太埔(タイポー)のパワースポット「慈山寺」

2015/12/14

慈山寺

観音像と普門殿12月に入って、ますます涼しい香港。山歩きやピクニックに最適なこの季節、緑に恵まれたパワースポットを訪れてみよう。
香港の億万長者、李嘉誠が出資し新界・大埔の洞梓に築かれた「慈山寺」は4万㎡以上という広大な敷地を誇り、開かれてから1年未満という知る人ぞ知る新しいスポットだ。本来は仏教布教のための大型の寺なので、見学には事前申し込みが必要。観光客などが押し寄せることがないので、宗教スポット独特の侘びと静寂が味わえる。
周囲の環境と融合するように、そして修行者や訪問客が集中できるようにと、建造物の高さを抑えながら主に温もりのある木の風合いを活かした作りは、中国唐朝時代の寺院をモデルとしており、いるだけで心まで癒してくれそうだ。寺院の裏手に高く聳えている観音像は必見だ。76メートルという高さは世界有数。その表情は慈悲に溢れ、混沌とした世界の情勢を憂いつつ、世の人々を救いに導こうとしているかのようだ。

観音像と普門殿

ガイド付きの見学は基本的に広東語で行われるが、中英対照のパンフレットを手に広い敷地内をゆっくり散策しながら自然に接し、平和で美しい建物の数々を巡れば、心も身体もリフレッシュでき、癒しの効果を体感できるだろう。さらに、都会の喧騒を離れた緑溢れる環境は、鳥たちにとっても恵まれている。慈山寺の敷地、周辺には約60種類以上の野鳥が生息しているといわれ、その野鳥のさえずりは訪れる人々の心を癒してくれる。野鳥と共存し、自然と調和するこの寺の姿は、仏教の基本なのかもしれない。
また、慈山寺では一般人向けに様々な修行体験コースを設けている。禅定道を歩く「行禅」、水を両手で掬って観音様を祀る「供水」、般若心経を写経する「抄經」など、どれを取っても心を落ち着けてくれるものばかりだ。さらに精進料理の食堂もあり、パンやお茶などが無料で楽しめる。

供水用のお水
「供水」用のお水

大雄宝殿
メインの建物、大雄宝殿

大埔の美しい風景
大埔の美しい風景を満喫できる

慈山寺
住所:88 Universal Gate Rd., Tai Po
時間:9:00~17:00
電話:(852)2123-8666
ウェブ:http://www.tszshan.org    ※見学には事前予約が必要となります。

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