香港サッカー 2013年から14年シーズンの全日程が終了

2014/06/26

香港プロサッカー 2013/14年シーズン

5月の第4週で、香港プロサッカーの2013/14年シーズンの全日程が終了した。

1部のリーグ戦は名門傑志(キッチー)が、15勝3分無敗得失点差+35点の他を圧倒しての優勝で、2015年のAFCカップの出場を決めた。途中でスペインから招聘した監督の離脱こそあったものの、前監督が構築した攻撃サッカーをベースに、アジアレベルでも戦えるチーム力を保った。

リーグ戦終了後に迎えた香港協会杯(HKFAカップ)の決勝では、その傑志との激闘を制した東方沙龍(イースタンサロン)が栄冠に輝いた。1部復帰の初年度から潤沢な予算を投入して、早くもタイトルのひとつを手中に収めた。

リーグ戦と香港協会杯の結果を基に開催されたAFCカップ出場権プレーオフでは、南華(サウスチャイナ)がその東方沙龍とのファイナルに競り勝ち、2015年AFCカップへの2枚目の切符を手にして、非常に苦しんだ今季を締め括った。

これらタイトルを獲得した3つのクラブと、リーグ戦を2位で終えた太陽飛馬(ペガサス)を加えた4つのクラブが、来季もタイトル争いを繰り広げるものと思われる。

リーグ戦を中位から下位で終えたクラブからは明るい話題はない。

4位に躍進した皇室南區(サウザン)は、メインスポンサー撤退の影響で来季の参戦が見送られる事態に陥り、8位の日之泉JC晨曦(サンヘイ)も慢性的な資金不足で同様の決断を下した。

9位の公民(シチズン)は来季から始まる新リーグ構想に対して、当初から反対の意思を示しており、最終的には新リーグへの不参加だけに留まらず、クラブ自体の解散を決定してその長いクラブ史の幕を閉じた。

10位の横浜FC香港は、突然の参戦表明から2季連続の大苦戦で下位に低迷。来季の新リーグへの参戦を決めているが、クラブの運営母体にテコ入れが為された模様で、来季は新体制にて運営するとの発表があった。

11位の愉園(ハッピーヴァレー)と12位の屯門(トゥンムン)の2つのクラブに至っては、リーグ戦序盤から組織的な無気力試合に及び、今季のリーグ戦績のすべてを抹消され、リーグ中盤以降は姿を消してしまった。来季の運営についても正式な発表はない。

今秋に始まる来季2014/15年シーズンは、ここ数年に渡って議論が繰り返されていた本格プロリーグ構想の新リーグが始まる。従来の香港1部リーグの上位カテゴリーとして新しいプロリーグが発足する。

6月初旬までの時点で1部リーグの7つのクラブに、2部で優勝した和富大埔(タイポー)と2部2位の黄大仙(ウォンタイシン)を加えた9つのクラブが、来季の新リーグへの参戦を表明している。

今後は更に参戦を断念するか、または参戦を表明する下部クラブの出現がある可能性も残されており、来季の新リーグ運営の骨格が明るみになるまで、まだ少し時間が掛かるものと思われる。

新リーグの参戦クラブ数や、アジア人選手枠の有無などの詳細がはっきりしていない事で、クラブの強化方針と、多くの選手達の落ち着き先が定まっていない。

来季に向けての噂話も多く存在しているが、各々の正式な発表が為されるまでは憶測に過ぎず、この紙面での開示は遠慮させて頂く。

新リーグに参戦する各クラブは、7月の初旬から中旬に掛けて始動する予定だ。

≪つづく≫

文/池田宣雄

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