紅磡(ホンハム)韓国料理「韓点」

2013/11/11

韓点紅磡(ホンハム)エリアには、どのお店を選んだらいいのか迷うほどたくさんの料理店が集まっている。そんなホンハムにやってきたPPW編集部。何気なく歩いていると、あまり目立たないある韓国料理店が目に入った。

この店はとても小さく、テイクアウトメインのため客席は数席しかない。しかし開店して早々、人気店だということが分かった。日本人、韓国人、西洋人など国籍問わず客が訪れ、しばしば行列ができる。店内を覗いてみると壁一面が新聞記事で埋まり、韓国のテレビ局も取材に来た模様。なぜこの店には、これほど人が集まるのだろうか?

それは値段が安いということが大きいだろう。香港で「高級」というイメージのある韓国料理を、手頃な値段で食べるのは容易なことではない。しかしここでは、ご飯もののキムチチャーハンやジャージャー麺などは、約HKD30~40、一品料理のトッポギ、フライドチキンなどに至っては約HKD20で食べることができる。

安価だが、味は決して他のレストランに負けていない。韓国から来た経営者が数年前、韓国料理がまだそれほど人気では無かったときから、香港で手作りのキムチを売り始めた。さらに、独自の秘伝レシピで作ったトッポギがこの店の看板メニューとなり、お酒の香りのするその伝統的な味付けが客の胃袋を掴んだ。その結果、この店も注目されるようになった。ただし、韓国料理はほとんどが辛く、辛すぎて涙を流す客もいるようだ。そのため、初めての人は店員に好みの辛さを伝え、試しに一品料理を1、2品食べてみた方がいいだろう。

看板メニューであるトッポギは、柔らかいながらも歯ごたえがある。炒めるのに使うソースは、フライドチキンの漬けダレと同じで、甘くてスパイシー。お餅の一個一個、フライドチキンの一つ一つにこの秘伝のソースがたっぷり絡まり、一口食べるとやや辛く、食べるうちにコクが出てきて、またこの時から辛さが一段とアップする。そのコクのある甘辛さに箸が止まらない。このやや辛い味は韓国の屋台で食べるトッポギそのもので、この店を人気者にしたスターメニューである。故郷の味が恋しくなった韓国人客も少なくない。

辛いものが苦手な人には冷麺とかき氷がオススメ。韓国冷麺の材料はとてもシンプルで、ゆで卵、野菜の千切りにタレ少々。日本で食べる冷麺と大きく異なるのは、韓国冷麺は氷入りの冷たいスープの中に入っていること。やや透明感のある麺はコシがあって、量が丁度良く、全部食べた後に冷たいスープを飲む余裕まである。暑い時には、もってこいの一杯。

同店は、ホンハム本店の他、コーズウェイベイ(銅鑼湾)、クワイフォン(葵芳)及びユンロン(元朗)にも支店がある。どこの店舗も小さいため、行く時は見逃さないように注意が必要だ。

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