資産運用・投資特集 Part 2

2018/11/21

今後の動向が気になる香港不動産!
トレンドをズバリ解説

数年に比べて香港の不動産投資はどのように変化しているのだろうか。
香港・華南エリアの不動産事情に詳しい不動産NAVIの加藤さんに詳しく話を伺ってみました。

Mr. Kato Profile

不動産NAVI代表取締役
加藤さん
過去10年以上にわたり日本の不動産会社に在籍し2003年からの2年間、香港駐在をきっかけに中国(深圳)不動産に強い関心を持つ。その後、2010年に中国(深圳)にわたり日系不動産業者での経験を経て2013年に現在の不動産NAVIを創業。

 

 

香港での不動産投資の人気が続いている理由

不動産投資を考えている方は、日本のみならず世界を相手にしていることと思います。ただ、本格的な不動産投資を考えるのであれば、その国のルールをしっかりと認識した上での投資をしなければならないでしょう。

そうした中、香港での不動産投資は、確実で安全に運用ができる投資先だと思います。私の友人も香港に住み、2007年に不動産を購入しました。その友人は、投資ではなく、実際に住むための住居用で、「投資」を意識していなかったとのことです。2008年のリーマンショック後は、一貫して不動産価格が高騰し、売却や賃貸物件にして、多くの投資家が利益を得ています。友人も購入時から2.5倍近くになり、どうしようかと考えているところでした。

投資は、未来のトレンドだけではなく、地理的要因、歴史的要因もしっかりと認識した上で行うのが王道だと思います。そこで香港の概略について簡単に説明していきたいと思います。

香港の総面積は1.104平方キロメートル、日本で言えば札幌市と同じくらいの面積です。総人口は約740万人、人口密度は約6,300人(平方キロメートルあたり)と、本当に人々が街の中に溢れているというイメージです。しかも総面積の約7割を山や自然公園で占めており、開発が厳しく制限されています。人口密度は、生活できる場所に限って言うと10,000人を超えるほどの密集度です。

そして香港は大きく4つ(香港島・九龍半島・新界・離島)の地域に分けられます。歴史的にいうとアヘン戦争で英国勝利に伴い、1842年南京条約締結。清国よりイギリスへ割譲された地域が香港島です。九龍半島は中国大陸と陸続きであり、尖沙咀(チムサーチョイ)はこの地区を代表する商業・観光の中心街です。ここは1860年の北京条約でイギリスに割譲されました。新界は1898年にイギリスが99年間租借した地域です。この条約の取り決めが、1997年の返還へとつながりました。この返還交渉において英中間で外交交渉が行われ、香港全体が1997年に返還されることになりました。

香港は、英国植民地時代に150年近くアジアの貿易拠点として繁栄してきました。地理的にも香港はアジア交通の要所にあり、香港から中国、東北アジアの国々、韓国や日本、そして東南アジアのASEAN諸国へ行くのにほぼ等距離となっています。飛行機であれば移動時間もそれほどかからず、ビジネスを展開する地として最適な拠点になっています。特に中国への進出については、中国の「表玄関」として中華人民共和国建国時以降、特に大きな役割を果たしてきました。現在は、発展してきた中国に関わるため、香港をヘッドクウォーターにする企業、さらに力をつけてきた中国企業が世界に進出するため、香港に拠点をつくる動きも加速してきています。

人、モノ、金、そして情報も集まるここ香港は、ビジネス需要、住居需要と、実需がある場所のため、不動産価格は高値で安定しています。さらなる値上がりも期待できる場所だと言えるのではないでしょうか。

 

香港の不動産投資は香港在住の外国人または海外在住の方でも投資は可能か?

