僕の香妻交際日記 第64回 プリンスにごめんなさい

2021/08/11

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 前回、ディズニープリンセスのエース「シンデレラ」の凄さについて素人なりに考察してみたのだが、その中で一部誤った情報があったので、今回この場を持ってお詫びとともに正しい情報を皆さんにお伝えしたいと思う。

 その誤った情報とは一体何なのかというと、プリンス・チャーミングに対する私の評価があまりに軽率で彼に対して失礼であったということである。

 やれ諦めが早いだの、やれファザコンだの、そして極めつけは「歴代のプリンスの中でも群を抜いて努力とか苦労をしていないのがプリンス・チャーミングなのだ」と決めつける始末。

 プリンス・チャーミングには大変不快な思いをさせたことを心からお詫び申し上げたい。

 

シンデレラは実は3部構成だった

 私がなぜ突然プリンス・チャーミングの評価を改めたいと思ったのかというと、前回の私の記事を見た(絶対見ていない)NowTVの関係者が「ある日本人によってプリンスがボロカスにディスられている」ということに気がつき(絶対気にしていない)、急遽(たまたま)シンデレラ3をディズニーチャンネルの作品リストに追加したところに発端がある。

 シンデレラとシンデレラ2を観たことがある人はお分かりだと思うが、それぞれの作品におけるプリンスの存在感は極めて薄く、彼の役割はシンデレラの噛ませ犬に徹している。もちろん、シンデレラが主人公なので彼女の魅力が十分に引き立てられればディズニー側としても鑑賞する女性や子供たちからしても全く問題ないのだが、私のようにちょっとひねくれた視聴者は脇役にばかりに目が行ってしまうので、とりわけダメなキャラクターが出てくるとツッコみたくなって仕方ないのだ。

 ツッコまれているのが悪役のキャラクターたちならまだしも、さすがにプリンスをディスられるとディズニーも黙ってはいられなかったのだろう。何とかプリンスとしての尊厳を取り戻せられないものかと、満を持してプリンスを主役にしたストーリーを考え出したのである。それがシンデレラ3というわけだ。

 

シンデレラ3にツッコみを入れてみた

1.それ、なくすか!?

 フェアリーゴッドマザーが暢気に踊っている最中に魔法のステッキをなくすという大失態を犯す。そしてそのステッキがないとなんの魔法も使えないフェアリーゴッドマザーにも落胆した。

2.それはヤバい

 訓練とか資格とか一切なしに、願い事を頭に浮かべて「ビビデバビデブー」と言えば誰でも簡単に使えてしまう魔法のステッキ。どおりで皆が欲しがるわけである。危険極まりない。

3.鬼やこいつ

 ステップマザーの魔法のステッキの使いこなしが半端ない。ステッキを手に入れるや否や、過去に戻ったり、プリンスの意識をコントロールしたり、ガラスの靴を娘アナスタシアのサイズに合わせたり、アナスタシアの容姿をシンデレラにしてしまったり…とやりたい放題、悪役の鑑!

4.プリンス、キターー!

 離れ小島へと流されることになったシンデレラを乗せた船に、プリンスが断崖絶壁の場所から飛び降りて船に乗り込むという荒業を披露。だいぶ高いところから船に飛び込んだので髪型が少々崩れたのだが、手早く整えてシンデレラにいきなり求婚するというまさかの男らしさを見せつけた。

5.プリンス、キターーーーーー!

 シンデレラ追放計画をことごとく失敗し怒り狂ったステップマザーはついにステッキを使ってシンデレラを殺そうと死ね死ね光線を発動。その途端、プリンスは剣を抜き出しシンデレラの元へ駆け寄り、なんと剣を使ってその光線を跳ね返すというオオタニサンも顔負けのヒッティング技術を披露。跳ね返った光線はステップマザーに当たり、彼女は知らない街へ飛ばされ蛙となった。

 

 シリーズ最終章、プリンスの男気とステップマザーの腹黒さをたっぷりと堪能できるシンデレラ3、おすすめです。


ルーシー龍ルーシー龍(りゅう)

東京都出身。香港歴7年。元学習塾塾長。現在香港企業窓際マネージャー。妻は香港人。娘はハーフ。猫は香港仔出身。愛読書は武士道。

 

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