子育て・教育特集 番外編その2

2020/03/11

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2020年3月第2週発行号(No.731)の「子育て&教育特集」の中で開催した、
香港で子育てをするママたちの座談会。
おかげさまで大好評!実は、この座談会には番外編がある(全3回)。

番外編第2弾は、香港で子育てをしているからこそ見えてきた、日本の教育の変わったところ。

 

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西澤:香港はとても子どもに寛容ですよね。息子たちが幼い頃は、日本に帰るのは本当に恐怖でした。昔、日本に住んでいた頃、当時1歳の息子が夕方グズり始めたので、ベビーカーに乗せて急いで帰ろうとしていたとき、通りすがりの女性に「あーあ、泣かせちゃって」と言われたときは心が折れそうでした。あれだけ周囲に気を遣っていてもこの言葉なのかと…

星:わかります。私も、幼い長男と手を繋いで、赤ちゃんの次男を抱っこして、荷物とベビーカーを持って電車に乗ったときに、それがたまたま満員電車ということもあって、「こんな時間に乗ってくんなよ」と言われたことがあります。

西澤:香港では、子どもが泣いていると、周りがあやしてくれる。私にも子どもにも、みんなが席を譲ってくれる。そういう優しさにかなり救われましたね。

永井:泣いてもいいよステッカーって知ってます?

一同:知らなーーーい。

永井:このステッカーを貼って、赤ちゃんが泣いてもいいよって気持ちを示すんだそうです。そうすると、ママが安心するからって。そもそもそんなシールが必要な社会ってどうなんだ。

西澤:「お腹に赤ちゃんがいます」っていう、妊婦さん向けのキーホルダーもありますよね。もちろん一度も席譲ってもらったことありませんけど(笑)
 地域差もあるかもしれませんが、日本では確か小学4年生になると、みんな一斉に週何日も塾に通い始めることが主流だと聞きました。受験を考えていなくても、塾へ行かないと遊べるお友達もいなくなるとか?

永井:驚くことに、母親がそのゴールをわかっていないパターンが多い。塾に行かせた先に、何があるかまで考えていない。みんなが行っているから、とりあえずうちも行かせておこうってことですよね。

星:きっと自分の子だけレールから外れてしまうのが怖いのだと思います。とりあえず、みんなと同じで、塾に行ってさえいれば、それなりの高校や大学に入って、それなりの就職ができるだろうから安心、みたいな。

永井:でも、今、日本の大手企業もみんな副業してくださいって言っている時代。それは、収入をうちの会社だけに依存しないでくださいねってこと。だから、自分が受けてきてた教育をそのまま子どもに当てはめると、将来子どもが生活していけなくなるリスクが高いと思います。

星:あと、競争させないって傾向にも疑問を感じますね。日本では、運動会や発表会でも順位をつけない学校があると聞きました。順位をつけると勝てなかった子が落ち込んだり、失敗した子が辛い思いをするからやめましょうという趣旨らしいのですが…1位を目指す中で、それぞれが工夫したり、みんなで協力したり、団結したり、上手くできない子にどうやって教えてあげようって考える機会が生まれるのに。

永井:親自身も、日本の教育の中で、自分の個性を認めてもらってきていないので、劣等感が強いのかもしれないですね。だから、子どもたちにも一生懸命劣等感を感じないようにさせるんでしょうね。

星:勝つことからも、負けることからも学ぶことって多いと思うんですよね。勝って嬉しい気持ちも、負けて悔しい気持ちも、次回はもっとがんばるぞ! と思うことも、上手くなるためにどうしたらいいか考えることも、努力を認めてもらうことも、慰め合うことも、共感し合うことも、どれがいい悪いではなくて、全て成長する上で大事かなと。でも、「みんな一緒でみんな安心」が多いような気がします

 

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