新生活特集5・交通系ICカードと交通ルール

2014/03/10

香港・華南地区の交通機関を乗りこなせ!知っておくと便利な交通システム

香港や華南地区で新生活を始める際に、まず大事なのが、交通機関を知ることだ。
便利な交通系ICカードや地下鉄MTRなどの交通機関を使いこなせるようになると行動範囲も広がる。
そこで、最初にICカードの情報を紹介しよう。

 

電車・バスでの移動、買い物もラクチン!交通系ICカード使いこなし術

日本の「PASMO」「ICOCA」などのように、各地域で公共交通を利用するときに使える交通系ICカードを紹介しよう。香港では「八達通」、広東省では「嶺南通」、深センでは「深セン通」と呼ばれている。交通機関だけでなくコンビニやスーパーなどショッピングでも使える優れモノだ。1枚入手すると街を歩くパスポートを得た気分!行動範囲が広がること間違いない。
交通系ICカードとは…
ICカードはICチップとよばれる電子部品を搭載した前払い方式のプリペイドカードのこと。電車などの自動改札機で利用するときは、設置されたセンサーにかざすことで通過できる。入場時には入場記録が書き込まれ、出場時に運賃全額が差し引かれるシステムになっている。ショッピング等、街中で使えるシーンも広がっている。対応端末でカード内の情報を読み取ることができれば、かばんや財布の中に入れたままでも使える。
八達通(オクトパス)
交通系ICカード香港の街のあちこちで、「ピーッ」という音をよく耳にする。今や香港の生活には欠かせないオクトパスで支払いをするときの音である。
八達通(オクトパス)が香港に正式に導入されたのは1997年9月。プリペイドカードが公共交通機関に採用されたのは世界で最も早いそうだ。オクトパスは多くの主要交通機関で使用できる他、電子マネーとしてコンビニエンスストア(便利店)、スーパーマーケット、コーヒーショップ、レストランなどの様々な施設で利用できる。交通機関の乗り継ぎ時には、特定の条件を満たすことで運賃が割引になる場合もある。

オクトパスカードは、MTR各駅のカスタマーサービスセンターの窓口で購入できる。最初に購入するときは、最低入金額と保証金(デポジット)を合わせて支払う。大人用がHKD150、子供用と高齢者用がHKD70。各駅の乗車券売り場に設置されている「増値機(Add Value Machine)」と書かれたチャージ専用機を利用して料金の追加も可能。また、ハローキティーやミッキーマウスなどのキャラクターとタイアップした期間限定のスペシャルカードが発行されることもあるので、お見逃しなく!

 

嶺南通(Lingnan Pass)
嶺南通(Lingnan Pass)

嶺南通(リンナンツウ)は、広州、佛山、肇慶、江門、汕頭、恵州の6都市で使うことができる交通系ICカード。地下鉄だけでなくバス、フェリー、駐車場の駐車料金、一部のタクシー、一部のコンビニでも使用できる。人民元を持ち歩かなくても買い物ができるのも魅力だ。

初回購入時の価格はRMB50で、駅員のいる窓口で購入できる。最初に支払うデポジット(保証金)はRMB30。チャージ(増値)はRMB50単位ででき、地下鉄駅のほか、銀行などでもすることができる。地下鉄乗車時に使うと運賃が5%割引されるというメリットもある。

嶺南通のルーツは、広州市公共交通カード「羊城通」。このカードが、2010年の広州アジア大会を機に広東省共通の公共交通カードとして利用範囲が拡大された。名前も「嶺南通」に改められて、6都市で利用されるようになった。また従来の羊城通もそのまま嶺南通として利用でき、利用方法などもそのまま嶺南通へ受け継がれている。深セン市では共通利用ができるよう、現在準備中だ。

嶺南通は、交通機関で1ヶ月以内に16回以上使ったら、以降交通機関に限り4割引きになるのでかなりお得だ。

深セン通(Shengzhen Tong)
深セン通(Shengzhen Tong)深セン通(シンセンつう)は、広東省深セン市で使用されている交通系ICカード。元々は乗合バスのプリペイドカードとして発行されたが、深セン地下鉄の開通後は、地下鉄にも乗れる新型カードにバージョンアップ。現在では一部のタクシーへの乗車、商店での買い物にも使うことができる。
将来は、駐車料金、水道電気ガスなど公共料金、家賃、公共施設使用料の支払いも可能になるといわれている。また、香港のオクトパスカードや広州市の嶺南通カードとの相互利用も検討されている。深セン市は、香港と深セン市の一体化を推進する立場から、相互利用に積極的だが協議は未だ継続中らしい。
深セン通カードの購入や追加料金のチャージは、地下鉄の問い合わせセンターやコンビニでできる。一回のチャージ料金は最少RMB50。また、深セン通カードを使って、地下鉄やバスに乗り換える場合、改札口の外へ出てから、あるいはバスを降りてから5分~90分以内なら、料金がRMB0.4オフとなる。深センへ出張に行く際は、深セン通があるとお得に活用できそうだ。

 

____________________________________________

陸から海まで、どこまでも!
香港生活を楽しむ交通ツール

香港の主な交通機関としては、MTR、バス、タクシーなどがある。色で区別されるタクシーや上級者向けのミニバスなどは香港独自のシステムだ。これらの交通機関の使い方を紹介しよう。上手に利用して色々な場所へ行ってみよう!

