コーヒー特集 Part 2

2019/05/08

缶のブラックコーヒーを輸入し、香港のコーヒー文化を変えた食品輸入業者 味珍味(香港)有限公司

人によってコーヒーの好みは異なる。香港人はラテ、カプチーノ、モカなどを飲むのが好きだ。
比べて、ブラックコーヒーを好む人は少ない。コンビニに入っても、並ぶのはミルクを入れたコーヒーばかりだ。
しかし、香港人のコーヒーに対する好みは、10年ほど前に「味珍味」という食品輸入業者が輸入したブラック缶コーヒーによって変化してきた。
PPWは、香港のコーヒー市場の変化について、味珍味(香港)有限公司の代表NickyTsui氏にインタビューをした。

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香港の日本食輸入におけるパイオニア

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1981年、味珍味(香港)有限公司は吳寶舜氏によって創立された。日本食材の輸入を目的に創業以来、UCCコーヒー、巨峰ぶどう、四角スイカ等を香港に紹介し、次々にヒットさせ日本の食文化を香港へ広く浸透させてきた。「味珍味」は、和食や新鮮な果物や野菜を香港の日系スーパー、コンビ二、日本料理屋へ提供している。

2006年5月末、吳寶舜氏は日本政府から「農林水産大臣賞」を受賞し、海外での日本食普及への貢献が認められる形となった。

「味珍味」は、UCCの香港における唯一の代理店であり、UCCの輸入により香港の人々のコーヒー好みも変化させてきた。

 

 

PPW:コンビニでは、さまざまな種類のミルクコーヒーが目に溢れています。逆に、ブラックコーヒーにはあまり選択肢がありません。その原因は何でしょうか?どうして香港人にはミルクコーヒーの方が好まれるのですか?

Nicky:伝統的な中国の茶文化の影響を受けて、香港の人々は依然として主にミルクティーを飲んでいます。私は穏やかな中国茶に慣れていますが、昔はカフェインの風味が濃すぎて適応が難しく、コーヒーの苦味が感じられないこともあり、ブラックコーヒーはあまり人気がありませんでした。以前はコーヒーというものは、仕事の眠気覚しに飲むものでしかなかったのです。ミルクコーヒーの利点は、コーヒーを飲むときにミルクを追加することで、コーヒーの味がより滑らかとなる事です。

1980年代から1990年代に、海外留学していた若者がコーヒー文化を香港に持ち帰り、小さな喫茶店を開店しました。香港の人々にはコーヒー文化が浸透しておらず、コーヒーについて香港人が触れる機会は茶餐廳で出されるチャンスに留まりました。これらの店はアメリカのコーヒー文化の影響を受けて、主にミルクコーヒーを提供していました。しかしコーヒーの品質をあまり重視していなかったため、徐々に客足は離れていきました。とはいえ、多くの香港人がこの期間にコーヒーと接触し、香港のコーヒー市場の発展の基礎を築いたことは紛れもない事実です。

香港のコーヒー市場をドラマチックに変えたのは、それぞれ1993年と2000年に香港で開店した「PacificCoffee」と「スターバックス」です。スターバックスは1996年に世界規模で市場を拡大し、2000年にはセントラルのエクスチェンジスクエアに最初の支店を開設。両社とも、香港のコーヒー市場に新たなインパクトを与えました。

チェーンのコーヒー店は香港の食文化を変え、ラテやカプチーノを香港の人々に教えました。彼らのマーケティングの目標は、ビジネスマンを中心に、ゆっくりとコーヒーを飲む余暇を楽しむためのスペースを提供する、つまり「コト消費の対象」となることです。「コーヒーを飲む」ことは次第に生活の嗜好へと進化し、その時代のトレンドを象徴しているといえます。

2010年以降、香港のさまざまな地区に新しいコーヒーショップがオープンしています。彼ら新店舗のオーナーは革新を重視し、香港の人々に高品質のコーヒーを提供するべく、様々なコーヒーの製造方法を探究してきました。

昨今の香港では、コーヒーの人気がますます高まっています。牛乳、砂糖、チョコレート、バニラ、ヘーゼルナッツの分量を変え、コーヒーにさまざまな変化を加え、自分ならではの味を出すことがトレンドです。カプチーノ、フレッシュコーヒー、エスプレッソコーヒーをベースにしたラテなどは、香港で最も人気のあるタイプのコーヒーです。

 

 

PPW:ブラックコーヒーの可能性に気づき、香港にブラックの缶コーヒーを紹介するに至ったきっかけは何でしょうか?

