえない子どもの爆死シーンも平気でシナリオに組み込まれています。しかもマフィアに(子どもの)指が切られるという痛々しいシーンからの、とどめの爆発だったりするので驚きです。日本だったら最後の1秒くらいで絶対に助かるであろうシーンでも、香港のドラマでは本当に助からないので、よりリアリティを感じます。
私の周りの香港人からは「昔のドラマはもっと面白かった、今のドラマはパターンが一緒。日本のドラマのほうが100倍面白い」との辛口意見も聞きますし、もちろんドラマによって当たり外れもありますが、相対的に見て日本のドラマよりも当たりが多いと思うのは私だけでしょうか。
テレビを見ていると香港のことを良く知ることができ、それに次の日の会社での同僚との会話に参加でき、さらに広東語の勉強にもなるので、そこにドラマの面白さを含めれば一石四鳥です。
とはいえ、23時に一通りテレビを見終わるまで食器の片付けや掃除、風呂など後回しなものなので、どうしても寝るのが1時になるのが最近の悩みです。
「恋愛は、たまねぎと一緒なの。切り込めば切り込むほど涙が止まらなくなるわ。」
上の台詞を聞いて、興味深い!と思われた方は是非今夜からTVBを視聴することをオススメします。
ではでは。
ルーシー龍(りゅう)
香港人妻との結婚歴3年目の日本人。沢木耕太郎の「深夜特急」を読んでチョンキンマンションに憧れて香港にやって来る。趣味は早く家に帰って妻と一緒に TVBのドラマを見ること。