佐敦・油麻地特集 Part 3

2018/09/13

香港版かっぱ橋道具街?
上海街の魅力

 

キッチン雑貨や食器の店が多いことで有名な九龍島の上海街(シャンハイストリート)。台所用品から食器、ナイフ、まな板、製菓用品まで幅広い商品を取り扱っているシャンハイストリートの歴史は古い。当時の様子を知る数少ない住民の1人で、時計店主のNg Hon Faiさんに話を伺った。

1874年までシャンハイストリートの土地は海でこの周辺は他にさきがけて埋め立てられた地域だった。以前は差館街(ステーションストリート)と呼ばれ、パブリックスクエアストリートとシャンハイストリートの交差点付近にあり、地域のランドマークであった油麻地警察署の存在が名前の由来とされている。その後、油麻地警察署は1922年に広東道627番地へ移転した。1898年11月12日、シャンハイストリートはステーションストリート・サウスとステーションストリート・ノースの2つに分割された。

現在の名前に改名されたのは理由がある。1つ目の理由は1909年、香港が商業港として認識されるよう、政府が九龍(カウルーン)の通りに中国の主な都市の名前を付け始めたことだ。香港の英国植民地政府は、ステーションストリートは香港との交易を成功させ、中国本土の上海のように活気に満ちているとして、シャンハイストリートと改名させたのが1909年3月19日のことである。2つ目の理由は上環(シェンワン)に差館上街(アッパーステーションストリート)という通りがあるため、両者の混同を避けることにあった。

1957年に解体されるまで、当時は2つ存在した九龍島の裁判所のうちの1つがパブリック・スクエア・ストリートとマーケット・ストリートの間のシャンハイストリートにあった。もう1つは1936年に建てられたガスコーニュ・ロードにあり、1957年に南九龍地区裁判所と改名され、1960年に建てられた石硤尾(シェク・キップ・メイ)の北九龍裁判所と事案を分けて担当されていた。

彌敦道(ネイサンロード)が発展した1970年代まで、シャンハイストリートは香港の主要なビジネスストリートだった。19世紀中頃にはすでに発展の片鱗を見せ、1880年の税金記録簿には売春宿を含む当時としては最も多い、150件の課税対象が存在したと記されている。また当時、油麻地(ヤウマーテイ)には約9,000人が暮らす人口最多の土地でもあった。その後さらに100を越える商店が加わり、19世紀後半から20世紀半ばにかけて香港最大の活気あるエリアになった。このエリアには中国のウェディングドレスや風水グッズ、質屋、書店など伝統的な中国貿易や生活雑貨関連のショップが軒を連ねていた。

1970年代から1990年代にかけて、旺角(モンコック)エリアのシャンハイストリート付近はホステスクラブや性産業などが盛んになったが、従来の商いや住宅取引も変わらず行われていたという。香港での買い物が便利な点は専門店が同じ通りやエリアに集まっていることだろう。キッチン用品、衣服、カーテン、ゴージャスなドレスなどなど購入する商品が決まっていればどこへ行けばよいのか、一目瞭然だ。

シャンハイストリートで最も有名なアイテムといえばキッチン関連用品。ポットから鍋、食器、製菓用品まで思いつく限りの商品が店頭に並んでいる。特別買いたいアイテムが無くても街を歩きながらショップを見るのは楽しいので、手ぶらで帰るのは至難の業かもしれない。以下、アクセス方法とショップ、見どころを紹介していこう。

 

アクセス方法

油麻地(ヤウマーテイ)駅B2出口を出て2回右折すると、シャンハイストリートに到着する。徒歩で進んで店舗や中層の建物に囲まれた赤レンガの建物を通り過ぎて行く。一見、周囲とちぐはぐな見た目だが、かつて水務署浄水場と浄水場技師の事務所だった建物があり、同じく保存されている油麻地劇場と共に一見の価値あるスポットだ。シャンハイストリートと平行にある新填地街(レクラメーションストリート)にはウォータールーロードとの交差点付近に大規模な果物の卸売店があり、探索してみると面白い。シャンハイストリートにはシェフやレストラン経営者ご用達のキッチン用品や食器が販売されているが、家庭で利用できるものも揃っている。ただしあくまで機能性と価格重視のラインナップなので、スタイリッシュなボウルや鮮やかな色のスパチュラなどというような商品を探そうとは思わないほうがいい。

 

 

 

厨房用品店
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永安号(Woodwork Professor)

木製の食器や寿司用食器、木型やまな板など、様々な木製厨房用品を販売している。手作業で作られた木製用品が多く、安価で手に入れることができる。

住所:333-339 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

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I Love Cake

ケーキ型や抜き型、食紅、デコレーションなどの品揃えが豊富でお菓子作りが趣味の方にはぜひ訪れてほしいショップ。店舗傍にあるTwins Co,も業界では知られたショップで製菓材料から道具類、装飾用品をお手頃価格で販売している。

住所:338, Shanghai St., Yau Ma Tei(ネイザンロードやワンチャイにも姉妹店舗あり)

 

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光榮飲食業不銹鋼具(Kwon Wing Food Industry Stainless Steel Engineering)

一般的な食器や金属製のボウル、カトラリー類をお探しならこちらのショップ。シャンハイストリート屈指の大型店で台所用品とカトラリーの品揃えは抜群。

住所:312-314 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

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萬記砧板(Man Kee Chopping Board)

木製やプラスチック製など様々な種類や形のまな板を豊富に取り揃えている。食器や鍋、ポット、カトラリーケーキ型などが所狭しと並ぶ店内を宝探し感覚で楽しめる。

住所:340-343 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

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榮興專業廚具(W Pro Kitchen)

プロの料理人が最新調理器具や調理機器を買い求めて立ち寄る同店。キッチンエイドのミキサーやビタミックスのブレンダーなど、ハイエンドなブランドの商品も取り扱っている。

住所:329 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

 

その他ショップ
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雅典居酸枝花梨傢俬(Home Classics Limited)

黒檀、紫檀、黄花梨、雞翅木など幅広い種類の木製雑貨と家具を提供する香港内に5店舗を構える中国彫刻家具メーカー。コレクターから入手したアイテムや広東省の工場で生産した商品などを豊富に取り揃えている。明朝、清朝にインスパイアされた家具の多くは店主のライさんがセレクト。伝統的な木製家具、彫刻にはいずれも力強い文化的な雰囲気がある。

住所:G/F., 446-448 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

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CCCD Artspace

“Centre for Community Cultural Development”、略称CCCDは、シャンハイストリートのコミュニティアートスペース。香港アートディベロップメントの委任により、様々な展示会やワークショップ、上映、セミナー、ミュージックショー、劇や詞に関するプログラムなどの催し物等を行っている。地域住民と共に歩むコミュニティアートスペースとして、エリアの芸術や文化活動を推進するために先進的かつ文化的な試みを実践している。

住所:G/F., 404 Shanghai St., Yau Ma Tei

 

 

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On Kee Dry seafood

1970年代初頭に上環(シェンワン)で小さな乾物商店を創業した同店は、現在では5店舗を展開するまでに成長し、香港有数の海産物の乾物を扱う小売業者兼卸売業者となった。なまこやきのこ、魚の浮袋、冬虫夏草、あわびや北海道産ホタテの貝柱など種類豊富な中華系乾物を販売している。現代的なデザインと清潔なパッケージが施された商品は結婚や出産祝いのギフトとしても人気がある。

住所:1-2 Hydan Place, 228 Shanghai St., Yau Ma Tei

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