Nicky:10年ほど前、香港のコンビニではブラックの缶コーヒーは売られていませんでした。しかし、砂糖、クリームにミルクを含まないブラックコーヒーは、他のコーヒーを飲むよりも健康的だと考えています。ブラックコーヒーは利尿と浮腫防止の効果があり、尿の量を増やすことができるので、体は過剰な水分を素早く排出し、浮腫を解消することができます。

 

 

PPW:ブラックコーヒーを当初輸入された際の、香港市場におけるブラックの缶コーヒーに対する反応はいかがでしたか?

Nicky:香港市場がブラック缶コーヒーを受け入れるには5、6年くらいかかったと思います。コーヒー文化の継続的な発展に伴い、香港の缶コーヒー市場の小売量は2010年よりも大きく成長してています。しかし、水、コーヒー、牛乳、砂糖からなるミルクコーヒーはまだまだ香港で人気を博しています。

小売市場では、ミルクコーヒーの流通は多いですが、ブラックコーヒーは少なかったです。したがって、私たちは広告に多くのリソースを投資し、ミルクコーヒー、ブラックコーヒーの単純比較に加え、そもそもブラックコーヒーとは?健康のためにブラックコーヒーを飲む利点は?など、コーヒーを飲む利点の面から広告を打ちました。

結果として香港の消費者市場におけるコーヒーの役割は変化しつつあります。「コーヒーを1杯飲んで元気を回復する。」という手段としてのコーヒーから、より上質な珈琲を味わいたいという願望としてのコーヒーにまで変化してきました。

当社の宣伝と市場の変化の下、ブラック缶コーヒーは香港の消費者の間で人気が高まっており、売上は伸び続けています。「UCC」コーヒー製品では、ブラック缶コーヒーの売上がミルク缶コーヒーの80%を超えています。

 

 

PPW:日本には缶コーヒーを販売しているメーカーがたくさんありますが、「UCC」さんのコーヒー製品のみの代理店となっているのはなぜでしょうか?

Nicky:それについては二つの理由があります。「UCC」コーヒーの創設者上島忠雄さんは、人々がいつでもどこでもコーヒーを飲むことを可能にするという思いに基づいて世界初の缶コーヒーを発明し、ベストセラーの商品に育て上げました。「UCC」コーヒーは日本でも長い歴史があり、その人気は香港市場を開拓するのに役立ちます。

「UCC」コーヒーと他の缶コーヒーブランドとの最大の違いは、他の缶コーヒーブランドが大手飲料会社の関連ブランドであるということです。UCCコーヒーはコーヒーを製造する会社全体であり、常に缶コーヒー業界をリードしています。創業60年が経ち、単なる製造者ではなく、コーヒーに関する知識をより身近に伝えるべく、定期的にコーヒーの講義を開いたり、博物館を設立するなどして、コーヒーの世界について人々に説明する機会も設けています。コーヒーへの愛はその製品の生産にも反映されていると考えております。それは、コーヒーの原料となるコーヒー豆を自社農園で栽培していることからも明白です。いかにUCCが高品質なコーヒーのため情熱を注いでいるか、お分かりでしょう。

近年、香港の顧客は高品質なコーヒーを追求する傾向にありますが、「UCC」コーヒーの高品質さも、香港の消費者にコーヒー本来の味を味わい、市場の発展に一役買っていると自負しています。

 

 

PPW:おすすめのブラック缶コーヒーはありますか?

Nicky:一番人気のコーヒーは「UCC」特選「UCCBLACK無糖FULLBODY」です。「大人のブラック」「強い苦味とコク」をコンセプトに、力強いコク深さを追求して生まれた無糖コーヒーです。

香港の人々は、コーヒーを飲むこと、そしてコーヒーを楽しむことが芸術であると感じてきています。今後ともご愛顧いただければ嬉しいですね。

 

 


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味珍味(AJI-NO-CHINMI CO. (HK) LTD.)
メール:[email protected]
ウェブ:www.aji-no-chinmi.com.hk

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