カバーストーリー 2022年5月第2週号「あの鳴き声の正体は この鳥!」

2022/05/11

「ホ―――――オ」。時刻は早朝4時。まだ日も昇らない、人々が深い眠りの底にいるこの時間に、まさか鳥なんて鳴かないよな。「ホ―――――オ!」今度はさっきよりも力強く、長く鳴いた! 鳥だ! 間違いなく鳥が私の心地よい睡眠を妨げ、二度寝しようとする人間の心理をわかっているかのように妨害してくる。一体なんなんだ、この鳥は…

それからというもの、香港の街を歩いているといたるところでこの鳴き声を耳にすることに気づく。初めて聞く鳴き声にどうしてもその正体が知りたい。野鳥に詳しい同僚に聞いてみると、なんでも名前はオニカッコウ(Asian Koel)という体長50cmほどのカッコウ科の鳥らしい。

スクリーンショット (1152)調べてみると、オニカッコウはオーストラリア、パプアニューギニア、香港、台湾などに分布。渡り鳥や定住性のある鳥などさまざまな種類がいるようだ。特徴的なのは、他の鳥の巣に産卵し、仮親に雛を育てさせる「托卵性」があること。また、繁殖期のオスは朝方や夕方になると、大きな鳴き声で求愛し、お気に入りの雌には昆虫のプレゼントをすることもあるんだとか。

もし読者の皆さんもこの鳥の鳴き声を聞いたら、実物写真を撮って編集部までお寄せください。心のこもったプレゼントを差し上げます(冗談です)
(PPW編集部 B)

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