香港の山水画家「タオ・ワン」の作品を香港大学美術博物館で展示

2016/02/11

現在、香港大学美術博物館(UMAG)で開かれている展示会“Nature in its harmonious forms: Paintings by Tao Wan”では、香港を代表する山水画家、陶䙄(タオ・ワン、1911~2004)の作品と彼の思想に触れることが出来る。展示されているのは、最近タオの家族によって寄付された300近くの作品の中から選ばれた100を超える作品や紋章で、今回初めて一般公開されるものがほとんどだ。蓮の香り(1989)
岩山(1964)

タオは伝統的な山水画の手法に独自の感性と技法を加え、その使い古されたぼさぼさの筆から著名な作品を数々と世に送り出した。タオが画家時代の初期に試みたのは、傑作と呼ばれる過去の巨匠の作品を再解釈し、山水画の本質をとらえ直すことを通して彼自身の独特の感性を磨く事だった。「感性が常に筆を導く。画に集中してはならない」というのがポリシーで、「書きたい要素は自然と目に飛び込んでくるはずだ」と生前よく主張していたという。また、タオは中国の伝統主義者であったと言われており、20世紀イギリスの統治下の時代において、香港の絵画界の発展に寄与した広東を代表する画家でもあった。
1949年に広東から香港に移り住んだ際に、タオは中国画法に批判精神を持ちながら独自の手法を発展させ、自分の世界観を作り上げていった。今回の展示会はタオの1950年代初めから2003年までの山水画スタイルの変遷を追ったものだ。山水画は「擬古」「写生」「抒懐」「冊頁」の4種類に分けて展
示されており、また山水画以外にも書道作品、紋章、そしてタオの画法を紹介したビデオや、彼が生前に記した「中国絵画論」の原稿なども陳列されている。

彼の経歴や作品は、時代の流れの中で広東を追いやられた1人の画家の生き様を鮮明に映し出している。今回の展示品を見る中で、多数の広東人が香港へ移住した時代的背景や、この時代における中国画の発展の歴史について多くの事が学べるだろう。層をなす峰々と木々(?)

 

 

Exhibition:   
“Nature in itsharmoniousforms:Paintings by Tao Wan”
場所:2/F., Fung Ping Shan Bldg., UMAG,
90 Bonham Rd., Pokfulam
期間:2月21 日まで
時間:月~土 9:30~18:00、日13:00~18:00、祝日休館
料金:無料
電話:(852)2241-5500
メール:[email protected]
ウェブ:http://www.hkumag.hku.hk

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