コーヒー特集 Part 6

2019/05/08

 コーヒーとカラダの関係について

医療コンサルタントの堀眞氏にコーヒーと身体の関係について伺った。

その昔、コーヒーは今のような香りを楽しむ嗜好品ではありませんでした。記録に残るところでは、コーヒーの利用は9世紀頃、今のエチオピアだったようです。コーヒーの赤い実(コーヒーチェリー)を食べた山羊が興奮して飛び跳ねていたことから、眠気覚ましに利用されるようになったそうです。修道者が夜通しのお祈りの際に利用するなど、コーヒーの歴史や伝播にはキリスト教やイスラム教といった宗教がかなり関係していたようです。

眠気を覚ますという薬理作用はまさにカフェインによるもの。カフェインには目覚ましに代表される興奮作用や強い利尿作用があることが知られています。胃を悪くするなどと言われて、健康との関係については長らくマイナスのイメージが付きまとってきたのですが、最近はその認識が徐々に変わってきており、健康へのプラスの側面が知られるようになってきたのです。その原因がコーヒーポリフェノールです。

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ポリフェノールは多くの植物が有する色素や、苦み・渋みなどの味覚成分であり、その種類は数千種類にもなります。コーヒーに含まれるクロロゲン酸もそのひとつ。かつて赤ワインのポリフェノール(アントシアニン)が話題になりました。アルコール類の消費が多いにもかかわらず心疾患が少ないというフレンチパラドックスは、赤ワインの成分であるポリフェノールにあるとされました。コーヒーに含まれる総ポリフェノール量は赤ワインに匹敵するほどの量であり、緑茶や紅茶に比べるとかなり多いことが分かっています。

さて、コーヒーのポリフェノールであるクロロゲン酸の効果ですが、多くのポリフェノールに共通する抗酸化作用をまず第一に挙げるべきでしょう。呼吸することで体内には必ず活性酸素が生まれます。活性酸素はそのエネルギーが大きいが故、細胞を傷つけます。そのため様々な病気の原因になることから、SODをはじめとする人体内の抗酸化物質が強力に除去しています。ところが最近の食生活や生活習慣から、どうやらこれだけでは不足してしまっているという見方が少なくはありません。コーヒーが身体に良いとされるのはコーヒーポリフェノールがその働きを助けるという理屈からです。

食後の血糖値の急激な上昇を避ける作用があるとの説もあり、肥満の予防や糖尿病の発症リスクを低減させるとも言われていますが、このような直接的な作用を強調することは少々疑問でもあります。同様に大腸がん予防ということが強調されたことには、現在も一定の支持があるようです。大腸がんは増え続けているがんであり、その予防効果が本当にあるのであればコーヒー好きには朗報ではありますが、残念ながら今のところ確実な科学的エビデンスは得られていません。

私は、コーヒーを自分で手焙煎するようになって30年ほどになります。炒りたてのコーヒーを手で挽いて、そしてドリップで淹れることが週末の楽しみでもあります。新鮮なコーヒーを淹れるときの香りは何ものにも替えられません。

コーヒーに関しては健康面と関連付けして語られる向きが多くなりましたが、コーヒーに限らず、ある食品に対して健康上の効能を語ることには抵抗があります。コーヒーはその香りでリラックスできるものであり、この素晴らしさを知るものとしては効能などはどうでも良いこと。もちろん健康に悪い面が大きいのであれば考え直さなければいけませんが、胃に対する刺激といったマイナス面は、コーヒーのプラス面でいくらでも補うことができるような気がします。

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ぜひ可能な限り新鮮なコーヒーを、自分で挽いて飲んで欲しいものです。本当は自分で焙煎して欲しいものですがそれは難しいので、せめて少しでも新鮮なコーヒー豆を入手してください。コーヒーの香りは鮮度が命です。優れた精神安定剤ともいえるものであるからこそ、最高の香りを楽しんでもらいたいものです。

 

 


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