かなめの猫二胡ホンコン日記 愛在深秋

2016/12/22
  1. 香港在住日本人主婦が綴るリレーミニエッセイ ワク♥ドキッ!Hong Kong Daily Life Vol. 90

私が初めて二胡の体験レッスンに行ったのが去年の10月。そのあと少し時間をおいて、本格的にレッスンを開始したのが12月。あれから一年。今まで私が普段先生から課題曲として与えられた曲はおよそ10曲にはなったでしょうか。そのほとんどは、例えば旧正月近くになるとスーパーなどでも耳にする定番曲「喜洋洋」や二胡の演奏曲としてはかなりメジャーで、草原を疾走する馬を表現したテンポの速い軽快な曲調の「塞馬」と、基本的には中国の曲です。

そんな中で2曲ほど、香港の歌謡曲を練習したことがありました。今回は、そのうちの一つ「愛在深秋」という曲についてのお話です。北京語や広東語を少しでも学んでいる方、そうでない方でも大体は想像できるかと思いますが、日本語でいうと「深秋の愛」。とっても趣のあるタイトルですよね。

この曲は、過去に日本の紅白歌合戦にも出場したこともあるという香港芸能界の大御所歌手、譚詠麟(アラン・タム)が1984年に発売した曲で、香港人であれば誰もが一度は耳にしているといっていいほどの皆に知られている曲だそうです。今年の初めには同タイトルの映画も公開されて話題になりました。そして、その歌詞の一部がこちら。

如果 命裡早註定分手
無需 為我假意挽留
如果 情是永恆不朽 怎會分手

以後 讓我倚在深秋
回憶 逝去的愛在心頭
回憶 在記憶中的我 今天曾淚流

請抬頭 抹去舊事 不必有我 不必有你
愛是可發不可收 你是可愛到永遠 我是真心捨
不得你走

有日 讓你倚在深秋
回憶 別去的我在心頭
回憶 在這一刻的你 也曾淚流

こちらも習い始めて1年半になる、広東語でお世話になっている先生によると、この曲は、別れた人のことを忘れられない男性が、秋のある日、物思いにふけりながらその未練のたっぷりな心情をしっとりと歌った曲なのだそうです。女性としては「しっかりしろよー」と言いたいところ。

でも、意味を知って曲を弾くとまた下手なりに感情をこめやすいというか、少しは平たい音から深みが出てくるような気がして、今では思い返して弾く曲ナンバーワンになっています。それに、やや重めの歌詞に反して曲自体は柔らかく優しく、美しいメロディなので、ぜひ皆さんも動画サイトなどで検索して聞いてみてください!さて、今回の猫、といきたいところですが、今回はスペースの都合でお休みです。

かなめのプロフィール
香港生活2年目の主婦。旦那の影響で猫が大好きになったのに、当の旦那が猫アレルギー発症。家では飼えないので道行く猫を激写して満足する日々。昔から色々やりたい病で、今回のターゲットは二胡!さてさて。どうなるか。

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