香港は、国際都市として世界中に開かれています。通貨は中国とは異なる香港ドルを使用。この香港ドルは、世界最強通貨の米ドルとのペッグ制1をとっており、非常に安定した通貨の一つとなっています。

1 ペッグ制とは、米ドルなどの特定通貨と自国通貨の為替レートを一定に保つ制度の事をいいます。これは固定相場制の一つで、通常、自国通貨と特定通貨の為替レートは一定に保たれますが、その他通貨との為替レートは変動します。ちなみに、ペッグ(peg)とは、「釘止めし、安定させる」という意味で、また固定相場制とは為替相場の変動を固定もしくは極小幅に限定する制度の事をいいます。

 

その他にも不動産に関する取引は、香港の法律によって厳しく管理されています。香港では法治が徹底されているため、不動産取引においてもしっかりとしたルールによって売買ができます。

安定した通貨、そして整備された法律により、香港在住の外国人または海外在住の誰でも不動産投資をすることは可能です。ただし、取引に際して必要とされる諸費用については、香港人(永久居民ビザをもつ外国人)か海外在住かによって異なりますので注意が必要です。また、日本は土地の所有権(フリーホールド)を手に入れることができますが、香港では土地をリースする形となっていることは頭に入れておく必要があるかと思います。

 

香港の不動産税はどれくらいか?

では実際に不動産売買をする場合、どのような諸費用がかかるのかについて説明します。これは前述した通り、様々な諸条件によって異なります。

① 香港人(永久居民ビザをもつ外国人)か外国人か
② 香港に物件を所有している価値
③ 香港に所有している期間
④ 香港に他の不動産も所有しているかの有無

特に印紙税(スタンプデューティー)については、ここ10年間で何度か改定されています。印紙税とは香港内における不動産売買契約書、株式譲渡契約書等の課税文書の作成者に課せられる税です。例えば不動産売買契約書の場合は、最高で売買価格の8.5%が課税されます。しかし2010年11月以降、住宅への投機を抑制するために、住宅が短期売買される場合、特別印紙税が課せられているほか、2012年10月以降は香港の永住権保有者以外の者による住宅の売買に対し購入者印紙税注2が課税されます。購入者印紙税は2016年11月5日から一律15%に調整されています。さらに2017年4月11日から香港の永住権保有者が1件の売買契約で複数の住宅を購入した場合も15%を課税されるということで、外国人にとっては、かなりハードルが高くなっているのが現状です。

注2 購入者印紙税の詳細は、以下香港政府税務局のWEBサイトをご参照ください
https://www.ird.gov.hk/eng/ppr/archives/16110401.htm

 

香港の不動産取引に関する税務的なものは、そのときの政府による不動産政策によって変わりますので、常に最新情報を手に入れておく必要があります。香港の不動産を購入しようとした場合、代理店を利用するのが一般的ですので、代理店に現況を確認していくのが肝要かと思われます。そして最終的に香港で不動産を売買するときは、100%弁護士がつきますので、税制について確認をしながら売買手続きをしていけば、外国人であるからといって不利益は被ることはありません。外国人が購入するには、香港人より多くの税を払わなけれならないとうことは、しっかりと認識をしておきましょう。

 

香港で富裕層に人気のある投資先(不動産物件)

世界で最も高い香港の不動産の中でも高騰する香港島地区と九龍(尖沙咀)

世界で最も高い香港の不動産の中でも高騰する香港島地区と九龍(尖沙咀)

世界的に見てみても、実に多くの富裕層が香港に住んでいます。最新の調査によると、US$3,000万(日本円33億)以上の資産を保有する「超富裕層」が最も多く住んでいる都市は香港という結果が出ました。(調査会社「ウエルスX」を参照:www.wealthx.com/report/world-ultra-wealth-report-2018/

香港で超富裕層が増加した背景には、好調な株式市場や不動産市況、中国企業との連携による経済の活性化などがその背景にあると思います。ただここにきて、米中貿易戦争の影響を受け、株式や不動産市場は、若干低迷しています。

それでも投資に対して香港や中国大陸の人は旺盛なマインドを持っていますので、常に投資先を考えています。そのため、暴落はあったとしてもすぐ盛り返してくるという特徴があります。

投資先として人気があるのは、やはりビジネスの中心地である中環(セントラル)地区が筆頭にあげられます。まずオフィスの需要が旺盛で、特に新たに建てられるオフィスビルの数には限りがあるため、常に供給不足。そして、世界中から中国マーケットを目指して、その拠点となる香港にオフィスを構える会社、そして中国の国有企業、民間企業がこぞって子会社を香港で設立しています。そのため、オフィスの値段がどんどん高騰しています。最近では、「ザ・センター」と呼ばれる73階建てのオフィスビルを、5500億円で中国企業が購入しているというニュースが流れ、話題を呼びました。

