香港サッカー ロンドンにて活躍する裏方

2014/12/23

1週間の欧州滞在に向かう深夜便に搭乗した際に、タブレットと充電器と空港で受け取る予定だったレンタルWiFiをすっかり忘れていた事に気付く…。信じ難い失態に自己嫌悪に陥りながらも、2009年1月以来の欧州出張の行程が始まった。

かなり早い段階から日常の業務に最も影響を及ぼさない1週間を抽出して、東京路線に続いて香港撤退の噂も囁かれるヴァージンアトランティック航空のエコノミーチケットをまず確保。観戦可能なイングランドリーグの試合とスタジアムツアーの日程を確認しつつ、行程を踏まえた立地の安宿をおさえた。

当初はすべてロンドンに滞在して、サッカーの裏方として現地で活動している知人を頼って、休暇も兼ねての久しぶりのロンドンを満喫するつもりだったが、ドイツで活動している裏方さんからもラブコールが掛かり、急遽フランクフルトへの渡航も組み入れる事となった。

ロンドンとフランクフルト(とマインツ)では、現地で活動するサッカーの裏方さん4人と会う事ができた。

4人はそれぞれ現地でプレーする日本人選手をサポートする立場で、筆者がお世話になっているユーロプラスインターナショナルの現地担当、FIFA公認代理人、スポーツマネジメント業者、そして現役プロ選手から紹介を受けた現地コーディネーターの方々だ。

詳しい内容までは書けないが、マイナーの域を脱しない香港の地から出向いた筆者にとっては、サッカーの本場で勇ましく活動している彼らから発せられる言葉や、扱っている事案の規模や現地の事情が非常に刺激的で、筆者の置かれている場所が、サッカーに対して如何に貧素な環境であるかを痛切に感じてしまった。

短かい時間ながらも言葉を交わしていて感じた事として、4人に共通していたのはプロサッカー選手の経歴にコミットする立場にありながらも、担当する選手たちへの個人的な思い入れを排除する姿勢を示していた様に感じ取れた。これは取り扱う事案の数に比例して徐々に形成されて行くものなのだと思う。

試合の観戦は結局1試合しかできなかったが、以前から訪れてみたかった西ロンドンのグリフィンパーク(写真のスタジアム)で、ブレントフォードとフラムのダービーマッチを観戦する事ができた。

チャンピオンシップ(実質2部)で今季実現したこの対戦は、長らく3部を定位置としていたブレントフォードの2部昇格と、プレミアリーグから2部に降格してきたフラムとの西ロンドン勢の直接対決で、チケットがクラブメンバー以外には販売されない注目のカード。

筆者は運良く手持ちのチケットを譲りたい青年からテラス席のチケットを手に入れる事ができ、超満員のスタジアムに潜入する事ができた。古く寂れた小さなスタンドの、更にテラス席という立ち見を経験できた事は幸運だった。現在のプレミアリーグでは、観客の雪崩れ事故を防止する目的でテラス席の設営は禁止されているからだ。

その他に、トットナムの本拠地ホワイトハートレーン、ミルウォールのザ・デン、チャールトンのザ・ヴァレー、マインツのコファスアレーナ、フランクフルトのコメルツバンクアレーナを訪れる事ができた。またフランクフルトでプレーする日本代表の乾貴士とも少し言葉を交わす事ができた。

充実の欧州滞在だった。受け入れをしてくれた4人のサッカーの裏方さんにこの場を借りて感謝申し上げたい。

≪つづく≫

文/池田宣雄(香港サッカー協会 賛助会員)

ロンドンにて

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