香港サッカー 香港プレミアリーグが正式スタート

2014/09/23

香港プレミアリーグ    香港プレミアリーグ開幕

9月12日の金曜日の夜、香港の新しいプロサッカーリーグが開幕した。香港プレミアリーグが正式に始まったのだ。

従来の香港1部リーグの上位カテゴリーとして、より厳格なクラブライセンス基準を設けた上で、基準を満たした9つのクラブが、初年度の香港プレミアリーグに名を連ねた。

アジアレベルの強豪クラブである南華と傑志は言うまでもなく参戦。その両クラブをも凌ぐ予算でプレミアリーグに挑む太陽飛馬と東方。この4つのクラブが記念すべき初年度プレミアリーグの覇権を争う構図だ。

その他は昨季の1部リーグを戦ったクラブのうち、流浪、天行元朗、横浜FC香港の参戦権を譲り受けたYFC澳滌の3つのクラブと、2部リーグ優勝の和富大埔、同2位の黄大仙の両昇格クラブがエントリーされた。

逆に長年に渡り1部リーグを戦ってきた、公民、晨曦といった古豪と、2季に渡り1部リーグで善戦していた南區の3つのクラブは、基準を満たせなかった事で新たな1部リーグ(実質2部)に留まった。

また、昨季にリーグを大混乱に招く八百長騒動を引き起こした、愉園、屯門の両クラブも、新たな1部リーグ(実質2部)への参戦を認められた模様だ。

今回のリーグ再編にともない、最上位カテゴリーとしてのプレミアリーグの下に、1部リーグ(実質2部)、2部リーグ(実質3部)、3部リーグ(実質4部)が運営され、今季は合計50クラブが香港のサッカーリーグを戦う事となった。

昨季香港でプレーしていた日本人選手のうち、中村祐人(公民→南華)、吉武剛(横浜FC香港→天行元朗)、福田健二と井手口正昭(共に横浜FC香港→YFC澳滌)の4人が、引き続き香港でプレーする事になった。

また、原田慎太郎はUSLのデイトン・ダッチ・ライオンズに復帰、村井泰希はJ2愛媛FCにレンタル移籍、藤本雄基はミャンマーナショナルリーグのマグウェFCに完全移籍、3選手共にプレーを続けている。

香港プレミアリーグの外国人選手枠は、登録は最大6人(6人フル登録する場合は1人はアジア人)で、試合への同時出場は最大4人となっている。10月2日まで移籍市場が開かれているので、新たな日本人選手の香港移籍の可能性も残されている。

尚、香港1部リーグで過去2季に渡って参戦していた横浜FC香港の運営会社は、クラブライセンス基準を満たした参戦権を、香港のエンターテイメント系企業(YFC澳滌の運営会社)に譲渡して、香港でのサッカークラブ運営からは退いた模様。

香港プレミアリーグを頂天として、各カテゴリー毎のリーグ戦、リーグ杯戦、香港協会杯戦、AFC杯プレーオフ戦を、来年の5月末までに消化する長いシーズンが始まったところだ。

香港プレミアリーグは、主に香港スタジアムや旺角スタジアムなどで開催される他、地上波のATV(亜洲電視)での放映も決定している。またリーグのタイトルスポンサーに大手金融が付き、香港賽馬會(ジョッキークラブ)からの協賛も少し拡大した模様。

東アジア地域では、日本、韓国、中国に次ぐ4番目の市場規模を持つ香港プレミアリーグ。上位には人気も実力も到底及ばないが、実に健気でこじんまりとした、愛すべき愛されるべきリーグなのである。

≪つづく≫

文/池田宣雄(香港サッカー協会賛助会員)

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