 

MTR

2007年に地下鉄(MTR)と九広鉄道(KCR)が合併して港鉄(MTR)となり、全部で9路線となった。ホンハム(紅磡)駅からは中国本土の深センや広州などへも繋がっている。

早朝6時前から24時過ぎまで2~8分程度の間隔で運行している。中国本土への通関があるロッマーチャウ(落馬洲)駅は22:19、ローウー(羅湖)駅は23:49が最終到着時刻となる。日本のような時刻表はないが、電車がくるまでの待ち時間が表示されるので、それほど不便には感じない。また、オクトパスを利用して乗車すると割引も受けられる。
他の路線へは改札を出なくても乗り換えられるが、チムサーチョイ駅とチムトン駅間を乗り換える場合だけは一度改札を出なければならないので注意しよう。

 

路線バス

路線が多く、深夜バスも充実しているため便利。運賃は先払いでお釣りは出ないため、ぴったりの小銭を準備しておくか、オクトパスを利用するとよい。料金はバス停の掲示でチェックできる。

バスはほとんどがダブルデッカーで、2階部分で立って乗ることは禁止されている。行先は停留所に書かれた路線図か、市販のバスマップ(香港街道地方指南)、もしくはスマホアプリで確認することができる。バスの前方に終点の場所と番号が書かれている。番号についている「X」は「Express」の意味で一部のバス停を通過してしまうので注意が必要。「N」は深夜バス、「P」はピークアワーの運行、「M」はMTRの駅を通過するという意味。

ミニバス
定員16人の乗り合いバス。立って乗車をすることはできないので、定員は厳守となる。政府が管轄する緑のミニバスと、個人経営の赤いミニバスがある。緑は路線と乗停車場所が決まっていて、運賃は先払い。降車ボタンがない車両もあるので、降りる時は広東語で「降ります」の意味の「有落(ヤウロッ)」、もしくは「ストッププリーズ」というと止まってくれる。赤は決まった路線を24時間運航しており、停車禁止地帯以外なら希望の場所でとまってくれる。しかし、ラッシュアワーや台風の時に運賃が高くなる。赤いバスはオクトパスを使えないこともあるので、小銭が必要。
2004年からシートベルトの着用が義務付けられ、違反者には罰金が科せられる。シートベルトを着用している人はあまり見かけないものの、実際、警察官のチェックを受けて、罰金を払った人もいるので要注意。

タクシー
24時間いつでも利用可能で、深夜料金もなく、日本と比べて安いので利用しやすい。しかし、英語が苦手な運転手も少なくないため、行先を漢字で書いて見せると安心だ。また、時間帯によっては渋滞に巻き込まれたり、一方通行の多い場所では遠回りされるなどの欠点もある。わざと遠回りする悪質な運転手もいるため、領収書をもらっておくと後で苦情を言う事ができる。運賃はメーターで計算され、支払い前に頼めば領収書を発行してもらえる。500ドル札や1,000ドル札にお釣りを出せない場合もあるので、100ドル札を準備しておくといい。
また、タクシーは地域別に車体の色が分けられている。赤色は市街地専門。九龍地区と香港島地区に分かれて営業しているため、ビクトリア湾を渡ると運転手に土地勘がない場合がある。緑色は新界地区専門、水色はランタオ島内専門だが、通常市街地へも乗り換えることなくそのまま利用できる。

トラム
香港島の北側を東西に結ぶ路面電車。停留所は道路中央のホームか、道路わきのポールが目印。後部から乗り、後者は前方の運転席横からで、料金は後払い。オクトパスも利用できる。アナウンスや降車ボタンはないので、降りる時は早めに降車口へ。
トラムでセントラル(中環)からコーズウェイベイ(銅鑼湾)まで行くと40分位かかる。のんびりと香港島の風景の楽しむこともできるが、急ぐ場合はおすすめできない。また、クーラーもないので、夏は自然の風だけが頼りとなる。

フェリー
主な離島に行くフェリーのほとんどが香港島のセントラルにある埠頭から出ている。香港島と九龍半島を結ぶ航路の所要時間は10~15分ほどで、主な離島へは20~50分ほどかかる。目的地が行楽地の場合は、日曜日や休日は料金が倍になることも。台風警報が出たときは運休になるため、事前にテレビやウェブなどで確認を。料金の支払いは、路線によって乗る前と降りた後に分かれる。
またチムサーチョイ(尖沙咀)の中港碼頭とションワン(上環)の港澳碼頭の2つの埠頭からはマカオや、珠海、中山、蛇口など華南各地へのフェリーも常時運航され、旅行や広州などへの出張にも大変便利だ。

その他
新界西部の屯門、元朗と天水囲を結ぶ路面電車は「ライトレール(軽鉄)」と呼ばれている。1両または2両編成で運行され、各ルートの終点などではループ線を使用して方向転換する姿が見られる。
そして香港空港と市内を結ぶ空港特急路線の「エアポートエクスプレス」。香港駅と九龍駅には「インタウン・チェックイン」と呼ばれる施設が設置されている。搭乗手続き(チェックイン)、受託手荷物を預ける事等ができる。
1888年に開業した「ピークトラム」はセントラル(中環)の乗り場とピークを結ぶ、香港で数少ない観光鉄道だ。さらに観光のロープウェイ「昂坪360」もう要チェック。東涌駅にある乗り場と大仏で有名な宝蓮禅寺と結び、この2つの場所を訪ねるときにも乗ってみたい交通手段のひとつだ。

 

Pocket
LINEで送る