フリーランス特集 PartⅠ-2

2020/06/03

DSC01625_02Makeup artist&Stylist
Kammy Tangさん

フリーランサー
=時間に囚われない生き方

 

日本でも香港でも、女性はメイクが大好き。しかも最近の香港では「女性が化粧をせずに外出するのは朝起きて顔を洗わなかったも同然」とまで言われ、女性にとってメイクは社会人として必要不可欠なものとなっている。仕事やパーティー、結婚式など、メイクは場面によって使い分けが必要になるが、たいていの女性は基本的な化粧は理解しているものの、素顔に近いメイクと、しっかりメイクを使い分けられるくらい。そのため特別なイベントに参加する際には、メイクアップアーティストの力を借りる必要がある。最近では、メイクアップアーティストにはいくつかのカテゴリーがあり、映画で使われる「スタントメイクアップアーティスト」、アーティストや俳優のための「舞台メイクアーティスト」、花嫁をより美しく見せてくれる「結婚式のメイクアップアーティスト」などがある。メイクアップアーティストのKammyさんは、自身のブランド「Kammy Tang’s makeup & hairstyling」を立ち上げ、主に結婚式のためのメイクアップサービスを提供し、10年にわたってフリーランスとして活動している。

 

 

1PPW:なぜメイクアップアーティストになったのですか?
Kammyさん:子供の時から絵を描くのが好きだったのですが、高校生になって、所謂お年頃になると見た目を意識するようになり、メイクに興味を持つようになりました。当時はまだ上手くはありませんでしたけれど、センスはあったと思います。メイクも絵画も美しさを作り上げるのは色です。メイクにおいては色使いを学ぶことが最も大切で、それに勝るものはありません。勉強があまり好きではなかったので、高校卒業後は社会でどうやって生きていこうかと悩みました。家族も心配してくれて、いろいろな仕事を紹介してくれたのですが、その中にメイクアップアーティストのアシスタントのアルバイトがあったのです。家族もあなたならきっとやれると言ってくれたので、結局私はそのアルバイトがきかっけで、メイクアップアーティストへの道を切り開いていきました。アルバイトの給料はあまり高くありませんでしたが、毎日プロのメイクアップアーティストのアシスタントとして働くうちに、どんどん仕事がおもしろくなり、熱中していきました。ある日、私を雇ってくれたメイクアップアーティストが「この業界で働き続けたいなら、専門のメイクアップカレッジで勉強したほうがいい」とアドバイスしてくれて、私は決心しました。それからいろいろな人に個人レッスンを受けて、最終的にはプロのメイクアップアーティストの資格を取得しました。

 

PPW:会社に雇われる代わりに、なぜフリーランサーになろうと思ったのですか?
Kammyさん:フリーランサーになった理由としては、私自身の性格だけでなく、体質によるところが大きいかもしれません。私は子供の頃からやや病気がちだったので。

 経済的に豊かな家ではなかったので、家族の負担を減らすために学校を卒業したら働かなくてはと思っていました。当初はそれほど仕事の選り好みをしていなかったので、生活費を稼ぐためにいろいろな仕事をしてみたものの、長続きしませんでしたね。初めての就職先は事務補佐で、最初は体力に自信がない自分に向いているかと思ったのですが、自分のペースで働けないので疲労が溜まって休みがちになってしまいました。同僚や上司に迷惑をかけていると思うと自己嫌悪に陥って、精神的にも参ってしまい、結局退職せざるを得ませんでした。

 自分のペースで働きたいけれど、どうすればいいんだろう…と悩んでいるときに、メイクアップアーティストという仕事に出会い、それがきっかけでフリーランサーという働き方が自分には合っているかもしれないと思ったのです。香港のメイクアップアーティストの大部分はフリーランサーとして活動していますから。フレキシブルに働けることは、体調の安定しない私にはとても合っていたようです。でも実際には収入が不安定であったり、時間が不規則なので、合わない人もいるかもしれません。

 

2PPW:どのようにして最初の仕事を得たのですか?
Kammyさん:私がフリーランサーになったばかりの頃は、今のようにフリーランサー求職専門のウェブサイトはごくわずかで、ソーシャルプラットフォームとディスカッションフォーラムでアピールするのがやっとでした。私も初めての仕事はディスカッションフォーラムにメッセージを残してようやく獲得できたのです!そこに至るまでは不安で仕方がなかったですよ。ディスカッションエリアのほかにも、FacebookやInstagramなどのSNSもとても役立ちます。当時はこのフリーランサーという働き方をとにかく半年間やってみることにして、もしダメだったら他の方法を考えようと思っていました。この働き方を軌道に乗せるには半年間では厳しいのですが、同時に他のアルバイトもして、収入だけでなく人脈も増やす努力をしました。フリーランサーにとって人脈はとても大切です。知り合いが多ければ多いほど、仕事を紹介してもらえる機会は増えますから。駆け出しのフリーランサーなら、より多くの人に自分を知ってもらうことで、チャンスが増え、生き残っていくことができるわけです。注目してもらうための方法は今ならフリーランサー専用の「Hello Toby」や「Freehunter」など便利なウェブサイトがあります。

 

PPW:フリーランサーとして、仕事で困ることは?
Kammyさん:いろいろありますね。メイクアップアーティストとして困ることは、基本的にメイクアップは急かされることが多くて、時間はあまり長くとれないことが多いという点です。もしクライアントが遅刻したりすれば、それこそ一大事。メイクアップアーティストには、時間に余裕がなくても美しく仕上げる実力が必要です。

 フリーランサーとして困ることは、例えば最近だと新型コロナウイルスのせいで、たくさんの結婚式や披露宴が延期またはキャンセルされ、大きな影響を受けました。この状況が長引くと、収入は減少する一方です。このようになかなか仕事が得られないときは、空いている時間を知識を増やすことに費やすか、または収入を増やすために他のパートタイムの仕事を見つけることをお勧めします。フリーランサーという働き方にはさまざまな問題があることは事実です。でも、働き始める前にフリーランサーならではの問題に対してしっかり準備しておけば、たいていのことは解決できると思います。

 

PPW:最後に、メイクアップアーティストを希望する人たちへメッセージをどうぞ。
Kammyさん:もちろん、最も重要なのは、この業界に入る前に本当にメイクアップアーティストに興味があるかどうかをきちんと知ることですね。私はこれまで多くのメイクアップアーティストに会いましたが、彼らは数年後には仕事を変えてしまうことが少なくないのです。なので、その仕事に興味を持ち続けられるかどうか、自分自身がその仕事に強く惹かれているかを一度考える必要があるように思います。

 2つ目は時間管理です。実際、フリーランサーの時間管理は会社員よりも難しいと思います。会社員の時間は、基本的に会社によって管理され調整されます。でも、フリーランサーは自分自身で作業スケジュールを調整するだけでなく、どこでどれだけ休憩するかも自分自身で考えなくてはならないからです。

 また、メイクアップアーティストは、どんどん変化していくメイクアップの流行やスキルを学び、つねに自己革新していく必要があります。そうしなければすぐに流行に置いて行かれてしまうからです。そこがメイクアップアーティストという職業の重要な部分と言えるかもしれません。

 


Kammy Tang’s makeup & hair styling
WhatsApp:(852)5112-7732(広東語、英語)
フェイスブック:kammy tang’s makeup & hair styling

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