香港在住日本人主婦リレーエッセイVol.108

2018/06/05

新界ひきこもり！香港生活 Vol.4
街市のぴちぴちの魚たち、刺身でいけるか？！

皆さんは街市に行った際、泳いでいるイカ、ヒラメや真鯛などを見て、お刺身で食べられないのだろうか・・？と疑問に思われたことはないだろうか？

来港したころ香港人に訊ねても「汚いから刺身は無理」という意見しか聞けなかった。どう汚いのか？と尋ねても答えは「水が汚いから」。

後に香港のネット掲示板でも同様の質問を見かけた。一部食べられるという意見もあるものの、「そんな勇気ない」「食べられるよ、具合が悪くなるだろうけど」などではっきりと理由を語ったものはなかった。

そこで次は食物環境衛生署に直接訊ねてみた。
私：「香港の街市には活魚が売られていますが、刺身には不向きでしょうか？寄生虫の問題以外に街市の魚が向かない理由を教えてください」
担当官M氏：「香港でも刺身は人気ですが適切に処理がなされないと好塩性で海水温の上昇に比例して活発化する腸内ビブリオ菌の増殖により食中毒につながります。また香港においては刺身を調理、販売する施設はライセンス要件を厳しく管理しています。自宅で刺身を調理したいときは信頼のおける専門店から購入すべきです。」

なるほど、温度が高い海域で取られた香港の魚は細菌の増殖により刺身が向かないということか・・。
ならば冬場の海水温が低い時期、活魚に限り相当に神経を使って処理すれば街市の魚も刺身でいけるのでは・・？と一瞬頭をよぎったたが、それも運によるものであろう・・。結局はネットで見かけた意見「そんな勇気ない」という結論に行き着いた。
そして早々にDIY刺身の夢は諦めたが街市には本にいる頃には見かけなかった魚も多いので、いる間に色々楽しみたいと思っています。

関西の高級魚グジ（甘鯛）に似たスミツキアマダイ。
値段も見た目も地味だが関東出身の私は甘鯛の松笠揚げに憧れていたので良く作っています。