開発中の未来型モバイルアプリ

2017/02/28

大気汚染

香港の科学者達が、ユーザーに空気汚染のある地域を避ける移動ルートを提案するモバイル・アプリを開発中だ。

ビッグデータによって生み出される、今までにないこのアプリによって、ユーザーは一本の道から建物内の部屋まで、特定の場所を詳細にモニタリングした空気の状態と、関連した健康リスクを予測し評価した情報を得ることができる。

大気汚染

開発に携わったベテランの科学者は、「こうした詳細でパーソナルな分析情報を得ることで、人々は大気汚染の健康リスクを避ける決断をすることが可能になります。大事なのは人々に何を恐れるべきか、知らせることなのです。」と語った。このような詳細なアプリが登場するのは世界初で、世界的にはまだ、大気の汚染に関する情報が不足している状況だという。

アプリは1時間ごとの粒子状物質、二酸化窒素、オゾンなどの主要な空気汚染物質の量を測定し、近い将来の放出予想と健康リスクが算出される仕組みになっている。

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HSBC慈善事業プログラムから数千万ドルもの資金提供を得て開発されたこのアプリは来年リリース予定で、道路や特定の場所の空気の質を、72時間前から予想できるという。プロジェクトコーディネーターである香港科技大学のAlexis Lau氏は、「このシステムを使えばどんな汚染物質が、どのように集中するのか、自分がいる場所と時間から情報を得ることができるので、汚染予報によって行動計画を見直すことも可能になるのです。またユーザーは、自分のいる建物の換気システムや、室内の空気に外気が及ぼす影響を知るために、通常その窓が開けられているのか、閉じられているのかという詳細な情報まで入力することができます。」 と語ってくれた。

大気汚染

2014年にオリジナルの大気汚染インデックスとなったEnvironmental Protection Departmentの大気汚染指標は、16のモニタリング・ステーションで4つの重要な汚染物質の3時間毎の推移平均に基づくデータを編集しているが、その指標には病院に入院した患者数との関連性が認められるという。

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