さらに住居用として人気があるのは香港島のミッドレベルと呼ばれる、中環の後背地にある高級住宅地です。政府機関や金融機関、保険や商社といった世界を動かす会社が多く集まるセントラルへすぐに出勤できる場所にあり、そして香港島や対岸の九龍半島を眺めることができる立地のため、たえず富裕層から人気のあるエリアとなっています。

新幹線の香港駅(西九龍駅)に直結するマンション群

新幹線の香港駅(西九龍駅)に直結するマンション群

そして最近、特に注目を集めているのが、高速鉄道が香港に乗り入れその駅とつながっているエリアである九龍駅真上のマンション群です。ここは、2018年9月23日に香港乗り入れの新幹線が開通し、香港から直接44都市へ行くことができるようになりました。特に中国大陸の富裕層や香港で中国大陸でビジネスをしている方々に人気が高くなっています。

また最近注目を集めているのが、東九龍再開発プロジェクト。昔の香港をご存知の方は、旧空港である啓徳空港の名前は懐かさしさを覚えるのではないでしょうか。世界一着陸が難しい空港として有名で、建物すれすれに飛行する飛行機が観光名所にもなっていました。その啓徳空港の跡地が現在進行形で再開発されています。政府機関や大型住宅、クルーズ船専用埠頭、オフィスビル、警察署、消防署、学校、病院、競技場、モノレールなど、巨大プロジェクトが動いています。

東九龍の再開発地区「旧啓徳空港跡地」

東九龍の再開発地区「旧啓徳空港跡地」

さらに2018年10月24日には、香港と澳門&珠海を結ぶ海上大橋が開通し、その近くにある東涌(トンチョン)エリアのマンション価格が値上がりしています。このエリアにも新しく住宅用マンションが建設予定となっています。いずれも香港社会にインパクトを与えるもので、中国との一体化を一層促進するインフラ整備となっています。

 

香港での不動産投資について現在と今後の投資動向

高騰を続ける香港の不動産ですが、先述しました通り、最近は沈静化している感じがします。やはり要因としては、米中貿易戦争の影響を受けて、心理的マインドが投資に対してネガティブになっているのではないかと思います。またアメリカ経済が好調のため米ドルの金利が上がってきているのも一つの大きな要因ではないかと思っています。冒頭でも述べましたが、米ドルと香港ドルは、ペッグ制を採用しているのでアメリカの金融政策に左右されてしまいます。米ドルが金利を上げればペッグをしている香港ドルも金利を上げざるを得ない状況となっています。しかし金利を上げると、市中に出ている投資のおカネ(株式市場や不動産市場)が米ドルへ流れ、株価下落や不動産価格の下落を引き起こしてしまうことになってしまいます。香港としては、株式市場や不動産市場におカネが流れるようにしたいところですが、米ドルの金利上昇がこのまま続くようですと、不動産価格の下落に歯止めがかからない可能性も出てきます。

しかし過去の香港を遡ってみると様々な不動産の価格が暴落したことを経験してきましたが、すべての困難を乗り越えてきました。

① 中国への返還に伴う心理的不安による暴落
② 1998年のアジア通貨危機
③ 2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)騒動
④ 2008年のリーマンショック後の落ち込み

どれも大きな暴落を経験してきましたが、すべて市況は回復しています。そしてこの暴落時に不動産を手に入れた人たちが、その後大きな利益を得て、現在は悠々自適な生活をしています。香港の政治、経済要因が現状のままであるかぎり、香港の経済活動は長期的な低迷にはならないのではないでしょうか。

購入のチャンスは、SARSなどのような突発事項、世界的な恐慌で一時的に大幅に価格が下がったときです。ぜひ、そのチャンスを見逃さずアンテナを張り、大富豪への道を突き進んでほしいと思います。

 

 


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